あの樹の名は何と云うのだろうその花の名は何と云うのだろう冷たい雨よ 降らないで凍える風よ 吹かないで あの樹が 花が 枯れてしまう頼りない細い腕は今日もゆらゆら揺れて其の腕から離れた花は散ることなく そのまま地に着いて土に返るのを待ってる母なる樹の足元は 淡い桃色の絨毯其の色は 日に日にくすんでいくけれど私は知ってるよ貴方が咲いた其の日のことをこの教室の窓辺からいつもいつも見てる名も知らない花