![]() |
第22話 太っちょデーブ - 2002年03月30日(土) アルの手はずである日、ブライアンの家に 巨漢というよりただのデブの男がやってきた。 「はじめまして、僕、デーブっていいます。 昔からビーチボーイズのファンなんです。アルさん から歌ってくれって言われて。」 ブライアンは、自分が昔太ってたこともわすれて、 「デブはだめ。」 一言で切り捨てようとした。 そこへ、リンダがとめにはいった。 「もう少し話をきいてみましょうよ。」 アルを含め4人はピアノの回りにやってきた。 「じゃあ、この曲ね。」 ブライアンは、ドンワリベイビーを弾き始めた。 すると、デーブはどこから声をだしているのか わからないほど、というより、ほんとにデーブが 歌っているのかと疑いたいほどの美しい声で 歌いだしたのであった。 それは若かりしブライアンの 声そのものであった。 アルが言った。 「ブライアン、君の高い声を今よみがえらせるには もってこいだろう。」 そのとおりであった。 これで、もっとも困難であろうパートが完璧なものとなった。 そしてバンドメンバーが世界中からあつめられていった。 つづく - 第21話 大好きなバナナ - 2002年03月29日(金) 「だれ、そこにいるのは、ブライアンなの。」 「そうだよ、ぼくだよ、ブライアンだよ。」 その声は明らかにアルの声だった。 「キャー何のぞいてんのよ。助けてブライアン。」 ブライアンがすぐさま飛んできた。 そして、アルの首根っこをつかまえ、 「アル、どういうつもりだ。」 「ごめんよ、だって、俺、もうたまんなくって。」 「そうだったのか、しょうがないな。 罰として、今日のバナナは抜きだ。」 アルはバナナがあれば他に何もいらないほどの バナナクレイジーだったから、これは地獄のような 仕打ちだった。 「うわー、かんべんしてよ!」 泣きながらアルは頼んだが、ブライアンは許さなかった。 アルの頭の中はもうバナナのことだらけ。 でも、ツアーに向け3人は着々といろんな手はずを 整えていったのであった。 つづく - 第20話 世界ツアー - 2002年03月28日(木) 目覚めた、そう、この感覚、 しばらくわすれていた、とっても大切な気持ちなのに。 ブライアンとリンダは歌いつづけていた。 そして、ベッドの上で野獣のように からまることも忘れなかった。 ある日、二人の生活に一人の男が 加わることになった。 ビーチボーイズのアルジャーディンだ。 やる気になったブライアンにとって最高の 片腕だった。 アルは手際よくブライアンのサポートをしてくれた。 あっという間に世界ツアーのスケジュールを整えていった。 ブライアンにとっての最高の理解者。 マイクラブとのいさかいの中でアルはいつも二人の 仲をとりもってくれた男だった。 ブライアンはわかっていた、自分がやりたいこと、 そして、世界が自分にとって何を望んでいるのかを。 ツアーの準備は着々と進んでいった。 アルとブライアンは毎晩語り合った。 「ブライアン、君はまだ十分歌える。でも、 リンダへの君の愛情は異常だ。このツアーを成功させる ために彼女としばらく距離をおいたほうがいいと思うよ。」 思いがけないアルの助言だった。 ブライアンは即座に答えた。 「やってみせるよ、アル、僕にとってリンダは必要な存在だ。」 アルはうかない顔をした。 しかし、アルもひきさがらない。 実は、アルもリンダの巨乳に夢中になっていたのであった。 いつのまにか、アルの興味はリンダのカラダに向けられていた。 「ああ、あの胸に顔をうずめたい。」 そう思うアルであった。 危ないリンダ、すべての男を虜にするリンダのカラダ。 無事ツアーは成功するのだろうか。 そんなことを気づかずに下着のまま二人の間を 微笑みながら歩き回るリンダであった。 つづく -
|
![]() |
![]() |