カーテンレールにぶらさがる わたしのかげが 朝日の波にそって、ぶらんぶらんと揺れている
雑然としたわたしの部屋の 床一面が波打ち際で こだかいこのベッドが最後の陸地で 春の日が、共鳴しろよと、わたしのかげをつついている
くすぐったくて けだるくて 降り積もった桜がとけて、冬にもどりそうだ
雑然としたわたしの部屋に 規則正しいリズムで、子供の声がとどいてくる だらしなくはずしたベルト
ほほに風を感じて、振り向けば いつでもかげが揺れていて まるごと部屋にしみこんだ朝日が 雑然としたわたしを、照らしている
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