沢の螢

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聞いた話(1)
2005年03月01日(火)

これは友人が経験したことである。
日本のある地方の、ある投稿サイトで、最近起こった出来事。
たまたま耳にした話なので、この種のことは、他にも沢山あるかも知れない。
仮に、その投稿サイト名を「ハーレム」としておこう。
その管理者が誰かと言うことは、サイトの表紙には、明記してないし、連絡先も書いてないので、よくわからないが、もしかしたら、特定のグループ内の交流サイトなのかも知れない。
しかし、その分野のサイトを集めた別サイトのリンク欄に、昨年末からURLと主催者名が掲載されているので、公開していることになる。
それが「ハーレム」の主宰者兼管理者なのであろう。
友人はそれで、URLを知った。

それは訪問者の投稿を目的としているサイトで、「政治」「経済」「音楽」「健康」「旅行」「文芸」などと、いくつかのカテゴリーに分かれ、それぞれに投稿欄と、閲覧のページがある。
訪問者は、自分の投稿したいカテゴリーのページを開けて、記入欄に書き、送信して投稿が表示される仕組みである。
記入欄には、タイトルと投稿者名を書くようになっているだけで、メールアドレスや記入日時の表示はなく、きわめてシンプルな作りである。
表示された記事が、リアルタイムでないことは、書き込まれた日時が、1,2年前の物だったりすることでわかる。
管理者に、何か考えがあって、リアルタイムで表示することは、敢えて避けているのかも知れない。
私もいくつかの掲示板を持っているが、実生活と、インターネットは別と考え、投稿者がたまたま顔見知りであっても、現実の場では、話題にしないことを原則にしている。
たとえ、実生活で、あまり良い関係でない人が、ネット上の名前で投稿したとしても、サイトの趣旨に合っていれば、それはその時点での投稿者として、公平に対応したい。
それがインターネットというものだと、私は思っている。
もし、特定の人たちだけで、ネットの交流を愉しみたいのなら、パスワード付きの掲示板を使うとか、予め、会員制にして、メールアドレスを届けておくとか、いろいろなやり方がある。
ヤフーには、グループを作って、その中で愉しむ方法も設けている。
公開しながら、参加者を制限するというのは、純然たる訪問者から見ると、感じの悪いものである。
私の場合は、数人で連作を愉しむ掲示板を持っているが、サイトの中にリンクしていて、同好の士は歓迎する姿勢を見せているが、マイナーな分野であるためか、今のところ、常連ばかりになっている。
「ハーレム」の趣旨も、基本は同じだと見ていた。
投稿サイトというのは、読者の投稿で成り立っているので、ネットのルールを守って、投稿してくるものについては、おおらかにしておかないと、閑古鳥が啼くだけになってしまう。
それに、ネットは、管理者と投稿者の間だけでなく、黙ってみている読者の存在が、それ以上に重要である。
書き込む人、それに応える人の遣り取りを見ていて、冷静に判断し、観察している、その何十倍、何百倍ものウオッチャーの存在を忘れてはならない。
読者というのは、火中の栗を拾いはしないが、案外と公平に見ているものである。
顔の見えないインターネットであっても、短い文章の中に、書き手の人格は現れるし、それに対応する管理者の言葉や態度で、その人が、管理者として、どれだけ誠実に、運営に臨んでいるかと言うことも、わかる。
前置きが長くなったが、私が書きたいのは、「ハーレム」に投稿した友人が、良くわからぬ理由で、記事を削除され、管理者から納得のいく説明もないまま、葬られたという、話についての、聞き書きである。



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