妄想日記 

2003年04月12日(土) 『LOVE?』(ヨコヒナ?亮視点)


ファンの人やいつも覗いてるHPで散々見てきたから知ってたけど。

「うわ、黒・・・・・」

思わず嫌そうに声をあげると、目の前の人は傷ついたような表情を浮かべた。
「亮ちゃんまで、そない言うん?」
俯いて言われても。やってホンマに黒い思ったんやから。言った言葉を今更取り消すことなんて出来ないんやし。
それに、黒くなりたいから日サロに行ったんやろ、あなたは。やったら俺の感想は嬉しい思うはずやん?
やけど、明らかに傷ついてる表情に、ため息もらしながら久しぶりやしと彼に付き合うことにした。
「まで、ってことは。他に誰かおってん?」
段々と集まっていく楽屋。もうしばらくしたら集合時間になる。そしたらいつものように騒がしくなるんやろって思うけど。
やけど、今は俺と村上くんだけで。やけど「まで」なんて言うってことは、今日会った人やないんやろう。
「ラジオんときに、ヨコにも散々言われた。がっかりや〜って」
「やって日サロやで?」
突然振ってきた言葉に、聞こえてきたほうを向くとちょうど横山くんが楽屋に入ってきたとこやった。 
「海行って焼いたとかやったらええけど。日サロやで日サロ!」
「やって、焼くだけやから日サロのがええと思ったんやもん」
「がっかりやわ。ホンマがっかりやわ〜」
「そんな連呼せんでええやん!」
「したくもなるわ!」
俺の存在忘れてへんかって思うくらい、二人の言葉の応酬は続いていた。
いつものことやけど。しかし段々と話が逸れていくのを感じて、ここらで止めな話終らへんわとため息ついた。


「そもそも、なんで焼いたん?」
根本的な質問を投げかける。日サロとか焼き方のことよりまずはこのことが問題なんちゃう?
「・・・・そうや、それがまず一番の問題や」
今気づいたかのような表情を浮かべる横山くん。やっぱり、そのことには気づいてへんかったんやな・・・・横山くんらしいというか。
「日サロってインパクトにすっかり騙されとった」
「や、騙してへんし」
「うっさいわ!・・で、なんで焼こうなんて思ったん?」
俺と横山くん、二人の視線を受けて。村上くんは言いにくそうに口を噤んだあと、顔を少し赤くしながら。
「やって、怒ってたじゃないですかあなた」
「は?何が?」
「斗真とトキオのコンサート行ったのを目撃されたとき。斗真の女に間違えられてたの見て怒ってたやん」
曰く。
某掲示板やらファンサイトでそう書かれてたらしく。それをわざわざ村上くんに見せながら横山くんは大層ご立腹だったらしい。
そら、単純にヤキモチやいてただけやん。思ったら案の定、横山くんは顔を真っ赤にしながら否定してきた。
「あ、阿呆!怒ってへんわ!」
「怒ってました!やから、せめて女に見えないようにしよ思ったんやん」 
「・・・それで、日サロ?」
「肌黒くしたら、女に見えるとか言われへんかなって・・・」



話聞いてたら、段々アホらしくなってきた俺は。無言で二人から離れた。
結局は二人の問題なだけやって。やから結局は俺が言った言葉に傷ついたわけやないってことだけはわかった。
傷ついたような表情を浮かべたけど。あれも彼特有のリップサービスと同じやってん。
相変わらず、人の心を掴むのはうまいな。なんて投げ遣りに思った。そんな彼に対して横山くんはどこまで食いつけるか。日サロをやめさせられるのか。見物やな。



「アカンわ、あいつ」
いつのまにいたのか、すばるくんが俺の隣に来てた。
そんで、横山くんの背中を見ながら、ため息を洩らした。
「何がアカンの?」
「見てみい、ヨコのあの顔」
言われて、今さっき自分の目の前から去った横山くんの顔を見る。
村上くんを目の前にして。怒ったような表情浮かべながら、ニやけてるのを隠せないでいる表情。
そら、嬉しいやろな。自分の言葉を気にして、気に入られようってやったことなんやから。
やけど、日サロで焼かんでもええと思うんやけど。ただでさえ肌荒れてるんにそないしたら余計悪化するやん。そんなんより髪切ったほうが一番効果ある思うけど。
「俺かて思うけどな。横山が陥落したったら、村上完全勝利やろ」
そうやな、とため息をついた。


 
結局。
どんなになっても、村上くんやったらスキなんやろ。
例え黒くなろうが髭を生やそうが。村上くんってだけで許してまうんやろな、この人は。
惚れた弱み。なんて次元超えてる感じするわ。周りがぐだぐだ言っても村上くんにとって一番効果的な言葉を発する横山くんが許してるんやもん。俺等が何言ってもどーしようもないやん。色々言ったりするだけ阿呆みたいや。
けど、ホンマに阿呆なのは。いつまでたってもべたべたなこの二人やって思うわ。



「バカップル」
すばるくんの言葉に、俺も深く頷いた。



2003年04月11日(金) 『Blue』(大ヒナ?)

「なあ、大倉」
呼びかけられて、曖昧に返事を返す。もうちょっとでええとこやから、セーブ出来るとこやし。なんて思いながらやっさんの言葉を待った。
「会いにいかんの?」
唐突に投げかけられた言葉。誰に、なんて聞かなくてもわかってる。『彼』と同じように周りに気ぃ使いなやっさんやから、俺が誰を見て、誰を好きやなんて言わなくてもバレてる。
「せっかくの休みやのに、ここにおってええの?」
「・・・・なんで?」
「やって・・」
語尾を濁すのに、その後続く言葉に気づいてるのに知らないフリして。「やっと100人集まったわ〜」なんてゲームの話をする。


やっと舞台連投も終った「彼」が、時間を持て余してるのは知ってる。この前のテレビの撮りで回りに「なんやヒマになってもーたわ」なんて言って「オマエがヒマやったら俺なんかどないすんねん!」なんて殴られてたのを思い出す。
きっと、今なら自分が「会いたい」と一言告げれば。彼独特の笑顔と共に「ええよ」って答えが返ってくるんやろって思う。



やけど。
いつしか、その笑顔を素直に受け止められなくなった。
スキやなあって思ってた『彼』の笑顔すら、疑いはじめた今では。
会いたいってただ一言伝えることすら、出来なくなってしまった。




「素直になったほうがええと思うで」
頭をくしゃっと撫でられて。その手の感触が心地よくて。目を瞑りながらその優しさを受け止めていた。
「やっさんは優しいな」
言うと、阿呆なんて照れたような口調で返されて。その言い方が優しくて。やっぱりやっさんは良いなあ。スキやなあって思った。
やっさんみたいに、優しい人を好きになったら。きっと幸せやったんだろなって思った。
『彼』みたいに、誰にでも優しくて。本心をうまく隠して嘘をつくような人やなくて。やっさんみたいに、本当に優しくてイイ人を好きになったら、良かった。
「やけど、スキなんやろ」
言われて、否定出来ないのが悔しい思った。





なんで、あんなに残酷な人を好きになってもーたんやろ。
こっちが勘違いしてしまうくらい、優しくて。誰にでもええ顔する人。
あんな人やって知ってれば、スキにならへんかったのに。
せめて、こんなに『彼』との距離が縮まる前に・・・・気づかせてくれれば。
そしたら、こんなに気持ちが膨れ上がることはなかったのに。





内みたいに楽天的にもなれずに。渋谷くんみたいに悟りを開くことも出来ずに。錦戸くんみたいにもがくことも出来ずに。
ただ、自分の心にある熱を持て余すばかりだった。



2003年04月09日(水) 『SWEETY(亮ヒナ)』


「ん・・・?」
久々に顔合わせるなり変な顔されて、なんやねんってちょっと不機嫌になりそになった。


「亮ちゃん、なんかつけてる?」
「いや、別に」
「ホンマぁ?」
 そんな疑わうように言われても、覚えがない。コロンはいつもつけてるやつやし。他になんか匂うもん身につけてるわけやないし。
「なんや、ええ匂いする気が・・・」
言いながら村上くんが一歩近づいてくる。なんやねん、思いながらそれに合わせて俺も一歩進むと村上くんもまた一歩進んでくる。事情がわからへんはたからみたら。段々と顔を近づけて行く俺等を変やって思うやろな。まあ、俺はそんなん気にならへんけど。
「うん、甘い匂いする・・・」
鼻をくんくんと動かしてる姿はまるで犬みたいや。なんて思いながら段々と近づいてくる村上くんに、 あることを思い立った俺は、また一歩近づく。一歩・一歩近づいて。そうして目の前に無防備に立ってる村上くんに手を伸ばした。

「こうしたらわかりやすいんちゃう?」

 目の前のカラダを引き寄せて抱きしめると、腕の中のからだが身じろぎした。
「亮ちゃん、ずるい」
真っ赤になりながら怒られても、説得力ない。それに、この腕から逃げないんやから。それっていややないってことやって判断してもしゃーないやん。
だったら、この手を離せるわけない。
「で、どうなん?」
「知らん!」
笑いながら言ったら背中越しに伝わったらしく、頭をはたかれた。
けど、そのあと躊躇いながらまわされた手に、俺はまた笑った。


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