感想メモ

2018年07月06日(金) 星の子  今村夏子


今村奈津子 朝日新聞出版 2017

STORY:
病弱に生まれたちひろを救ったのは、父が同僚からもらった神秘な水。その経験から両親はあやしい新興宗教にはまるようになり、ちひろ一家は変わっていく…。

感想:
 最初のほうの湿疹がひどくて両親が困るという描写…。自分の息子の生まれたてのときを思い出してしまった。我が家も湿疹がひどく、顔を見るたびに暗澹たる気分になったものだ。肌がかゆいからか、よく寝てくれなくて、こちらの方が参りそうだった。

 色々な皮膚科に行ったし、本当に大変だったなーと思い出す。

 そんなときに、もし、奇跡の水のようなものをもらったら、私も宗教にはまってしまったかも?とも思える。育児に向き合っているときって、ちょっと精神がいつもとは違うし、すっかり治ってしまったのなら、それは宗教のおかげだと思ってしまうかもしれない。

 ちひろは生まれたときからそのような環境に置かれていたので、両親が宗教に帰依していることもあまり何とも思わず、自分も自然とそれを受け入れている。しかし、5歳年上の姉は、それまでとの一家の変わりようについていくことができずに、家を飛び出してしまう。

 普通の両親なら、血眼になって探しそうなものだが、ちひろの両親もちひろもそうしようとはしない。希薄な人間関係になってしまっているのか?

 しかし、ちひろも中学生になると、次第に自分の家庭が普通の家庭と少し違うことに気づき始める。

 物語は唐突に終わってしまう。この先がどうなるか知りたいし、姉はどうなったんだろう?と私は思うのだが…。

 宗教がらみで思い出すのは、いとこの一家だ。いとこの一家は両親が敬虔なクリスチャンで、私も子供の頃にいとこの家に行くと、お祈りを何度もしたり、教会学校のキャンプに連れて行ってもらったりした。

 そのような暮らしを小さい頃からしていて、敬虔なクリスチャンに育つのかと思ったら、そうはならなかった。

 やはり物心ついたときに、自分の家が普通の家と違うことに気づいたのかと思う。そして、やって来たのは多分親に対する反抗心だったのだろうと。

 この物語はそこまで踏み込まずに終わってしまっている。この後のちひろの選択が知りたかった。


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