ばったり、学生時代の同級生に出会った。
わー久しぶりー元気にしてたー?
専門職の場合、職能の集会や研修会で同窓生・同級生と顔を 合わせることは決して珍しくないのだが、 お互い以前と離れた土地で、また出会えたというのは すごいことだと思う。
今度お茶でもー。
特別親しくしていた人ではないのだが、わたしに気軽に言う。
嬉しく感じるが、この人のこういう人なつっこい所が、 自分には欠けてるんだなあ、としみじみ思う。 名刺を渡し、連絡して、と言ったものの、短い邂逅時間だった こともあり、自宅や個人携帯の番号を書き忘れた。 それに気づいたであろうか、そうでなかろうか、 彼女も聞き返しはしなかった。
その辺から、彼女にとってはやっぱり 社交辞令の範疇だったかな、と思ったりもする。
同窓会、しばらくやらないね。
そう言い合ったが、言ってみた自分だって、 開催されて何を期待するのか????
今に忙しく、昔語りをして、それでも 何かが楽しく感じられるのだろうか。
顔や名前や中途半端に口を利いたことがある程度の 「友達」については、ゴシップが楽しいだけだ。
卒業したてで、2、3年経った頃の同窓会はやたら楽しかった。 未知の夢を語ることが許されたし、若者ならではの 社会への無責任な愚痴が許されたし、 卒業した時の思いの共有ができたから。
今は?
今の仕事の栄光を語りたい人だけが、別にそんな所でなくたって、 地元で、同じような顔ぶれでいつも仕事がらみで 集まっているような人たちだけが、集う場所になって行くのだろう。
過去のエピソードが、そんなに人より意味があるとは 思えていないわたしは、メンタルが男なのか、 あるいは転勤家庭に育った故の価値観の偏りがあるように思う。
でも、その逸脱がまた楽しかったりするから別にいいのです、 自分的にはね。
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