都会



夕暮れ時、駅のホームで電車を待っていた
秋の夕暮れ時は、ワケもなく寂しくて
ヒトリでいると寂しくて



しばらく地下に入って
電車を降りた街は人が溢れてる
急に怖くなって


電車を降りて、ホームを歩いて
エスカレーターを上って


人の波に流されながら
ぶつかりながら


こんなに人が近くにいるのに
誰一人知ってる人なんていなくて
知らない人とこんなに至近距離にいて


たくさんたくさん人がいる中で
私はたったヒトリで


こんな街で私一人が消えてしまっても誰も気付きはしないんだろう
気にとめることもなく せわしなく人は歩いて行くんだろう


前を見れば人・人・人・・・


自分の足元だけを見ながら 一歩一歩歩いて
足元を見ていないと消えてしまいそうで
人の波に呑まれてしまいそうで


心臓の鼓動が早くなって
体温が上がってきて
気分が悪い
お腹が痛い


友達と待ち合わせまでの時間
外の世界に恐怖を感じた日









■■■


index











cotton
m@il

my追加