2004年03月28日(日) |
清水高校親善 南宇和高校戦+番外編 |
04年3月27日13:30開始 鈴与三保グラウンド(エスパルス育成グラウンド) 第31回全国高校サッカー親善試合(清水) 前期リーグFブロック 対 南宇和高校 ※30分ハーフ 天候:晴れ
▼布陣 先発: 終了直前:
−−−−− 山崎竜 −長沢−−−−−− −−−−−−八木−−長沢−−−−−−
− 高野一 −−−−−−−−−小泉−− − 高野一 −−−−−−−−−小泉−−
−−−−−−上埜−−柴田−−−−−− −−−−− 山本真 −上埜−−−−−−
− 桑原卓 −村越−−岩本− 桑原彬 − − 桑原卓 −岩本−−石垣− 桑原彬 −
−−−−−−−−風間−−−−−−−− −−−−−−−−風間−−−−−−−−
交代:後半00分:柴田 →石垣 (村越をCH、岩本をCBに) 後半14分:村越 →山本真(そのままCHに) 後半16分:山崎竜→八木 (そのままFWに)
南宇和高校:
−−−−−−10−−09−−−−−−
−−−−−−−−11−−−−−−−−
−−08−−13−−14−−07−−
−−−−04−−25−−02−−−−
−−−−−−−−01−−−−−−−−
交代:なんか色々代わってたけど、交代のボードも用意されてないし、よくわからない。
▼試合展開 怪我のため試合に出ない選手は、試合開始30分前、1時頃に集合だったようだ。キャプテンの枝村は、キャプテンらしく(?)、練習開始前にボールを運んでチームに貢献していた。その練習兼アップには、第1・2試合スタメン組+真司がアップに参加。別メニュー組は、望月・枝村・雄也・真希・八木・佐野・晃太で、全員スパイクを履き、1時間弱ほど汗を流す。前田・小出・池田・神田の姿は見えなかった。早生まれのカンちゃんがU-14ナショナルトレセンに選ばれて不参加なのは分かるのだが、前田と池田、小出はどうしたのだろうか? 第2試合のスタメン組は、1年生が主体で実に6人が名を連ねる。高野一也がこちらに回った他には、上埜・風間・村越・柴田が連続出場となった。GKは前田が欠席、晃太が怪我だったが、下から引き上げようにも、Jrユースは中3が愛知、中2が群馬の大会に参加しているので、実は、風間一人(その風間にしても、昨年のこの大会からフィールドプレーヤーへのコンバートを試みていたわけだし)の非常事態だったりする。南宇和のメンバーはよくわからず。
[前半] 機先を制したのは清水。2分、左からPA左角へドリブルで持ち込んだ一也が、竜男とのワンツーでPA内に侵入し、初シュートを記録すると(GK正面)、続く3分にも桑卓が左サイドをスルスルっと攻め上がり、入れ替わって後ろに下がった一也に戻す。このアーリークロスを長沢がバックヘッドで合わせる妙技を見せたが、威力なくGK。同期で連携も良く、互いにポストを得意とする長沢・竜男の2トップに、桑卓の狙いに長けたフィードと、一也のスピードが絡む左サイドが起点となる。 12分には上埜のスルーパスを、受けた竜男が更にスルーパス、長沢が抜けてシュートは、威力に欠けてGK。が、2試合連続スタメンとなる上埜・柴田の中盤中央の2人が、次第に試合から消えてしまい、15分に竜男が前線で奪うとそのまま右に抜け、クロスを長沢が合わせたり(GK正面)、20分、スローイングを受けた長沢が、他人と全く異なる間合いでのトラップでマークを外して、PA左角からミドルを放つなど(GK)、徐々に前線の個人技に頼る展開が増えてくる。
中盤の支配率が落ちたことで、南宇和に反撃の機会を与えることになり、16分には小泉のファウルによる30M程の直接FKから初シュートを許し(枠外)、22分には9番がミドルを放つ(枠外)。が、第一試合と異なり、両SBが余り攻め上がらず、後方からのフィードでスピードのある両SHを走らせる選択をしたことで、容易に相手にスペースを渡さない。CHがフィルター役になりきれない場面でも、岩本が一発で奪取しようとせず、プレーを遅らせてシュートを撃たせないことに務め、綻びを生じさせなかった。 攻撃では、一方のサイドだけでの展開が増え、手詰まり感も生じていたが、28分に桑卓の左クロスを巡る交錯で、PA左角よりやや浅い位置からFKを得る。上埜が蹴ったボールにファーで合わせたのは村越、しかし、合わせるので精一杯だったのか、至近距離でのヘッドは枠上に外れた。結局、0−0のまま、後半を迎える。
南宇和高 清水エスパルス 2(0) シュート 7(4) ○一也、○長沢、×長沢、○長沢、○長沢、×一也、×村越 0(0) 右クロス 4(1) ×小泉、○竜男、×小泉、×桑彬 0(0) 左クロス 6(1) ○一也、×桑卓、×長沢、×桑卓、×一也、×桑卓 0(0) 右側CK 0(0) 0(0) 左側CK 0(0) 0(−) 犯OS 2(−) ・竜男、・長沢 4(1) ファウル 5(2) ・上埜、×桑彬、・小泉、×小泉、・村越
[後半] 後半、疲れの見えていた柴田に代え、石垣を投入して村越を前へ。村越は精度の高いロングフィードで左右に散らすことに成功したが、判断の速さを求められるポジションで、劇的に流れを変えるには至らなかった。逆に5分、左CKをニアの風間の前で合わせられ、最初の被決定機を迎える。ファーにいたDFが、体で跳ね返した後も混戦になるが、なんとか再び左CKへと逃げる。6分、今度はニアの桑彬?が跳ね返すと、速攻。クリアボールを前線に残っていた竜男が粘り、潰されながら駆け上がる味方に戻すと、小泉?が右スペースに展開する。そこへ桑彬が攻め上がり、一つ早いタイミングで中央へ折り返し。長沢1枚しかPA内に侵入できていなかったが、DF2枚の間に体格で強引に割り込むと、ワントラップでプレッシャーを交わして、正確なシュート。清水に先制点をもたらす。1−0。 その後の8分、右クロスをファーで石垣がクリアしたボールが左に流れ、石垣が釣り出された隙に、再度折り返されたボールが中央、ファーと繋がるが、これは相手のシュートミスに助けられる。その後は、攻撃参加を更に自重した両SBと岩本が、万全のカバーリング体制を整え、コンタクトに強い石垣を強力サポート。好きな選手=ネスタな岩本を軸に、イタリア流ウノ・ゼロ(1−0)での逃げ切りを図る。 それに待ったをかけたのは、築館監督。というか、恐らく試合勘を取り戻す目的で投入した、山本真希。アップの段階から傍目から見ても、うずうずしていた真希は、残り15分間で投入された瞬間、俺を走らせろオーラを全開。16分、中盤に下がった竜男が右から左へ流れながらボールをキープ、CHの真希へ戻す。すると真希は、怪我復帰戦とは思えぬ得意の弾道キャノンパスを前線に送り込むと、同時に「お前は復帰戦なんだぞ」と見てる方が心配する勢いで、猛ダッシュを開始。そのパスを受けた前線の長沢が、トラップから柔らかく前にパスを出すと、既に真希はそこに追いついており、PA内右45度から勢いのまま、弾丸キャノンシュート。勢いのまま、突き刺さる。GKとか、関係なし(笑)。2−0。
ただ、真希も万全だったわけではない。競り合いに脆さを見せる場面もあり、また疲れた上埜の存在感も希薄で、完全に相手を押し込むという展開にはならなかった。何より、両SBの攻め上がりの自重は、ウノ・ゼロだろうが、ドゥエ・ゼロ(2−0)だろうが変わらない。ここらへん、2大大会で共に大会最小失点チームだった去年のJrユースのコンセプトが染みついている。 もっとも、リードしていれば相手は攻めるしかないわけで、前線の選手だけでも、十分に攻撃の形は作れる。21分、南宇和・左CKがファーに流れたボールを、拾い直してPA右角からミドルを狙ったのが、最後の効果的な攻撃となった。後はPAの10M周囲前後まで攻めさせながら、それ以上の侵入は許さない。24分には上埜?のスルーパスから小泉が折り返し、裏で八木が待ち受けた決定機は、シュートミスで枠上。29分、清水PAの前で真希、それから上埜と空中戦で競り合い、こぼれたボールを小泉が素早く前方に送ると、強引にDFの間に入った長沢が、不思議な間合いで胸トラップボレー。のんびり試合を見てた真司たちから、イングランドサポーターのように「ウゥー」と歓声が上がるが、GKがファインセーヴ。更に一人気合満々の真希の縦突破から、左から斜めに入った一也が縦パスを受けて、シュートもGK。最後に、真希の突破から得たPA左横をFKを、FKも試運転しとくか、って感じで真希が自ら蹴るが、これはDFに跳ね返され、タイムアップ。 草津東と南宇和には明らかな実力差があり、結果だけを元に、第2戦のメンバーの方が優れていたと言うつもりはない。しかし、危険なスペースを次々に埋め、相手に付け入る隙を作らず、真綿で締めるように優位を確立していった第2戦の戦い方が、私好みなのは確かだ。守備の個人戦術が光った岩本や桑原兄弟など、スペースマーキングに長じた選手を組み込むことで、バランスはかなり改善されるのではないか。
(試合を終えてベンチに引き上げる選手たち。写真これしか撮ってなかった(汗)。デカイ2人が長沢と石垣)
南宇和高 清水エスパルス 5(2) シュート 6(4) ◎長沢、◎真希、×一也、×八木、○長沢、○一也 1(0) 右クロス 4(2) ×小泉、○桑彬、×小泉、○小泉 1(1) 左クロス 2(0) ×長沢、×真希 0(0) 右側CK 2(0) ×上埜、×真希 4(1) 左側CK 0(0) 1(−) 犯OS 0(−) 5(1) ファウル 1(0) ・小泉
▼試合結果 清水エスパルスユース 2−0 南宇和高校 得点:後半06分:清水・長沢駿 (桑原彬・右クロス) 後半16分:清水・山本真希(長沢駿・スルーパス)
▼選手寸評 [私撰MVP] 長沢駿 特徴の分かってる同期は、胸から下に出してくれるのだが、先輩はハイボールも関係なく長沢に集めるので、空中戦の目測や体の使い方が進歩してきた。懐の深さと足下の繊細なテクニックを活かした、気持ち悪い(誉め言葉)トラップは健在。視野の広いパスも相変わらずだが、FWとしてはもっとガムシャラに。
[私撰MIP] 桑原彬 強引な突破に脆さを見せる場面もあったが、第1試合に欠けていたスペースマーキングのセンスが光った。前半は隣が岩本のため目立たなかったが、後半は石垣をイキイキとプレーさせる。組み立てのセンスも良く、後方から前に走る選手を使うこともできるので、今のユースチームには貴重な存在。
[NEW COMER] 岩本大 ひたすら体をぶつける無骨な村越・石垣と一線を画す、クレバーな守備が印象的。体を強く当ててディレイ、一定の距離を保ってスペースマーク、そしてアプローチと、一連の流れが実にスムーズ。ダイレクトロングフィードで狙う場面と、短いパスで組み立て直す場面の使い分けも良かった。
--- 翌日28日、13時半、玉野光南戦。少し早く、13時に会場に到着する。そこで見たものは…
オレンジのユニがボールを蹴る姿。周囲では青のジャージを着た選手が、念入りにストレッチをこなす。審判は昨日同様、各チームから出してるようで、黒い服は着ていない。 ? あれ、なんか審判の顔に記憶があるような…。! コーチの小池さん。真ん中のテントで、のんびり試合を見ているのは、築館さんと高祖さん。あ、そういえば(わざとらしい)、あのオレンジのユニは、清水じゃなくて大宮だ。
そんなわけで、すごすごと帰って参りました。様子を見た感じだと、1時間繰り上げて、試合したのかなあ。
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