猫の瞑想
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帰国前日に借家を引き払い、ホテルに移動した。 手荷物はオットと私それぞれスーツケースとボストンバッグとリュックサック、 さらにもう一つスキーケース(2本入り)があった。 移動はなかなか大変だが、ホテルから空港まではタクシーだし、 チェックインしてしまえば成田までは楽だ。 用意周到にパッキングをした我々はチェックに引っかかることもなく、 乗り継ぎ便の機内で1時間待たされたことと、 そのフライトがまたもやパーソナルディスプレイもなく退屈で、 やけに長く感じられたことを除けば、ごく順調に成田に到着した。 ついに入国を果たし、スキーケースだけ宅配を頼み、 30分後の成田エクスプレスの切符を買った。 そして売店で食い入るように陳列された雑誌類を眺め、それぞれ購入。 えっちらおっちらとホームに下りてベンチにどっかり腰を下ろし、 雑誌を読み始めた。 …… 「電車乗り過ごしたんじゃない?」 オットの言葉にハッと時計に目をやると、過ぎてる〜! そういえば車内清掃の放送は耳にしたけど、その後の記憶がない。 でもいくら背中を向けて座っていたからって、 二人して電車が発車したのにも気づかないなんて…。 もちろん発車に気づいても遅いんだけど。 しかたなく駅員さんに事情を話したら、親切な窓口のおじさんが 「ホントは指定だから出来ないんだけどね」と言いながら 次の電車の指定に換えてくれた。 ありがとう〜〜。 便宜を図ってくれたことへの感謝と 事情を日本語で説明できる喜びに打ち震えました。(ちょっと大げさ) 普段はうるさいくらいの発車のアナウンス、 成田エクスプレスではやらないのね。 外国人向けなのかしら。 ちなみに次の電車には清掃員が出てくるのを待ってすぐに乗り込んだ。 これが本来の乗り方なんだろうな。
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