今日、訪問した利用者さんが、他事業者のサービスに対する不満を洩らした。
自分もちょっとそれはと思った話なので、 ケアマネか直接その事業者に言った方がいいですよ、と言った。
「こっちが言わなければ、相手(事業者)はわからないことなのだろうか」
と、言われたので、
「わからないから、そういうことをやってしまうのではないかと」 と答えた。対して利用者さんは、
「でも言いたくないんだよね」と。
「しかし、言ってもらった方が事業者の立場からするとありがたいと思います」 と答えたところ・・・・・・・・
「言わなくてもわかるようじゃなきゃダメ」
ガーン。
ショックだった。
これは2つの意味をとってしまい、二重の意味でショックだった。
サービスとして、質は保障しろ、という顧客として当然の要求と、 言下に「言葉にしなくても以心伝心で何もかも理解しろ」という、 言語による伝達を否定している、何ともものすごい、自分の表現力としては 今の所何と言い表せばいいのかわからないような、ものすごい要求を 感じ取ったのからなのだった。
明らかに勉強不足で、他の同業者の誰もがその知識の中で一般化された ような常識であれば、当然やるべきだし、できることを顧客や利用者は 要求して当然と思うのだ。
が、しかし、これが明文化されていないその人ならではの価値観だったり、 独特の家庭のルールだったりすると、どこまで拝察するのが事業者として 当然と言えるレベルなのかは、ちょっと難しいと思う。
特に、介護の分野には家事が密接にかかわっているので、そういう問題が 生じやすいと常々感じる。 だから、もし今後「介護の質が保障されてない」なんて件で訴訟が 起こったりした場合、すっごく公判は揉めるんではないですかね。 判決は、あっさり「質の保証は介護保険法に謳われているから、 満足させられなかった方が負け」とするかも知れないけど、それなら すごく論議を呼ぶと思いますよ。
だけど、素直な本音を言うとね、 みなさん覚えておいて欲しいことがあります。
「自分の常識は他人の非常識」
・・・・・・自分ルールがいつでも世界標準だとお考えになるのは自由ですが、 有償無償にかかわらず、他人に介入してもらう時には、少なからず それを言語化しましょう。
お願い。お願い。
そうじゃないと、ワタクシたちなんてちっぽけな人間ですから、 サービスでは顔に出しはしませんけど、陰ではこっそり
「なーんて傲慢な人なんでしょ!」
って言っちゃいますよ。
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