BACKINDEXNEXTZIZZI
≫2009年05月09日(土)≫

この間日本から一冊、太宰治の短編集を持って帰ってきて、移動時間やちょっと空いた時間なんかに読んでます。そしたらまたふつふつと、もっと文学読みたい気分がわいてきて、お世話になります青空文庫。別に暇な訳では決してないのだけど、土曜日の朝から、今回は国木田独歩をいろいろ読み進めていて、これがまた、良い!

初めて、独歩の作品を読んでみた。もちろん今まで名前も知らなかった、無知なナオだけど、「画の悲み」といタイトルに惹かれて、読んでみたらこれがまた。美しい。可愛い。特に最後の一文は、目の前にキラキラ輝く初夏の夢のような景色が浮かんで、それが美しくて、哀しかった。

”闇にも歓びあり、光にも悲あり、麦藁帽の廂を傾けて、彼方の丘、此方の林を望めば、まじまじと照る日に輝いて眩ゆきばかりの景色。自分は思わず泣いた。”


画の悲み
http://www.aozora.gr.jp/cards/000038/files/1411_16038.html


それに「星」もすっごく美しかった。こういう美しさを、美しい言葉で表現していて、美しさ二乗だよね。心が震える。

”この詩人の身うちには年わかき血温かく環りて、冬の夜寒も物の数ならず、何事も楽しくかつ悲しく、悲しくかつ楽し、自ら詩作り、自ら歌い、自ら泣きて楽しめり。”



http://www.aozora.gr.jp/cards/000038/files/42207_34797.html



BACKINDEXNEXTZIZZI

   
Design by shie*DeliEro