2003年11月23日(日) |
大学: インカレ決勝+高山純一マニアックス |
03年11月23日13:00開始 国立霞ヶ丘競技場 2003第52回全日本大学サッカー選手権大会 駒沢大学 対 筑波大学 ※45分ハーフ
全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)は、大学三冠の一つで、大学年代最後の大会。全国9地域からそれぞれ選抜された32チームが、トーナメント方式で覇を競う。清水エスパルスの下部組織出身選手も、多くが参加している。 ユース卒: 梅村芳生(阪南大)、白石直也(静産大)、高山純一(筑波大) Jrユース卒:岩本哲也(駒澤大)、大石哲也(浜松大)、古橋勇希(関西大)、山口健(日本大) 桜田和樹(静産大)、植松弘樹(筑波大)、佐野裕也(筑波大) 絶対、漏れている選手がいるので、予め謝っておこう。どうも、すいません。 ユース出身の3人は全員、レギュラーを掴んでいるらしい。決勝は、駒澤が大学三冠、筑波が大会連覇の懸かった試合となったが、ユース出身の一人、高山がその舞台に立つというので、国立まで行ってみることにした。家族などを抜かした一般客の中で、高山目当てというのも、私ぐらいのものだろう(笑)。 Jrユース出身選手では、岩本(駒澤)に植松・佐野(筑波)の同期3人がメンバー登録されていたが、植松のみが右SBでの出場となった。Jrユースでは控えだった植松だが、当時レギュラーでU-15代表にも選ばれていた2人を差し置いての登場である。
▼布陣 駒沢大学 体育会サッカー部:
−−−−−赤嶺−− 原 −−−−−
−−−−−−−中後−−−−−−−
−−−橋本−−田中−−中田−−−
−筑城−−鈴木−−大澤−−小林−
−−−−−−−牧野−−−−−−−
交代:後半29分:赤嶺→巻、後半38分:橋本→中嶋
筑波大学 蹴球部:
−−−− 鈴木孝−鈴木達 −−−−
−藤本−−−−−−−−−−鎌田−
−−−−−岡田−−兵働−−−−−
−阿部−−高山−−秋葉−−植松−
−−−−−−−来栖−−−−−−−
控え:山田、三角、川端、佐野、町田、武田、遠山 交代:後半36分:鈴木達→町田、後半47分:植松→川端
▼試合結果 スタメンにクラブユース出身選手が、駒沢が中後のみ、筑波は4人。敢えて、そういう言い方をするが、フィジカルを前面に出し、縦に早いサッカーで相手を押し潰そうとする高校勢っぽい駒澤と、スペースへの大きな展開とそこに走り込む動きが洗練されたクラブっぽい筑波の対決となった。試合は五分五分の展開だったが、前半18分、筑波、スローインを鈴木孝が中盤右で落とすと、兵働が左サイドスペースへダイアゴナルフィード。そこに左サイドからダイアゴナルランで走り込んだ藤本が、スピードに乗って最終ラインの裏に抜け、フリーで放ったシュートがゴール右に決まり、筑波が先制する。 その後、引き気味になった筑波に対し、駒澤はロングボール攻勢の圧力を増し、CK・FKのセットプレーで好機を作るが、GK来栖の好セーヴと自らのシュートミスによって、ゴールを割れない。前半は、その後も速攻から何度かチャンスのあった筑波だが、後半は守りを徹底。SBの攻め上がりを自粛し、高山を後方で余らせ、1−3−4−2とも言える重厚な守備布陣を布く。この筑波に対し、流れの中では跳ね返され続け、CKも奪えなくなってきた駒澤だが、後半34分、40MほどあったFKをPA内に縦に放り込むと、その中で秋葉にファウルがあったとして、PKが与えられる。しかし、キッカー橋本がこれをフカし、ボールは枠上に。意気消沈する駒澤相手に筑波は余裕を持って逃げ切り、大会二連覇を飾った。
駒沢大学 0−1 筑波大学 得点:前半18分:筑波・藤本淳吾(兵働昭弘・サイドチェンジ)
(高山は左SBの阿部と抱擁し、優勝の喜びを爆発! 整列写真では右から3番目。手を組むのは、静岡少年選抜での同僚、岡田(元藤枝東))
▼[高山純一マニアックス] 背番号19・高山純一・DF 1年・清水商業高(清水Y)・178cm/66kg、'84.08.18生 独自のオーラで全て解決!! ※以上、大会プログラムより
●シュート 0 ●パス総数 9(5) 前方向 8(4) ×06分、×12分、○29分、○35分、×45分、○57分、○65分、×75分 横方向 1(1) ○07分 後方向 0(0) ●ドリブル 0(0) ●ラン 0(0)
●タックル 2(2) ○57分、○77分 ●クリア計 21(13) 頭 17(9) ○00分、○00分、×02分、×04分、○21分、×23分、×24分、◎31分、×37分 ×39分、◎59分、○63分、◎63分、○64分、×69分、×85分、◎91分 頭以外 4(4) ○10分、○46分、○48分、○57分 ●ブロック 1(−) 72分 ●Iセプト 0 ●ファウル 2(0) ×08分、×46分
※データの見方: パス :○=味方へのパス、×=味方に渡らなかったパス(相手に奪われる・タッチを割るなど) ドリブル:相手を意図的に抜こうとするプレー、ラン:15ヤード以上、ボールを持ち上がるプレー タックル:○=ボール奪取、×=奪いに行って交わされるプレー クリア :◎=味方に渡したクリア、○=安全なゾーンまでのクリア、×=二次攻撃を許したクリア ブロック:相手のシュートやクロスを阻止するプレー Iセプト:インターセプト、相手のパスコースを読んで、動いてのパスカット ファウル:○=敵陣でのファウル、×=自陣でのファウル
(味方の攻撃時は一人余り→カウンターやロングボールの速い攻撃で少数対少数の時はマンマーク→味方が戻ったら、再び一人後ろに余る)
なんか、選手紹介がなおざりだぞ、高山(笑)。高山といえば、Jrユースから主力として活躍してきたにも関わらず、中3の時を除いて大きい背番号を好んでいるのだが(中2:18→高1:18→高2:19→高3:20→大1:19)、なにか理由があるのだろうか? アンのように「19番が好き!」というわけでもなさそうだし。
写真を見てもらっても分かるように、ちょっと変わった約束事で守備をしていた高山。そんなに原をフリーにしておいて大丈夫かよ、と思ったが、結果として大丈夫だった(笑)。前半は原と高山の空中戦から好機を作ることの多かった駒澤だが、後半は赤嶺の頭に拘り過ぎ、空中戦に自信のある秋葉に粉砕された。後ろに余る高山は、こぼれてきたボールを頭で掻き出す仕事が多かったが、彼はそれほどヘディングが強いタイプではないので、そのプレー自体の精度は低かった。 しかし、動きながらの守備は、高山の得意とするところ。盛んに動き回って、ポジションとマークする原との距離を変えながら、乱れることはなかった。恐らく、局面の守備では見劣りする高山が重用されているのは、それを評価されてのことだろう。また、地上戦の最強振りは相変わらずで、シュートブロックを1回、ドリブル突破に2度タックルに行って、共に成功させている。駒澤がひたすらロングボールで空中戦のチームだったので、それを披露する場面は少なかったが。 残念だったのが、味方からパスを受ける機会が殆どなかったこと。ユースなら、浩太は自分が数人に囲まれれば、必ず高山(か渡邊)にボールを戻して、最終ラインから組み立て直したものだ。もっとも、駒澤が早めに自ゴール前を固める傾向が強く、筑波も速攻志向で、ボランチがプレスに囲まれることは少なかったのだが。いずれにせよ、まだチームの信頼を勝ち取ってるとは言えなそう。そんなわけで、パスの数は極めて少ない僅か9本。それも、殆どが相手のパスミスや味方のクリアミスを、1タッチ・2タッチで繋いだもので、狙いを持ったフィードは皆無だった。 ともかく、優勝おめでとう、高山! 来年も頑張れ! そして、早めにウチの強化指定選手になってくれ(笑)
|