最近、ばーちゃんの介護だとか、ゆぅの散歩への付き合いだとか、調停委員の勉強だとか、に一生懸命な、第二の人生を歩き始めた親父。
しかし、やはりどこかしっくりこないようだ。
がんばってはいるんだけども。
そんな中、姉貴の確定申告の作業を始めた。 集中している。 集中している。 ……集中している……。
本人から話を聞いたわけではないが、ずいぶん真剣にやっている。
面白いのかな。
第二の人生で始めたものは、とにかく人間関係。 法律の是非や、道理の是非、その他もろもろの常識で判断しなければいけないものの、知っていれば済む問題ではなく、その中で落としどころを探さなくてはならない。 どこか、ガス馬車御者の管理に通じるものがある。 決して割りのいい仕事ではない。 問題を解決すればするほど、自分がドンドン穢れていくのが実感できる。 むしろ、自分の子どもにはさせたくない類の仕事。
そんななか、数字と向かい合って数字をはじき出し、是非を決める。 向いてるんだろうな。 親父に。 久しぶりに充実しているような親父の顔を見た気がした。
人間には、やはり向き不向きがある。 それを痛感した。
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