バカ日記★私は嘘をつくのが苦手である。

珍しく午前中に目が覚めたのは、奴のせいだ。
午前8時に眠り、睡眠を貪っていると、
「ぴんぽーんぴんぽーん」
と2回チャイムが。宅急便屋さんとか、結構2回鳴らす人が多いので、
私は半分寝ながらインターホンを取った。  


「はい〜。」
「あの、N○Kですが!」


げっ。とか思ってるうちに、向こうは一気に料金払え払え払え払えと言った内容をまくし立てる。
こいつ、前きた奴と同じ奴だな。
物言いが凄く失礼なんだ。あんまり失礼なんで、私がインターホンでわめいてると、ダーリンが玄関に出てくれて帰らせたはずなのに。
こりねぇな。ちっ。


「あの〜以前いらっしゃった時もいいましたけど、・・・ビデオしかみてないんですよ。」


これは、派遣社員として、N○Kで働いていたときに、先輩に、
「一番だめな言い訳」として教えられたいいわけである。
なんでそんな言い訳をわざわざ言ってるのかというと、
最初にN○Kがきた時に、
動揺のあまりに口をついて出たのがこの言い訳だったから、
貫き通すしかないのである。
何故貫き通さなければいけないかって、彼らは、
どう言った内容で断られたか、ちゃんとデータ化してあるからである。
案の定、


「ビデオしか見てないっつってもねえ、TVがあって、受信できる状態だったら払って貰わないといけないんですよ!」


と、男は早口で切り替えした。
思わず言葉に詰まり、黙り込んでしまう。
なんせ起きぬけの上に、私は嘘をつくのが苦手なのである。
相手もこっちの出方を待っている。
インターホン越しに、電車が走り抜ける音だけが虚しく響く。
とうとう痺れを切らした男が、


「じゃ、また来るんで、その時までに考えといてくださいよ!」


と言って去ろうとした。
考える?じゃあ私が


「考えたんですけど、やっぱ払いたくないです。」


と言ったら払わなくても良いのだろうか。
相手が去ろうとした時に、私の口をついて出たのは


「いや、もうこなくて結構です。」


だった。


「え!?」


と、少し離れたところから聞き返している男の声を無視して、インターホンを置く。
言い逃げである。
本当の気持ちは、自分の状況と裏腹に、ペラペラと滑らかに言えるのに、
嘘だと、言葉に詰まる。
私は、嘘をつくのが苦手なのである。


二度寝してやろうと布団にもぐりこんだが、今更、N○Kがきた時の言い訳を考えてしまって眠れない。


「よし、次来たら、どうせビデオしか見ないのに、料金払うのもばかばかしいので、TV友達にあげて、家にないですと言ってやろう。」


なんて、用意周到な嘘を考えて、眠ろうとすると、
彼から電話が。


「起きてたの?」
「うん。N○Kが来てさ。前と同じ人。」
「え、そうなん?前断ったはずやのになぁ。今度来たら、『この家のもんに言ってください。私、この家のもんじゃないんで。』っていいや。俺、言ってあげるから。」
「うん。そうする。」


やっと落ち着いて眠れるーとか思ったけど、やっぱり眠れないので、これを書いている。
ちなみに、全然関係ないが、N○Kは、入社・採用時の基準として、
「ちゃんと料金を払っている事」
が条件にあり、一度でも払わなかった事があれば、落とされる可能性があるという噂が、ほぼ「真実」として言い伝えられていた。(だって上司が言ってたし。)


私は、N○Kには入社できないんだな。
まぁ、どっちにしろ、お客に曖昧な理由で金払えというのが出来なくて、あの仕事辞めたんだけどさ。
社会に出ると、時にはスムーズに嘘をつく事も必要なんだなぁ。


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2003年01月10日(金)

エロバカ日誌☆ / リカ隊長

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