2005年04月29日(金) |
プロフの写真について4 /レタッチ |
写真のことをまだ書くのかっ!といわれてしまいそうだけど、ライブチャットでのプロフ用写真の考え方や撮影に関してはすでに書いた。しかし、撮った写真の加工方法については何ら触れてはいなかったのである。つまり今回は、写真の加工、レタッチについてのあれこれ……。 チャットサイトを眺めていると、デジカメで撮ったオリジナルデータをそのままギャラリーにアップしてるチャトレに出くわすことがある。まあ悪いとは言いません。僕もどうせ写真をみるならよりオリジナルに近いほうがいいとは思うし、なによりオリジナルに勝る高画質はないのだから(ノイズ除去等の上級レタッチを施した写真は除く)。 けれどせっかくウェブに写真をアップするのだから、ましてやそこがライブチャットという働く場なのだから、ときには文字を入れたり画像に変わったアレンジを加えて、宣伝に一役かってもらうのもいいかと思う。 また前回も最後に書いたように、セルフ撮影というのは本当に難しい。カメラマンはカメラを手にモデルに寄ったり引いたりして撮るから、ファインダーのなかで適度な距離感をつかみつつシャッターを切ることができるけど、セルフだとはそうはいかない。写したくないものが映りこんでしまっていたり、イメージしたアングルとは少々違っていたりするケースも少なくないだろう。そういうときには、画像をレタッチする必要が生じてくる。 レタッチには、大きく分けてふたつのプロセスがあると思う。ひとつは画質に関する作業で、もうひとつはサイズやレイアウトに関する作業だ。ここは写真講座のコラム集ではないので、あまり詳しくは書かないけれど、レタッチというのはひとつのプロセスを経る毎に画質が劣化するものと思っていて欲しい。つまり、オリジナルから完成品にいたるまでのプロセスが少ないほど、画像は高画質を保った状態で保存されるということになる。 おそらくレタッチに卓越したチャトレというのもそうそういないだろうし、どちらかというと苦手という子が多いだろうから、ここであえて断言してしまうと、画質を細かくどうこうしようなどとは考えないほうがいいかと思う。つまり、画質に関する作業は捨てなさい、ということ。撮ったら撮ったままの写真を、あとは文字入れたりサイズ変更したり、トリミングで構図を変えてみたりするくらいで充分だろう。 しかしそれではあまりに無責任だから、手短に(本当か?)画質についてアドバイス。 デジカメというのは、大抵のカメラで撮影時に記録する画像の「解像度」というのを設定できるようになっている。それはときに画質という言葉で表現されてるかもしれないし、写真サイズという言葉で表現されてるかもしれない。いずれにしても、画質であればできるだけ高画質に、サイズであればできるだけ大きなサイズで撮ることをお勧めする。 理由は明快、レタッチすると劣化してくから、せめてデータくらいは綺麗に撮っておきなさい、ということね。粗いデータを修復するのは極めて困難。まず自然な状態で高画質にするのは無理だと思って間違いない。だからいかなるレタッチにも対応できるように、オリジナルデータはできるだけ高画質が望ましいのである。 ついでにちらりアドバイスするなら、後で説明する「トリミング」という加工処理を念頭に置くなら、撮る際にイメージしている画角(撮影する範囲と思ってちょ)を少し広めにしておくといいだろう。ときに余計なものが写ることもあるかもしれないけど、そういうのは加工でどうにでもなる。例えば高画質で顔をどアップで写したところで、最終的に公開する画像の大きさを考えると、あまり意味のある撮影方法だとは思えない。顔出ししたくなくても、オリジナルを公開するのでなければ、撮るときは顔も堂々と入れて撮りなさい。あとでカットすればいいだけだから。 それと、レタッチ後に画像を保存するときに、どういう形式でどれくらいの圧縮をかければよいか悩む子も少なくないだろう。写真の場合は、やはり「Jpg(ジェイペグ)」という形式が僕は最適だと思う。そしてJpgの圧縮率は、画像の大きさにもよるけど、概ね80%から90%の辺りであれば問題なかろう。僕自身はいつも、90%から95%となるようにしている。もちろんファイルサイズもでかくなるし、使用目的がライブチャットという場ではないから、あまり参考にはならないかな。 【まだあと一回つづくのだ】
2005年04月28日(木) |
プロフの写真について3 /撮影の実際 |
概して女性というのは機械物が苦手なようだ。チャトレちゃんたちと話をしていても、カメラの使い方がよくわからないという声はしばしば耳にする。けれどカメラマンのなかには女性で活躍している人も大勢いる。彼女たちのレベルとまでいかずとも、女性だって写真を趣味にしてる人は大勢いるのだから、苦手意識など持たずに「楽しみながら慣れていく」ことを経験して欲しいと思っている。 写真を撮るときに最も気をつけて欲しいのは、やはり「光」だろうか。写真というのは、光がレンズを通ってフィルム(デジカメの場合は撮像素子)に撮像を記録する。光が無ければなーんにも写らないのである。だからこそ、この光とどうやって向き合っていくかが、写真を撮るうえでは重要ともなってくる。 チャトレちゃんたちの場合は、まず99パーセントが「人物写真」だよね。自分を撮ることが目的であるはず。であるならば、人間というものに光があたった状態を色々と考えてみるといいだろう。光源の側は明るいけど反対側は暗いよね。その途中にはうっすらと影の稜線が現れる。その光と影を上手に写真に写しこむようにするといい。 別な視点から解説するけど、ストロボ(フラッシュ)を使った写真というのは、ストロボをカメラから遠ざけて被写体の横方向から発光させない限り、被写体に影が落ちてる様子を撮影することはできない。真正面からの光は被写体をのっぺらと明るくするだけだ。写真は二次元、つまり平面で仕上がる。その平面のなかで「現実の世界=三次元」を表現しなければならない。そのために重要となるのが、じつは「影」や「遮蔽物」なんだ。 具体的にアドバイスすると……まずほとんどのチャトレちゃんは、自宅の室内で撮影するだろう。そのとき、「光源」と「自分」そして「カメラ」との位置関係を工夫してみて欲しい。昼間であれば窓からさしこむ太陽光、夜であれば天井にひっついてるベースライトは消して(あるいは弱くして)、スタンド等の横からの灯を利用する。その「光源」と「自分」とを結んだ線を、横からみる位置に「カメラ」を置く。どういうことかというと、自分の体に影が落ちてる様子が見える位置から撮るということね。光源とカメラと自分とで三角形ができあがる、ということになる。 細かく書くと長くなりそうなのでここで光については終わりにするけど、「影のできかたを観察して撮る」ということを、常に頭において撮ってみて欲しい。 デジカメの扱いについては、具体的にはカメラのマニュアルを読んでもらうほうがいいんだけど、人物撮影の際に「できればこうして欲しい」という「僕流」のものをいくつか紹介しましょ……。 基本的に、「フルオート」で撮らないほうがいいと僕は思っている。フルオートってのは、とにかく何でもバランス良く撮ろうとする。だから、窓辺で写真を撮ってみたら、窓の内側にいる被写体の影の部分が真っ暗になっちゃった、なんてことにもなる。まあ、場合によってはフルオートのほうが綺麗に撮れるシーンもあるんだけど、いまどきのデジカメはマニュアル操作が幅広く可能になっているんだから、少し面倒だけど、露出や距離等をマニュアルで設定して色々試写してみるといいだろう。 「ブラケッティング」といって、露出を段階的に上下させる撮り方がある。最近のコンパクトデジカメにも、みてるとその機能があるようだから、そういう場合は、ブラケッティング撮影を試してみるのもいいかと思う。標準の露出に対して、一段階二段階と露出を上下(明るくしたり暗くしたり)させて撮ってみると、意外と「お、これいいじゃん」という写真に出逢ったりするものなんだ。 おそらく、マニュアル撮影で最も難関となるのが、この「露出」だろうな。露出とは、光の加減で、それは「絞り」と「シャッタースピード」によって決まる。その辺の解説をはじめると、また大変なことになっちゃうので、知りたい人は「ヲトナごっこ」にある「デジカメコラム:撮ってもデジタル」の12、13辺りを読んでください……。 まあ、はじめからいきなりマニュアルでというのも無茶な話だから、カメラの機能や使い勝手に慣れるまでは、オートで色々撮ってみるといいかもね。そうやって撮った写真たちを眺めつつ、「もっとこんな感じにならないかな」とかアイデアを巡らせてみるといいだろう。 よく「一眼レフのようなボケ味が好き」という声を耳にすることがある。コンパクトカメラではボケ味は出ないかというとさにあらず。コンパクトでも一眼レフのような絶妙なボケ味は出せるんだな。方法はいくつかありそうだけど、一度お試しいただきたいのが「マクロ撮影」というやつ。 マクロとは「接写」のこと。レンズには「これ以上近づくと合焦しませんよ」という限界点があって、通常の撮影ではその距離より被写体に近づくと、まるでピントがあってない写真になってしまう。けれど、マクロ機能を使うことによって、それ以上に近づくことが可能となり、さらには、合焦ポイント前後の撮像が通常撮影よりボケやすくなるんだ。 極端な話、顔出ししたくないチャトレちゃんがセルフでマクロ撮影すれば、顔の上空から口許にピントをあわせると、目の辺りはボケて写ったりする。それほどマクロというのは、合焦する範囲が狭まるんだな。これは逆も然りで、レンズを望遠側にすると、やはりボケやすくなる。けれど、狭い室内で撮影するのに望遠側で撮るなんてことはそうそうないだろうから、マクロをうまく利用して撮るほうが適当かもしれないね。 で、「そんなに近づいて撮らないわよ」と仰るかもしれないな。でも一度お試しあれ。マクロとはいえ、必ずしも接写しなければならないというものでもないんだ。意外とマクロの許容範囲(距離)というのは広くて、チャトレちゃんたちが撮るであろう構図くらいなら、カバーできるかもしれないと僕には思えるから。 それから、多少システムは大げさになるけど、どんな感じに写るのかが感覚的によくわからないという場合は、パソコンとデジカメとを接続できるならそうしてみるといいだろう。つまり、パソコンの画面をファインダー代わりにして確認しつつ撮るということね。これ、けっこう便利だろうと思いますぜ……。 写真には、確かに「基本的撮影方法」というのはある。けれど、そうじゃなければいけないというルールはない。カメラが持つさまざまな撮影機能だって、なにも説明書通りに使わなくてもいいのである。色々と撮ってみて、そこから自分なりの撮影方法を探し出すこともまた、僕は写真の楽しみのように感じている。 楽しくなると工夫する。工夫すると面白い写真が撮れる。面白い写真が撮れると、さらに人は工夫してみようと思い始める。それが大切なのだろう……。 【まだまだつづくのだ】
2005年04月27日(水) |
プロフの写真について2 /傾向と対策 |
自分をアピールする撮り方が大切だということ、そして視点を色々と変えて自分を撮ってみるのも意外な発見があって有効だという話は前回書いたよね。そのふたつを頭において撮るだけで、きっとそれまでの写真とは違うものが目の前に現れてくると思う。けれど、せっかく撮った素敵な写真を生かすためには、もうひと捻り加えたほうがいいのである。 いくら綺麗でいい写真が撮れても、それがチャットサイトのリストで、他のチャトレたちのなかに埋もれてしまっては哀しいよね。「どういう写真が多いのかな」という疑問符を頭におきながら、一度自分が所属するチャットサイトのリストを眺めてみるといいだろう。いわば傾向と対策というやつだな。昔も今も、こいつは何かをやる際に重要な手順なのだ。 大切なのは想像してみるということ。リストを眺めると気づくと思うけど、思いのほかチャトレたちのサムネイル画像というのは似たような写真が多い。悪い言葉でいえば、芸がない。いくら顔写真が可愛くても、可愛い顔写真ばかりが並んでしまったら見栄えも失せてしまうというもの。 客である男の立場に立ってみればわかると思うんだけど、さーっとリストを眺めたときに目に付く写真というのは、その他大勢とはやはり少しばかり違ってるものなんだよね。自分の写真をその他大勢のなかに埋もらせない工夫、それもきっと、ポイントゲットへの近道になるように僕には思える。 そういえば余談なんだけど、ライブチャットのサイト毎のプロフ写真の傾向ってあるよね。つまりは顔出しが多いか少ないか。あらかじめ顔出ししてる子が多いサイトでは、おそらく新人チャトレも「顔出ししたほうがいいのかしら」と顔出し写真を出す。よって更に顔出し写真は多くなる。逆に顔出ししてない子が多いサイトでは、「顔出ししなくても大丈夫なのね」と思って新人ちゃんも口許から下の写真で済ませてしまう。だから、目のない写真のオンパレードとなる。 どちらが是とは僕はいわない。顔出ししてるから有利だとも思わないし、口許から下ばかりだから駄目だとも言いはしない。けれど、あたかも証明書写真を並べたかのような状態であったり、目のない写真が並んでたりすると、どっちにしても面白くないなぁと感じるのは本音。まわりの子たちの写真は別にお手本でも何でもないんだから、自分なりのオリジナリティ溢れる写真を見せて欲しいなぁと思うわけさ。 それと、リスト用の写真をちょくちょく入れ替える子がいるけど、あれはいかんですよ。せっかく常連さんがサイトにきても、写真が違っていたために見過ごしてしまうこともあるからだ。チャトレの数が少ないサイトならそういうこともないだろうけど、数が多いと、自然とリストを見る目は記憶のなかの画像で目当てのチャトレを探そうとする。いくら文字で名前が書かれていても、まず目に付くのは写真。リスト用の写真というのは、プロフ以前に自分を宣伝する画像であると心得るべし。 写真に名前などの文字を入れてリスト用画像を作ってる子がいるけど、あれは正解だと僕は考えている(って、自分が置屋稼業でそうやってチャトレの画像加工してるからですけど……)。なによりも、パっと見て見つけやすい。「せっかくの写真に文字なんか入れたくなぁ〜い」と仰るチャトレもいるだろうけど、そういう写真はギャラリーで見せればよろし。リストというのは、自分を「群れ」のなかに置いて「目立たせる」ものなのだから、見つけやすいのが一番さ。 そして、いまもちらっと書いたけど、ギャラリーを充実させて欲しいものですな。あまり枚数が多すぎて何十枚もあったりすると、ほえ〜っと眺めているうちにチャトレがいなくなっちゃったりするからまずいんだけど、適度な枚数を定期的に入れ替えたりしてメンテナンスすることは、僕はチャトレの姿勢として客に好印象を与えると思ってる。いつまでもいつまでも同じ写真が置いてあるようでは、まるでしゃぶり尽くしたスルメをぶら下げられてるようなものではなかろうか……ちょいと喩えが悪かったか。 つらつらと書いてしまったけど、セルフ写真ほど難しいものはじつはない。僕は自分で撮る以外にも、過去に某女性主催アダルトサイトの影プロデューサーみたいなこともやっていて、彼女(サイト主催者)がセルフで撮る写真を加工したり、撮影のあれこれをアドバイスしていた時期もあったんだけど、彼女がある程度思うようにセルフで撮れるようになるまでには、それこそ数ヶ月から一年以上の歳月が必要だったからだ。 でもね、コツはあると思うし、努力すれば努力しただけのものがついてくるのも写真の世界だと僕は思ってる。いますぐ思い通りに撮れなくても、コツコツと練習して実績を積み重ねていけば、ちゃんと結果がついてくるのが写真の世界(もちろんプロレベルは話が別よ)。数多くの写真をみて、被写体をつぶさに観察して、考えに考え試行錯誤を繰り返して撮るよう心がけていけば、きっと素敵なセルフ写真が撮れると思う。 きみを一番よく知ってるのは、他の誰でもない、きみ自身なのだから。 【まだつづくのだ】
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