兎に角日記
三日に一度は兎に角と書いてしまう。

2002年11月11日(月) オイシイ3本立て。

3本立てなんかみるのは数年ぶりだと思います。見てもせいぜい2本立て映画も安くは無いですから、それが当たり前だと思います。
ネタバレないつもりですが、これから見ようという方はお気をつけて。
ちなみに内容は、殺し屋・スパイ・スパイという順で見ました。

「ロード・トゥ・パーティション」
        /トム・ハンクス ポール・ニューマン・ジュード・ロウ
ちょっぴり可笑しくて、ちょっぴり泣いた。
1931年のアメリカが舞台。この頃の車や服装は好きだ。長くて重そうなロングコートと帽子は良く雨を弾きます。少しイギリス調ででもアメリカ。
パーディションって何だべ? と英語に強くない蒼太は考えていましたが、街の名前だそうです。「地獄」って名の。
息子マイケルの役を演じたタイラー・ホークリンという少年は2000人のオーディションから選ばれたそうで、ハリー・ポッターの少年に比べりゃそりゃぁ少ない人数の中からだけれど、いい感じの眉毛と、そのうち大きくなるだろうなぁと予感させる大きな手足を持っている。将来に期待。グレて潰れるなよ。
トム・ハンクスは相変わらず。ジュード・ロウも変わらず爬虫類ちっく且つ見事な割れ顎です。

「XXXトリプルエックス」/ヴィン・ディーゼル サミュエル・ジャクスン
十中八九、第二弾がでるんじゃなかいかなぁという出来。大掛かりで格好よく、スティーブ・マックイーンも真っ青のバイクテクにスポーツならなんでも来いのアクション。スタッフロールで役者の次にスタントマンの名前を出してくるのも粋な計らいだ。
気負わず見られて楽しかった。「TAXI」の乗りだね。
で、多分「ドロップ・ゾーン」のスタッフも関わっているだろう。スカイアクションは好きだ。
あと、昔は音楽とか気にせず見てましたが、これのサントラは欲しいなと思いました。

「9デイズ」/クリス・ロック アンソニー・ホプキンス
私の好きなほうのアンソニー・ホプキンスが見れた。が、彼の感想は後回し。
リーサル・ウェポン4のお兄ちゃんが出てきて、あの甲高い声でよく喋る。
初めの所、「天才的記憶力」を持つという彼が賭けチェスをしているシーンで、別の映画を思い出した。「ボビー・フィッシャーを探して」。日本では公開しなかったのか、有名ではないけど「チェスは格闘技なんだぜ?」の台詞でまた見たくなってしまった。ボビー〜のほうは、15歳くらいの少年がチェスの世界選手権に出る話。
いやや、閑話休題。
ん〜。トリプルエックスに続きこっちの舞台もプラハ(チェコ)でね。
フィルムコミッションが設置されているのか、それともスパイものといえばプラハになったのか(ミッション・シンポッシブル参照)、以前プラハに行きたいなと書いたが、行かなくても満腹だ〜というほど町並みを見てしまった。
これね、多分原作がもっとしっかりしてるんだと思うな(大抵の映画には原作があると思うけども)。というのも煽り文句に内容が伴っていない部分があったから。
まぁ私としては、あンソニー・ホプキンスの魅力で堂とでもなると思いました。

***
まぁこんな3本立てで。なぜ3本立てが内緒だったかというと、以前に9デイズを一本で放映していたらしく、その頃のお客さんに知れると不味いという話でした。2本目と3本目の間には一瞬たりとも休み時間がなく、3本トータルで観客8人しか居ませんで、ラストのスタッフロールに於いてはとうとう私の貸切でした。
優雅さを醸し出すため、背もたれに両腕をかけてぐーたらしてみました。
月曜日の午後ではありますが、あの映画館さすがにそろそろやばいかもしれませんね。寒いし。

まだ3本立てだと知らなくて、タダ券を貰っていなかったとき、もし見るなら「ロード〜」か「9デイズ」を見るか迷っていました。心の中でポール・ニューマンとアンソニー・ホプキンスが戦っていたのです。
どっちも格好いい。どっちも好き。
映画を俳優で選ぶことは殆ど無いと断言できるのだけれど、こればっかりは…っ。
え? じゃあ今回の勝敗?
選べませんよ(笑)
どっちも良かったです。欲目で良く見えますしね。

では、また明日。










2002年11月10日(日) 映画祭二日目

マイナー映画祭にようこそ皆様。
前夜祭も含めて3日間、入場総人数は2千人という事に相成りました。遠い所から来てくれた人も、毎年楽しみにしていてくれる市内の人も、ただ立ち寄っただけの人も有難うデシタ。

今日のラインナップは「GO」「まぶだち」「ハッシュ!」「LOVE SONG」の4本。内見られたのはGOとラブソングの後半30分のみでした(T_T)
流石に皆こっちを見たかったと見えて、受付から離れられなかったんだよね。
GOは首尾よく見に行けたが、思えばGOは我慢してまぶだちを見に行けばよかったと心底後悔…うっ、うう…。

** しゃあないので、GOの感想を。 **
良く飛んでましたね。スローモーションでジャンプ。小気味いい。
台詞が棒読みなのは演出だと思いたく、紫咲コウはなぁ…不思議少女にしては色気がありすぎてちょっと…。
ストーリーは好きです。ちとくさい台詞も。あと山崎努も窪塚洋介も。
ぶっちゃけ80点。難しいテーマを爽やかに描いてくれましたで賞を差し上げます。
嫌いと言っている訳ではなく、なんだろ…「主人公=ああ、いいなこんな奴格好いい。と思わせる」ことと、「主人公=こういうことあるよね。体験して無いけど、凄く共感できるよ、分る分る」の二つ、どっちも良く書けてたと思うんだけど、どっちも一歩、名作と言うには及ばなかったかもという事。
…やばいな。今日は辛口か? 80点じゃかわいそうか?
GOが好きな人が見たら怒るかもなぁ。こういう感想ってその日の気持ちにも寄るし、多分、色々と賞を取ってたから期待しすぎちゃったんだろうね。
まぁ、まだみてない人は、見てみてください。もっと面白いかも。

***
トークセッションと言う事で、まぶだちの監督古厩智之さんが来ました。
けど、遅刻ギリギリで来た。
打ち合わせ時間残り15分でも来なくて、「監督急病の為云々」という張り紙まで用意しちゃったよ。チケットの払い戻しもありかもよ、どうするよ。という話も。
それが、受付に座って(もう間に合わねーんだろうな。だったら仕方にゃいからセッション相手の田沼評論家独壇場バート2で行くしかないんではないですか…)
とぼんやりしてたら、一人の男性が入り口から入ってきた。
いらっしゃいませ、一般チケットですか?と言いそうになったが、監督だった。
背が高くてカジュアルジャケットに斜め掛けバックといういでたちだったので、一瞬わかんなかったです。後光が差して見えましたよ(背中に西日を浴びていたせい)。
こっちが切羽詰って緊張していたせいか、なんか格好よく見え……あれですね、「スピード(映画タイトル)」効果(笑) 高いつり橋の上なら相手の顔が2割り増しハンサムというやつ。
なんか、間違って隣の駅で新幹線を降りたらしい。そしてタクシー飛ばしていらっしゃったんだと。危ねかった。マジで。

所で、監督が到着する前から一人の若者が受付にやってきて、「一週間前、監督にお会いして話をする時間が無いものかと思ってお電話した○○ですが、当日ロビーで待てば、時間を取ってくださるというお話だったのですが」と言った。実際そういう話は通っていて、了承済みだったんですが、ただ、監督遅刻してきたから…(遠い目)。トークセッションの後で待っててくださいね。という事になった。
首尾よく若者と監督の会話の時間が取れるのか、関わった分不安になりつつ私も広範15分のみ見ることが出来たトークセッション。その中での質疑応答の時間になった。
すると先程の若者が、監督に次回作の話など聞くではないか。ほお…良い質問をするものである。田沼評論家も話を盛り上げるのに嬉しいところ。
ところが、その次に、他の青年が、手を上げた。
青年「僕、まぶだちの撮影された所で生まれたんです。近所なんですよ」
監督「へぇ、そうなんですか」
青年、場所を詳しく述べる。
監督「…で、どうですか?」
青年「で、えっと、僕なんてどうですか?」
監督「? …え?」
青年「次回作に起用してくれませんか。僕なんてどうですかねぇ。」
田沼評論家「………ええと君は、演劇とかやってるの?」
青年「全然、やってないです」

……ああぁ…監督も困ってましたよ。
で、それで終わればまだいいんですが。
トークショーが終わって、じゃあさっきの「若者」の方を控え室に連れて行った。
すると。なんと。
「青年」の方が既にいて、なにやら騒がしく喋り捲くっていたのですよ……。
そうた心の叫び:「違います。電話でアポまで取って、確認して、常識的にアクセスしてきた若者は、その人ではありません」
監督は、その後ロビーに出てお客さんから感想を聞きたい、との事だったので、お話しするのは悪いことではないんだけれども、あの非常識な青年のせいで、あのクソ真面目そうな若者は、隅っこの方でじっと……。
何者だ君は!!<青年に対する叫び。
真面目そうな若者は言葉少なに監督と会話し、「ちっとでもお話できてよかったね」というもう一人の受付女性の言葉を聞いて、破顔して帰っていきました。
よほど嬉しかったんだろうね。私は作品観てないから分らないし、遅刻してきた監督にしか会ってないから、なんともいえないけど、ひたむきな感じが伝わってきましたよ。
対して青年の方はですね。その後も延々と監督にまとわり付き、自己アピールの嵐だったそうです。他の人が話したそうにしてるってのにも関わらず。
正直、迷惑だス。
これでウチの映画祭の悪い噂とかたってしまったら、とても困るのである。
映画祭だけではなく、FC(フィルム・コミッション/映画を自分達の住む土地へ招致する非営利団体)としてもNGなのだ。


一応、言っておきますが、普通の映画祭ではこんなことはありえません。
会いたいからといって、会わせてくれるような事は、実際の所非常識に入るものだと思うし、監督だからそれが出来るわけで、女優さんや俳優さんでは絶対に出来るわけが無い。です。
ちょっと…田舎無礼という感じです。
こういうところはまた、考えていかなければいけないと思います。
いつまでも、『まだ始まったばかりの映画祭だから」と言うわけにも行かない。
早く、他の市の長く続いている映画祭みたいに、形が整っていくといいなと思います。
新しい試みが毎年あって、毎年どこかでトラブルがある。
予測が甘いのか、役割分担システムが間違っているのか。
田舎ゆえに映画を見るお客さんのマナーもイマイチであったり(今回の青年はウチの市内の人では無かったけど、それだけでもないし)する。
多分、まだまだ色々。

市民の祭りでもある映画祭。だから、いつかは役所の管理下から離れていく事が、これからの発展に繋がるのではないかと思っています。

** おまけ **
私の居た会場では昨日も含めて計8作品の上映でしたが、実は3会場あり、一つは
「ファイナルファンタジー」「BLOOD」「シュレック」「長くつ下のピッピ」「ドラえもんのび太の宇宙開拓史」「銀河鉄道の夜」というアニメ・CG関連の映画をやっていました。マルチメディア系という括りです。
もう一つは映画館で、「たそがれ清兵衛」。封切り直後の映画です。
これら計15作品がみ放題という映画祭でした。
来年もやりますので、もしお暇でしたら、見に来てください。
暢気な田舎ですけど。

では、また明日。



2002年11月09日(土) やるな! 加藤嘉!!

映画祭1日目。雪降ったべ。今年は里に降りて来るのが早すぎるんでねぇかい?
しかし気温的には暖かかった。

さて本日のラインナップは「駅〜STATION」「転校生」「キューポラのある街」「砂の器」の4本と映画評論家田沼雄一のトークショー(?)
これで分ると思うがウチの映画祭は随分と渋い選択である。
辛うじて転校生に笑いを見るか、と言う所だがなぜこんなに渋いかというと、城下町と言う事で日本映画しかやらないという取り決めがあるからだ。しかも今日は土曜と言う事もあり、若手よりも老年層を狙った為にこんな取り合わせなのだ。
けれども、古い作品をもう一度スクリーンで見るチャンスでもある。
なかなかやらないものもあるので、わざわざ遠くから出かけてくる人も居る。大変な事だな。

手伝いをしながら、内2作品を観させて貰った。「転校生」と「砂の器」
転校生については何度も見てるんだけれども、どうもつい見たくなる。
結構有名作品だと思うし、今NHKでもドラマやってるね。だからコレの事はすっ飛ばしておいてですな。
砂の器(1974年/松竹製作)が良かったですよ。
出演は丹波哲郎、森田健、緒方拳、加藤嘉。女優さんは…え〜と山口果林と誰だっけな。…忘れてもうた。

**あらすじ**
初老の男性が殺された。だが男性の身元も犯人も分らぬまま捜査が打ち切られる。しかし警視庁警部今西(丹波)と吉村(森田)は星を追い続けていた。手がかりは返り血を浴びたと思われる「シャツ」と殺害された男性の「東北なまり」そして「カメダ」という言葉だけ。カメダを地名と考え秋田へ飛ぶも空振りに終わり遅々として進まぬ捜査。だが「列車の車窓から白い紙を撒く女性」という不可思議な記事から事件は徐々に解決に向かっていく。
**みどころ**
犯人を追い、捕らえる事のみならず、なぜ犯人が犯罪を犯したのかに重点を置いたストーリー。そして背景にされた日本津々浦々の情景。

以下 軽くネタバレ感想 (見たことある人にはクスッという程度)

** どうでもいい編 **
丹波哲郎が長い台詞を沢山喋っていたよ。この頃はしっかり台本覚えていたんだね。
緒方拳の若い頃を見たよ。なんか凄くハンサムだった。今まで親子の癖にあんまり似てないなぁと思っていたが緒方直人をたくましくした感じで、似てる! 似てるよ!! 大層素敵であった。
加藤剛格好ええvv 流石は大岡越前様だ。んだけどもうちっとピアノ弾くフリ上手だったら良かったなぁ。台詞猛烈少なくてそこしか出番なしもいい所なのに(だのにオイシイ役どころだったなぁ)ちょっぴり気持ちが冷めちゃうべさ。しかも吹き替えの手役のピアニストがねぇ、手がフクフクしてて太ってるんだよ。
加藤剛の手はもっと骨ばってて格好いいぞ! 

** 泣かされた編 加藤嘉の話 **
まぁ、最初から犯人はこの人ですか? と思わせておきながら断定しないでやっていくという手法を取っているのだが、お陰様で回想シーンに兎に角泣かされた。
いや、加藤嘉。加藤嘉に泣かされたのだ。
しかしなぜ彼に泣かされたかと書くと、すっかりネタバレになってしまうので書けん!! 葛藤どころだな。「彼の演技力に」泣かされたのだと書いておこう。
加藤嘉と言って知ってる人は少ないだろう。かとう・よし と読むんだけれども、ぶっちゃけ私も良く知らなかったので検索してきた。らば、ファンクラブがあり、ファン6名という楽しいHPを発見した。ファンクラブの会員は、どうもお遍路に行くのがステータス?? なんて面白い…。(砂の器に関係のあるネタでお遍路なんだけどね)あ、いやいや閑話休題。
加藤嘉はつぶらな瞳を持ったおじいちゃんだ。10年も20年もおじいちゃん役をやってると思われる人。どっかで見た感じ…水戸黄門で「苦労掛けてスマンなぁ…げふ、げふ」とやってる人ってこの人じゃなかったっけかー。という感じの人。(実際には違うと思われる)
あのつぶらな瞳でじっと見つめられ、悲しそうな顔をされたら誰もがイチコロだと思うね。歩いてても今にも倒れそうで、笑顔を見せても悲しそう。
あうっ…回想シーンを思い出してしまった。(T_T)
あのね(我慢できん)
子供を庇って殴られたり、手をぶるぶるさせながら俯いたり、崖から落ちた子供を抱えて巡査を睨み上げたり、辛い状況の中で子供に愛情を一身に注いで戯れる隙間に笑顔を見せたり、すんのよ
と言うような所がねぇ…。
それから「あぁああああああぁっ!」って叫ぶ所。あれは、イイ。最高に上手い。
加藤嘉のおかげで場内すすり泣きの嵐だった。
後でまた見よ。
後でもうちっとまともに感想も書こう。蒼太屋のほうも全然更新してないしね。
これじゃあ砂の器のいい所が全然伝わってないと思うもん(汗)
泣いたあとだから実はコンタクト痛すぎて集中できないのだ。
だからと言ってはなんだけれど、ロクでもない感想はここまでちゅーことで。スンマセン。
蛇足ながら加藤嘉は怪人二十面相役をやった事があったらしくてね。
なんとなーく、私はうっすらそれを覚えているみたい。
懐かしドラマスペシャルとかで見たのかもしれないけど。
彼に怪人二十面相役とはテレビ局も思い切ったことをしたもんだー。


***
そういえば今朝前髪を思いきり切りすぎて。見事な眉上ぱっつんカットになってしまった。スタッフの一人に「切り間違えた?」と指摘されたので、「分っても黙っといてくれよ」と言ってみた。
ザク切りって感じか……ま、一ヶ月もすりゃ伸びるべ。
前髪切りすぎると、ユニコーンの『自転車泥棒』を思い出す。

では、また明日。


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