朝。教室に向かう階段を「よいしょ、よいしょ!」と大声をあげてのぼっていた。ルンバ、声がデカイ〜。と思っていたら、その声に気づいた教室のみんなが、先生と一緒に「だれかな〜?」と見にやってきた。
ルンバの姿を見つけると、お友だちが口々に「あっ、ルンバくんだ!」。ルンバの名前は子どもには結構発音が難しいのだけれど、同じ1歳児クラスの仲間たちは、上手に発音できる子が多い。
階段をのぼりきったところについているドアを開けて中に入ると、お友だちがよってたかってルンバの体のあちこちをなで、「おはよー!」。なんだか今日は、熱烈なお出迎えだ。
みんなと団子になりながら教室に入っていったら、別の先生が「あっ、ルンバくん、おいでおいで!」と呼ぶ。どうしたのかと、あわてて行ってみると、Iくんがいつものように木製の電車とレールで遊んでいた。 と、先生が棚の上を指さす。 「これ、Iくんがルンバくんのためにって作って置いておいてくれたんだよー」
棚の上には3車両ほど連結された電車が。おお、すごい!なにがすごいって、Iくんとは毎朝、電車戦争が勃発、後からやってきたルンバはいつも「ルンバくんはダメーっ!」とIくんに怒られ、先生に「Iくんが使い終わったら、ルンバくん貸してもらおうね」となだめられていたのだ。それが、ルンバが登園する前から、Iくんは先生と「ルンバくんも、もうすぐ来るよね」と言って、一緒に遊ぶために電車を取っておいてくれたというのだから、うれしいじゃないか。 なんだかすごく感激した朝なのであった。
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