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≫2007年02月10日(土)≫

ここ最近実際なんとも自分の居場所を考えてて、フラットも学校も余りにも現実すぎて、気が抜けなくて、そういうのが続くといくら何でも疲れるのは当然で、一番の居心地の良い、リラックスできる、息の抜ける場所はやっぱり絶対に劇場なんだ。と、心から思った。舞台観てる時間が一番自分らしい自分でいれる。特に今日は、気の合う友達と一緒で、色々話も聞いて貰ったし、そこではっきりああ自分結構辛かったんだなあと自覚した。あ、最初に書いておくけどロックユーじゃないよ。今日はジョー君4時半で上がったらしいです。マチネの一幕終わって帰ったってことなのかな?良くわからないけど。丁度その時間に偶然というかまあストーカーというか、お隣のスタバの窓際にいたんだけどな。気がつかなかったよ。それはそうと!さて本日の観劇のお話。

waterloo,old vic theatre にて。ケビンスペイシーで有名なあそこです。シェークスピアの十二夜を観たよ。ほのやーとけたまと。素敵メンツ。話の筋が通ってる勘違いが重なり、思いも寄らぬセレクト。いや、ずっと観たかったんだけどさこれ!シェークスピアはいつでも絶対いくつかのカンパニーで上演してるからね、ロンドンでは。だから違うカンパニーのと勘違いしてたよ。まあともかく!この十二夜のフライヤー、凄く凄く素敵で、キャストは全員男性という逆宝塚なカンパニーで。だけど想像してたのとは全然違う雰囲気の舞台だった!ナオは舞台勉強してるにも関わらず、十二夜あらすじすら知らなかったんだけど、何とも複雑で。本来女性が男装してそこで恋の三角四角アンドモア関係が繰り広げられるそれだけでもちょっと複雑なストーリーなのに、それを全員男性がやるとなると。男性の女形が男装して演じるわけで、うーん複雑!だけど、その複雑さを見事に感じさせない素晴らしい演出と演技とか全部!!これ、好きとか嫌いとかではなく、大絶賛させて頂く!凄く凄く良かった!!!観て良かった!!舞台観劇は、ナオにとっては絶対に絶対に勉強というカテゴリーにはなり得ないと頑なに思いこんでたけど(だってそれ自体好きすぎる)今回この作品観て、凄く沢山学んだ気がする!正に、勉強の観劇。凄い。もうね、洗練されてるの一言なの。演出。丁度自分が今シェークスピアを学んでるっていうのも大きいんだけど、この何百年と前に書かれた戯曲を、今この時代になってもこうやって他のどんな舞台よりモダンな作品に創り上げる、その、演出の面白さ。インタープリテイション。無限の可能性。凄い。ため息が出ちゃう。こんな洗練された舞台は初めて。そんな派手なことは一切ないで、演技と、照明と、最小限の美術と、その機転の利いた使い方と、音。この演出の前では、オールメイルカンパニーとか、そういう特徴すらどってこと無くなる。コンテンポラリーなわけじゃない。どっちかっていうと、割とトラディッショナルな感じなのに、この新しさは何なんだろう。新しいというか、やっぱり洗練されてるっていう言葉が一番しっくりくる。ディレクターはもうずっとシェイクスピア作品を手がけてる人らしく、だからこそ出来る演出なのかなあとか思う。深い!

その中でも気に入ったのが、転換、黒子さんの使い方。常に舞台上に居て、例えば袖から顔だけだしてたりとか、隅っこで座ってたりとか、セットの上にいたりとか、目立つんだけど目立たない。存在を感じさせない、だけど効果的なんてもんじゃない。メインの妨げには決してならないで、舞台の進行を支えてる。時々メインの人もそういう風に出てきて、だけどそれがメインとは違う役としてというのがわかるのは、その脇の人はみんな共通のマスクをつけてるんだよ。地味だけどお洒落な。ああ、上手く説明できないのがもどかしい。で、効果音を担当してるのも彼らで、これがまた最高にシーンシーンでマッチしてて、素敵何てもんじゃない!弦楽器や太鼓や笛や、絶対大げさにはならない、一番一番ギリギリの最高のテンションを保って演奏される音楽と、アカペラのハミング。役者さん達も多彩で、演技演奏ハミングと難なくこなしちゃう。全てが完璧すぎて、驚くし、感動するし、それをどれだけ自分で吸収できるかに必死。

あと考えたのは、シェークスピアの道化役の使い方について。ナオはまだ、この十二夜と、課題のロミオとジュリエットと、映画タイタスと、前に観た夏の夜の夢くらいしかよく知らないからかなり浅い知識を承知の上で書くけど、彼のコメディーの部分で描かれる道化には、ナオは絶対に笑えない。凄く意地の悪い感じがしちゃう。例えばロミオとジュリエットなら、ナース。例えば十二夜なら、マルボリオ。人の外見とか、失敗とか、弱いところとか、そういうところを大げさに描いて笑わせるキャラクターやシーンは、すこぶる観てて読んでて気持ちが悪い。今回観たプロダクションは、一般的にコメディーに部類されるこの十二夜を、そうは描いて無くって、セリフは多分オリジナルのシェークスピア節のまま、ちょっとシリアスに仕上げてた。だからなおさら笑いのシーンが浮き立ってたんだとも思うけど。それでああちょっとシェークスピアって底意地が悪いんじゃあないのと一瞬思って、だけどもう少し考えてみたら、そういう人間の持つ、意地の悪さや浅はかさを大先生はコメディーとして書くことで、大いに皮肉ってるのかなあと思うんだ。ごめん、もし今更な話もしくは全くの見当違いでも許して。無知無学な戯言というか感想ですからね!そう考えると、やっぱりシェークスピアって凄いんだなあと。深いんだなあと。戯曲の父なんだなあと、かなり興味を持つ対象になってしまった訳!良い事!

ああ勉強してる!勉強しにわざわざイギリスまで来てるんだ、どんどんどんどん何だって学べる機会を逃すわけにはいかない。ナオはナオなりの方法で、やれば良い。結局は、どれだけ自分で吸収出来たかなんだから!この舞台、観れて本当に本当に、色んな意味で良かったよ!!!

http://www.londontheatre.co.uk/londontheatre/reviews/tamingtwelfth07.htm
london theatre guide
ここのレビュー、今ざっと読んだらナオの言いたいこと全部書いてあった。英語だけど。フライヤーも載ってるので是非!



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