未定
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2004年07月12日(月) 敵対心

夫が会社の同僚を連れてきた。

同期が数人と

去年入社したばかりだという女の子が一人。

女子社員が少ない夫の部署では

彼女はマドンナ的存在らしい。

確かにかわいらしい女の子だ。

でもなんだろう?初対面だというのに

何故か私はその子を好意的に見れない。




会社の話は私の介入する領域ではない。

お酒とおつまみを適当に用意して

席をはずそうとしたのだが

同僚の一人に引き留められ、一緒に席につくことにした。



今日のお客のうち、数人は何度か顔を合わせている。

初対面の人がそれぞれ自己紹介してくれた。



お酒がすすむうち、話は少しくだけた内容になり

私はその女の子の言動がやたら気に障るのに気づく。

会社での夫はこうだ、ああだ。

こういう事があったんですよね、と

私が知らない夫の事をやたらと話している気がする。

そのうち同僚の一人から

その女の子が入社してまもなく、夫のことを

彼女はいるのか、結婚してるのか、などと

同僚に聞いていたという話を聞く。




お酒の席であるから誇張した話だったかもしれない。

でもなんとなく直感した。

最初の好意的に見れないという感情はこれだったのだ。

女として、妻として、本能的に何かを感じたのだろうか。

彼女は、夫に好意を持っているのだ。



周りはただ単に夫になついている後輩としか

とっていないようだったが

妻である私には挑戦的な何かを感じるのだ。

夫は、気づいているのだろうか?

それとももう、何かアプローチされているのではないか?



いやな妄想が次々と沸いてくる。

私はこんなに嫉妬深かったのか?

大人げない。



そのうちすっかり酔った同僚達は

家が遠い人2人を残して帰って行った。

女の子も泊まっていくなどと言い出したら

どうしようかと思っていたのでほっとした。

他の男性社員と一緒に女ひとりで泊まるなんて

常識的にも考えられないのだが

もしかしたらあり得るのでは・・・と

そこまで私のイヤな妄想は膨らんでいたのだ。



泊める二人の寝具を客間に用意し

軽く片づけをして私たちも寝室へ入った。




ベッドに入り、あの女の子のことを

聞いてみようかどうか悩んでいた。

好意を示された?

二人で飲んだりもするの?

メールのやりとりなんかもしてたりするの?



聞きたいことがいっぱいありすぎて

でも言えずに黙って天井を眺めていると


「なんかやきもち焼いてる?」


と夫から切り出された。

素直じゃない私はしらを切る。

やきもちを焼いてますと認めたも同じなのに。



夫がにやりとする。

何故そこで嬉しそうに笑うの?



「やきもちを焼かれたことが嬉しいから。」



なんだか拍子抜けしてしまった。

あの子とは何でもないよ、とでも言って

私を安心させるのかと思えば

私がやきもちを焼いたのが嬉しいと?それだけ?



この人は彼女のことなんとも思ってないんだ。

それだけでなんとなくわかってしまった。

くすっと笑って夫に抱きついた。




「ねぇ・・・隣にあいつら寝てるけど・・・しよ?」




あっという間に下着を脱がされて

体中にキスをされた。

松葉崩しの体勢でインサート。

隣に人が居るというのに不謹慎な夫婦。

ピストンするたびギシギシと規則正しい

ベッドの軋む音が隣にまで

聞こえているのではないかという

スリル感でまたさらに興奮してしまう。



酔っている夫はそんなことも気にせず

無我夢中で腰を振る。

私は声が出そうになってたまらない。

それでも喉の奥からうめき声が漏れてしまう。

必死で枕に顔を埋める。



「いくよ・・・いくよ・・・中でいい?」



射精する直前、夫が私の耳元で囁く。

返事をすれば声が漏れてしまう。

私はただただ頷くしかできない。



ドクン、ドクン・・・



たっぷりと私の中に迸らせる。

この瞬間が好き。

ぐったりと私の胸に顔を埋めて

繋がったまま眠ってしまう夫。



隣の部屋に人がいることを改めて思い出し

明日の朝、顔を合わせるのが恥ずかしい気持ちになった。





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