Leonna's Anahori Journal
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2003年09月22日(月) 開高健と石川直樹

うへぇ〜。さぁ〜びぃよぉ〜〜〜!!

ガクーンと気温が下がったのをうけて、単純な頭は温泉だの鍋だの、そんなことばかり考えている。寒い寒いと言ってはいるが、あの馬鹿な暑さにくらべたら、身体はぐんと楽。

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ここ暫くのうちに入手した本。

 「ベトナム戦記」 開高健(朝日文庫)
 「ピカソはほんまに天才か」 開高健(中公文庫)
 「この地球(ほし)を受け継ぐ者へ」 石川直樹(講談社+α文庫) 
 
  
開高健の本を手にすることになったきっかけは、8月の下旬、あるテレビ番組で開高健の肉声(テープの声)を聞いたことだった。

それは彼が1964〜65年にかけて戦時のベトナムで従軍した(米軍とともに最前線へ赴いた)際、現地の様子を電話で知らせてきたときのテープで編集者の持っていたものが最近になって発見されたのだという。

テープの中で開高氏は、人間の愚かさと同時に、自然や、爆撃による炎の美しさなどを、作家らしく選び抜かれた正しい日本語で伝えてきていた。非常に生々しい内容だったけれども、決して感情だけのものではなかった。

このテレビ番組のあといくつかの偶然がかさなって、結局それまでキライだと公言して憚らなかった開高本を手に取ることになってしまった。(この経緯については今度改めて詳しく、読穴に書く)

書店ではほかに「夏の闇」「輝ける闇」なども手に取ったのだが、このあたりの本は現在でも普通に入手可能だということがわかったので、今回は買わずにおいた。

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石川直樹の本。サブタイトルは“地球縦断プロジェクト「P2P」全記録”。

この本は探し回ってやっと手に入れた。bk1へ注文すればすぐにピュッと送ってくれることはわかっていたのだが、なぜかムキになって書店とみれば片っ端から入っていって探した。ゆえに今私は、大変うれしい。そして、パッとめくってみた第一頁目から大変に面白い本だったので、さらにうれしくなっている。

そのうれしさは、いわば、好奇心を適正に刺激される快感。
同じ好奇心を刺激されるのでも、“いたずらに”というのは嫌なのだ。きちんと考えさせられて、その考えたことを自分の行動でもって消化(血肉化)したいと思わせるのが、私の考える良書。石川直樹の本は、そういう意味において紛れもない“良書”とみました(まだ最初の数十頁なのでこういう書き方)。



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