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2005年01月24日(月) ■ |
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一月二十二日のこと・二 |
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私はお酒が好きじゃない。 飲めないということも無い。強くも無い。早い話がたしなむ程度。
土曜日はある付き合いの飲み会に出席していた。そんなに激しく飲む人たちでもないと思い簡単に考えて参加したのだが、甘かった。今日は今度ある交流飲み会の予行演習だったらしく、『飲まされる練習』を兼ねていたことを、店に入って参加費を払ったところで知った。多分こういうのを嵌められたというのだと思う。 まあ、それはおいておいて、それでも私は最初の一時間をウーロン茶一杯ですごすことに成功した。盛り上がっているところでは司会の視界に入らなければやりすごせるものだ。しかしそこは一回生。コールをかけたり(マイクよりも大きい声だったそうだ)カラオケを歌ったり(コールのかけ過ぎで歌う前から声が枯れていた)色々やった。
で、いよいよ自分が飲む側に立つことになった。ああ、私はただ隅っこで焼きそばとポテトチップスとりんごをおいしく頂いている一市民なのに……。 仕方がないので、一升瓶を半分ほど飲んで見せた。
結構盛り上がる。 その後は、ポテトチップスを一人黙々と食べていた。
盛り上がりが一段落したころだろうか。ポテチもなくなったので次にどうしようか考えていると、ふと、
何故か気配を感じた。
店の外からだった。 何の気なしに出てみると、同級生のHくんがリバース中だった。先輩が介抱していた。 トラブルの『気配』を感じる才能でもあるのだろうか? とりあえず、手伝う。 背中をさすったり道路を水で流したり、地面に座り込むHくんに上着を貸したり。先輩が手配してくれた迎えの方がいらっしゃるまでつきっきりでいた。 どうせ暇だし、店内の方が危険な『気配』がしたので、そこにいた。
店の中から、一回生の盛り上げ隊長、Nくんがやってきた。Hくんが心配になってきてくれたらしい。自分もたくさん飲んで、盛り上げるために大声出して、本当に頑張ってるなあ関心関心。 NくんはHくんに「大丈夫か」と声をかけた後私にも聞いてきた。やはり、私の一気飲みを見ていた人はみんな心配していたらしい。
ここだけの話、実はそのコールがかかった一回きりしか飲んでないから、飲んでる量としてはおそらく最下位グループにいるのだ。ただ、インパクトを持たせるためにギリギリ無茶をしてみた。 とはいっても演出のためにしか飲まないのも、無粋かな。
「あんなの飲んだうちに入りませんよ」 と実は強い振りをしてみたり。 「あー、でも自分が思っているほど、冷静じゃないから気をつけてよ」 といわれてしまった。 昔なら、「言われなくてもわかってます」というところだが、今はそれほど自分を過信できないことがわかったので、 「はい」 と笑顔で返すことにしている。 その内迎えが来た。
喉が渇いたし、いよいよ外が寒くなってきたので店内にポテチが補充されていることを期待しながら店に戻る。
Nくんが、ぐったりしていた。
……、頑張りすぎは、体に良くないよね。
飲み会が終わり、学校の近くのお店だったので、とりあえず場所を移動することにした。先輩達がもしものときのためにと準備していた野戦病院(寝床)に一人で歩けない方数人を連れて行って、一回生は解散となる。 何故か、帰るタイミングを逃し、Nくんの介抱にあたっていた。
日付変更線が近付く時間、先輩にもう帰っていいよと言われ、帰ることにする。途中でコンビニにより、やきそばパンを買って、途中で食べる。 夜空を見ると、なんだか変な『気配』がした。明日は雨が降るかも、なんて思ったり思わなかったりしていたら、一月二十三日になっていた。今日がずいぶんと長かったように思う。そしてふと、
なんだか充実した一日だったような気がしたりしなかったり。
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