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2005年02月20日(日) 中日本スーパーリーグ U-18 岐阜工業高校戦

05年02月20日 (日) 10:00開始 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド
 第8回中日本ユースサッカーースーパーリーグ (U-18)
 対 岐阜工業高校 ※40分ハーフ
 天候:曇

▼布陣
前半:                終了間際:
−−−−− 山崎竜 −町田−−−−−− −−−−−−篠田−−町田−−−−−−

− 桑原卓 −−−−−−−−−小泉−− −−八木−−−−−−−−−−小泉−−

−−−−−−池田−−高野−−−−−− −−−−−−池田−−高野−−−−−−

−−佐野−−石垣−−岩本− 桑原彬 − −−佐野−−石垣−−岩本−−渥美−−

−−−−−−−−前田−−−−−−−− −−−−−−−−前田−−−−−−−−
交代:後半00分:桑原彬→渥美 (そのまま右SBに)
        山崎竜→篠田 (そのままFWに)
   後半20分:桑原卓→八木 (そのまま左SHに)

岐阜工業高校:
−−−−−−櫛田−−臼井−−−−−−

−−−−竹市−−−−−−栗本−−−−

−−−−−−武藤−−河合−−−−−− 交代:後半14分:栗本→西澤 (そのまま右SBに)
                           河合→64 (そのままDHに)
−−丹下−−西川−−三輪−−高井−−         竹市→奥田 (そのままOHに)
                      後半26分:栗本→西澤 (西澤をDH、武藤をOHに)
−−−−−−−−立道−−−−−−−−    後半??分:西川→北村 (そのままCBに)


▼試合展開

 岐阜工は昨年、東海プリンス9位。本来なら降格になるところだったが、岐阜県所属のチームが昇格戦を勝ち抜けなかったため、1県あたり最低1チームの枠を保証する制度に従い、残留することになった (代わりに降格したのが8位の東邦)。ただ、昨年の3年生の戦力が落ちるとは前から言われていたことであり、岐阜工サッカー部が名門であることに変わりはない。今年の学年は04年U-16代表・松井など戦力は整っており、その松井を怪我で欠きながら、しっかり岐阜県新人戦にも優勝している。昨年は名将・大野監督が抜けた動揺もあっただろうが、今年は2年目を迎える松野監督の色が見えてくることだろう。システムも4−2−3−1から、オーソドックスな4−2−2−2に変わっている。この日は1年生の主力が、U-16岐阜選抜で不在だったようだ。
 一方の清水は、U-18代表で主将 (役) の真希が不在。代わりに一応の主将 (役) を担ったのは、石垣だった。ただ、この時期はキャプテンマークも巻いてないが。真希抜きという状況を試す、絶好の機会である。軽い怪我をしている選手もいるだろうが、VTR係の小出を除いて2・3年生全員がベンチ入りし、先発もほぼ現状のベスト。3年生3人・2年生8人という偏った学年配分は、まあ今年の特徴でもある。なお、筆者は前日の雨でその夜、39度の熱を出してダウン。この日の朝、37度まで下がったので、海外駐在前最後の観戦だと無理をしてみた。あとで、それが祟ることになったのだが…。

[前半]
 立ち上がり、流れを掴んだのは清水。4分にCH池田から右SH小泉へのホットライン。早いタイミングで送る池田のダイアゴナルフィードに対し、小泉がスペースへ抜け出してクロス、それにFW町田が飛び込むのはJrユース以来の得点パターン。だが町田は空中戦に競り負け、左からフォローした左SH桑卓の折り返しを再度町田がトラップ、小さいターンから再びシュートを狙うも、ブロックされてゴールに飛ばせない。その後も8分にFW竜男のポストから桑卓が裏に抜け出してクロス、9分に佐野のロングFKから町田がヘッドとゴールに迫るが得点は生まれず、展開は膠着していった。
 岐阜工の最終ラインはなかなかに強力で、FW2名は前線で起点を作れない。となるとサイドから崩したいところだが、小泉のドリブル突破は不発、左サイドも桑卓に細かいミスが目立つ。自然に中盤中央での競り合いが多くなり、潰し合いの様相を見せ始めた。CH高野は縦へのパスは鋭いが、まだ左右に振り分ける構成力を持っていない。池田がしばしばダイレクトで小泉のスペースに配給したが、前述のとおりドリブルは潰されがち。20分を過ぎたあたりから相手のプレスの圧力に押されはじめ、26分に池田から高野への横パスを掻っ浚ったOH栗本のミドル (枠外)、29分にも池田のパスミスを栗本が奪い、パスを受けたFW臼井がCB岩本と競り合いながら強引にミドル、GK前田正面。

 34分、久々に清水の攻撃。左SB佐野のスローインを竜男が頭で裏に流すと町田、相手CBのプレッシャーを背中に受けてPA左横まで押し戻されるが、そこで反転クロス。PA手前中央の小泉が足裏でトラップすると、高野がそれに突っ込んでミドルを放ったが、枠の上に外れる。だが、その後の36分、CB石垣のなんでもないバックパスをGK前田がクリアミス、やらずもがなの左CK、高井が蹴ったボールはファーで町田が足でクリア。と、PA手前中央から河合ダイレクト。低くコントロールされたシュートがゴール右端に決まり、先制を許す。0−1。そもそものCK自体が自らのミスが原因の上に、町田のクリアも中央に蹴る必要のないもの。全く勿体ない失点である。
 失点後も反撃の糸口は掴めず、そのままリードを許して試合を折り返した。

岐阜工業      清水エスパルス
5(2) シュート 3(1) ×町田、○町田、×高野
1(0) 右クロス 1(1) ○小泉
1(0) 左クロス 4(2) ○桑卓、×桑卓、×佐野、○町田
0(0) 右側CK 0(0)
2(0) 左側CK 1(0) ×池田
0(−)  犯OS  0(−)
5(1) ファウル 3(0) ・小泉、・町田、・竜男

[後半]
 後半開始5分、相手陣内左サイド。町田が素早くスローインを投げ入れて後方の佐野へ、佐野は右横にいる高野へ小さく繋ぐ。と、高野はボールを再び佐野に戻し、フリーラン開始。佐野の後ろから左サイドへと大きく回り込み、その間に佐野は前方に緩くパス、そして桑卓が鋭いスルーパス。パスしてる間に加速した高野が勢いに乗り、右内側へと方向転換しつつPA内へと踏破、クロスを送った。それは相手DF?に引っ掛かり、こぼれ球にGKが飛びつくがファンブル、美味しく戴くのは点取り屋・町田朋弥。失点アシストの汚名を雪辱する同点弾を叩き込む。1−1。
 ただ、得点後もあまり前半と流れは変わらない。得点に気を良くした町田が、ポストにシュートにサイドに流れてのチェンスメイクにと幅広い動きで前線に刺激を与えるが、中盤の奪い合いが激しく、なかなか前線までボールを運べない。それでも20分に八木が投入されたのを契機に、岐阜工のプレスが弱まったのを突く形で清水がサイドで数的優位を作れるようになり、攻撃の時間が長くなってきた。

 23分、岩本の右サイドへのロングフィードを、小泉がダイレクトで頭でPA内に折り返す。DFがクロスのコースに入ると、クリアのこぼれに町田が食いついたが、ゴールに向かう前にDFがクリア。と、それを拾った右SB渥美が再度右から、アーリークロスを送る。フリーになった町田が再びヘディングシュートを放つも、枠の右に外れて、絶好の逆転機を逃す。両サイドから攻めながらPA内に入り込めない清水は、33分、石垣のクリアをFW篠田が粘って左CKのチャンスを得る。蹴るのは池田、ニアへ小さく曲がったボールに石垣が頭から飛び込んだが、シュートはゴールの枠の左上に飛んでいった。
 終盤、相手のシュートミスに救われる場面もあり、結局そのままドローでタイムアップ。互いに拙攻の目立つ展開だった。エースと目される篠田も存在感が薄く、「真希抜き」の状況に課題を見せた格好になった。

岐阜工業      清水エスパルス
2(0) シュート 5(1) ◎町田、×町田、×佐野、×町田、×石垣
0(0) 右クロス 4(2) ×小泉、○渥美、○小泉、×渥美
2(1) 左クロス 6(0) ×高野、×佐野、×八木、×佐野、×八木、×佐野
0(0) 右側CK 2(1) ×池田、○桑卓
0(0) 左側CK 4(1) ×池田、○池田、×池田、×池田
1(−)  犯OS  1(−) ・町田
2(0) ファウル 4(0) ・石垣、・渥美、・石垣、・篠田


▼試合結果

清水エスパルスユース 1−1 岐阜工業高校
 得点:前半36分:岐阜・河合 健太 ※クリアボール
    後半05分:清水・町田 朋弥 ※こぼれ球


▼選手寸評

[私撰MVP]
●佐野 克彦 (2年・左SB)
 アウトサイドに長身の選手を置く相手はあまり多くないので、圧倒的な制空力を誇っている。サイドを狙うロングボールを潰し続けた。攻撃面でも強引さを存分に発揮し、スピードを活かして思い切りよく攻撃参加。一方でロングフィードもある。

[私撰MIP]
●石垣 勝矢 (3年・CB)
 空中戦に留まらず、対人能力は高い。マークする相手に密着して仕事をさせないという点で安定しており、職人肌を感じさせる。課題とされるフィードでも狙い所を考えている面が伺え、岩本ほどの華麗さはないが、攻撃の起点になっていた。

●町田 朋弥 (2年・FW)
 PA内のポジショニングの良さは、さすがストライカー。こぼれ球への食いつきも早い。ただ、最近はPA内だけでなく、サイドに流れての動きにも良さを見せており、ドリブルとクロスはなかなか正確。本人はチャンスメイクは不本意だろうが。

[相手方好印象選手]
西川 郁弥 (3年・CB): 石垣同様、職人肌を感じさせるCB。屈強な体格で競り合いに強く、ポストする相手を圧迫した。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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