2004年04月10日(土) |
whereabouts |
未だに消えないあの人 声も言葉も残ってる ないのは物的証拠だけ すべて炎の中に包まれた
溶けかけた写真で笑ってた ネガではまだ笑いかけてた
何処にいるかも知らない 呼吸さえ奪ってしまったのかしら 一切の情報が無いままだから 不安ばかり高まる
消して好きではないけれど 何時まで僕の中にいるんだろう
見慣れない文字(なまえ) 知らない着信が続く夜
容易に想像できるのは ひとつしかなくて不能になる
煙草の火さえ平気で 僕の一部が火傷してた
目覚めた君は知らぬ顔で 僕が口にすることはなかった
いつも同じ顔してる 区別の見分けがわからないほど どんな表情も僕のものなのに
勘違いさせたくない だけど勘違いするのは君たちで 僕はずっと此処に居るんだ
密に笑ってるわけでもないから 現在地は君と一緒のつもり なのにどうして違う目線で見ようとするの
行き着く処は複数もなくて 希望するのはたった一箇所で 何時も水面下のようだった
灯と共に溶けてゆく 裸を曝け出せた日常(せいかつ) 乱れるのは呼吸ばかりで
感覚と云う領域にまで 現実は入れないものだから 既存は消失に変わっていたの
2004年03月27日(土) |
monochrome |
灰色の空に変色した 僕らが眺めていた雲も 出逢ったあの夏の日の空は 澄みすぎていて雲もなかった
言葉も感触もすべて遠のいた 未だ近くに居るはずなのに 互いを隔てる関係を拒否する 崩し切らないことが哀しすぎて
隣は既に誰かの為のもの 常に誰かのものであったけれど 愁える君の理由が分からない 約束はすべて消せないから
滲む手紙の文字に時間を感じさせられた 未だに残っているもらったもの 捨てることもできずに置いてある 手に取ることもなく動かさずに
愛しすぎていたんだね 傷つき過ぎていたあの日から 舐めあえたのはほんの一瞬だけ 古傷から流れても誰も舐める人は居ないから
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