「しもやけ」
行き帰る、この橋の下 ちいさな川原を歩いてみた 昨日からの雨 いまにもあふれそうで こころのみず お盆に曾爺様にあげた水は、心の水だったろ
傘の穴からぽたぽた滲みたしずくが 指先につまれていく 空は灰 雨は白 鮮やかな傘、反射するビニル いま沈んでることに気づく
歩きながら、1cm、1mm、髪の迷いほどの大きさで 世界は埋没している つまさきに溜まった水滴の重さ 凍みて
2005年10月19日(水) |
i remenber song |
たくさん、あったと思う。 つらいこと。
僕の前にはくるしみや悩みがたくさんあって、でもその先にいつも、やりたいこと、手に入れたいものが広がっていた。
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「入水」
沼と知りながら踏み出していく 黒の木々に包まれて、こどく、と声に出した
錆びついた獣の香り 時の止まる道路 ゆがんだアスファルト 見つめていた地平-----------------届かない風景
信じながら歩むあたしのくるぶしに なにとも言えない、ああ、何か、触れている! からっぽの、熱も、時間もない、何かということもできない
幼さはとうに飲み込んだはずでした じわりと滲みた沼の水が 心臓を抱きしめ それでも見逃すものか、かっと見開いた目を 溺れる自分自身に向けていく
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