「何泣いてるんだよぅ」
しきりに雨を降らせる雨空に向かって ふとそんなことを言ってみたくなった
私は泣かないよ
伝えることができたんだもの それだけでよかったんだもの
ふと目を向けたバルコニーに根付いた 空に向かって凛として上を向く木々を たくましいと思った
これから花を咲かせようとするために 太陽から恵みをたくさんもらうために
曇り空にでも 雨空にさえも 強風にさえも
それでも向かっていくしかないのだと だから強く前を向いて歩こうと思った
雨に紛れて 少しだけ泣いた
ほんの少しの切なさと ありがとうの気持ちで
素直にそんな風に思える恋をした 素直にそんな風に言える恋をした
形にはならなくとも 想いは届いたよね? それだけでいいよね
今は少し切ないけど 今までと同じように 仲良くしていられる
それだけでいい
過去形でもない 進行形でもない
ただそこにある この気持ちだけ
ぼんやりと 幸せだなと
そう思えるんだ
繰り返し 繰り返し
想っては消え 消えては想い
決心して 揺らいで
そんな風にいつも
繰り返し 繰り返し
あいまいは あいまいで あいまいなままで
嬉しかったり 苦しかったり
答えを見るのがこわいんだ だからもう少し
あいまいなままで
太陽からもらったその光を浴び 静かなエネルギーを湛え 静かに輝いている
ここから見える月は
満ちたり 欠けたり
優しく 冷たく
暑くもなく 寒くもなく
激しくもなく 眩しくもなく
雲に隠れたり 姿を見せたり
規則正しく いつも
雲の上には いつも
そこにいる いつも
太陽からもらったその光を浴び 静かなエネルギーを湛え 静かに輝いている
月のようなひとになりたい
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