Leonna's Anahori Journal
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2005年04月27日(水) |
ソウル(3) Krazy Krab |
金曜日、高速バスで片道三時間のイエチョン郡というところへ日帰りで出かけた。もちろん仕事。仕事ででもなければ一生涯訪れることはなかったであろう地方の山の中だ。夜、へとへとに疲れ果ててソウルへ戻る。
この日はチエちゃんの仕事の最終日。夜、アックジョンの Krazy Krab というエスニックレストランへ出かける。Krab(=Crab)とは蟹のことだが、この店の名物は蟹をチリソースでエスニック風に味付けして食べる料理で、これが即ち「クレイジークラブ」。
私はエビのアレルギーを持っていて、同じ甲殻類のカニもほとんど食べられない。特に疲れていたり体力の落ちているときは匂いだけでも堪える。ぜったい御法度なのだ。でもこれはチエちゃんの慰労の会食であるから、蟹は「好きです」と言うチエちゃんに食べて戴いて、私はなにか別のものをたのめばよい。
それで、これまでソウルでも出かけたことのなかった、小洒落た町の小洒落た店へ、週末のカンナム渋滞(スゴイのよ、またこの渋滞が)のなか、出かけて行った。
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これがクレイジー・クラブ。これでハーフサイズだというのだからオソロシイ。チエちゃんはむしゃぶりついて食べておりました。 で、結局この晩、私は食欲がなくてサラダとワインしか口にできなかった。でもフルーツサラダにかかったヨーグルトソースはとても美味しかったし、ほんの少しのワインは、ちょっぴり落ちた気分をそれ以上落ちないように、上手い具合に支えてくれた。「少量の酒は薬」ってホントですね。
ワインは250ccが大きなカラフに入って出てきた。 注文をとりに来た女の子も、駐車係の男の子もスマートで大人しくて、なるほどアックジョンという感じでしたね。 -- ところで私は、前回、2月に韓国を訪れたとき初めてRAIN(ビ)という歌手のことを知ったのだけど(そして大好きになったのだけど)、そのときは私が韓国へ来たちょうどその日にRAINがクローズドのライブのために日本へ飛んで行ったのだった。で、私が帰国した日に、彼も日本を出て韓国へ帰国した。
それで、「これだけハッキリすれ違うと“運命に翻弄される二人”ってかんじでいいよね、韓国のドラマみたいで」てな冗談を言ってはプチひんしゅくを買っていたのだ(スミマセン)。
ところが。今回も私の入国した日にRAINはアメリカへ向けて出国。これはちょっとばかり寂しかったなぁ。なぜかというと、彼は9日に呼吸困難を改善するための鼻の手術を受けていて、その後一週間は安静を言い渡されてソウルにいなければならなかった。でもその後は24日にアメリカ(ロス)でスケジュールが入っていて、リハーサルのことや何かを考えるとおそらく20〜21日には出国してしまうらしいことはわかっていたのだ。そして療養を兼ねて6月まで米国に滞在、韓国へは帰ってこない。
当初私の出張スケジュールは4月10日前後の予定になっていて、それが5日遅れ一週間遅れ、ついに(仕事的に)デッドエンドの20日になってやっと出発できたという経緯があった。当然のことながらチラチラとRAINの米国行きが気になる。でも、ま、仕事だしねえ。そのときはまだ「こうなると、どこまですれ違い続けるのか興味深いものがあるワ」などと冗談めかして話す余裕もあったのだ。
それが、すれ違ってみると、つまり実際に韓国へやって来て、この韓国のどこにもRAINはいないのだと思うと、なんだかガッカリしてしまった。良い大人がなにいってんのよ、ばかー、ばかー(笑)。 --
で、実は Krazy Krab というのは以前、RAINやgodが来ていたというレストラン。オープン当初はもっと流行ってたんだろうけれど、私たちが行った日は週末の夜だというのに空いてたな。
なんだ、慰労とか言ってチエちゃんはダシかよ!なんて言わないでほしい。だって彼女には正直に言ったんだもん「RAINが好きだっていうレストランに行こ」って。そしたら、私と違ってまったくミーハー因子を持たない彼女、冷静に「ああいう店ができたら(業界人なら)誰でも行きます」と言い放ちましたね。でもそれじゃあんまりだと思ったのか「私、カニ好きですヨ」って。やさしいなあ(笑)
でもね、あれだけ体調が悪いのに蟹の匂い嗅いでも全然ジンマシン出なかったり、そのうえワインを飲んでも気分が悪くならずに、逆に少し元気になったり、唯一食べたフルーツサラダがとっても美味しかったりというのは、やっぱりちょっと不思議。マジカルなものを感じるわ。きっと何か良い力が、微かでも働いていたんだと思う。
…あなたのおかげで良い思い出ができました。アリガトウ、RAIN。(←これぞ“ポジティブ妄想脳”の真骨頂)
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