Leonna's Anahori Journal
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2008年02月23日(土) 人のセックスを笑うな


出勤してひとりで仕事していたのだが、凄い大風で、冗談ではなくビルが折れるかと思った。

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夜。映画「人のセックスを笑うな」を観にいく。

タイトルはアレですが、やさしい、素敵な映画だった。
内容云々よりもまず描き方というか、映画のトーンがね、やさしいの。それに、桂春團時冶とか、あがた森魚とか、脇がまたいいんだ!
自分でも信じられないけれど、見終わったとき私、幸福な気分になったもの。
ただ、TOHO CINEMASはいろんな映画のパンフレットをストアでまとめて売っているので、買うときにタイトルを言わなきゃならないのが結構つらかったですが。
 
 
パンフレットには井口奈巳監督と山田宏一氏の対談、シナリオ、撮影ノート等々が載っていて読み応えあり。

その対談によれば、井口監督が松ケンを主役にしようかどうか迷っていたとき、たまたまTVに出ていた松ケンが最近何に凝っているかと訊かれて「針金細工」と嬉しそうに答えており、それみて即断したという…(さもありなん)。

そして。山田宏一氏の博覧強記ぶりはあいかわらずなのだが、この方「デスノート」でも「リンダ リンダ リンダ」でも何でもよく観ていらっしゃる。仕事だから当たり前かもしれないけれど、その感覚が全然通ぶってなくて、不必要に話を難しくしない。で、娘ほども歳の違う監督と共感を持って話されているところが偉いと思った。
 
 
もう一名、蓮實重彦氏(すごいな、重鎮ばっかりじゃん)から贈られた言葉も。曰く、

 井口奈巳の媚を知らぬ視線は、
 笑いさえ誘う滑稽な男女の抱擁と接吻を、
 気高い身振りに仕立て上げる。
 その演出力、侮りがたし!

  
ほんと、蓮實さんの言う通りだと思う。
わたくし、井口奈巳監督のファンになってしまったかもしれません。








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