蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2004年09月30日(木) 半年

夜、気持ちがざわざわしてなかなか眠れない。あっちこっちと寝返りをうつ。しばらくして、やっとうとうとしてきた頃に相方が、あ、そういえば半年だ、と言った。寝ぼけているからすぐに返事ができない。薄ぼんやりとした頭でぎゅっと考えたら、今日で結婚して半年だった。

まだ半年なんだねえ、もっと長く感じるなあ、なんてお互いに感想を述べて、そのうち眠ってしまった。


2004年09月27日(月) ちっぽけだけれど

2週間くらい前から、スーパーの果物売り場にみかんが並ぶようになった。まだ青いみかんは皮が固く、剥くときには爪が痛い。私はこの時期の青いみかんが大好きだ。甘酸っぱくてとてもさわやかな香りがする。でも青いみかんは油断しているとすぐに黄色くなってしまう。気づいたときにはもうスーパーには黄色のみかんしか並ばなくなる。本当の意味での期間限定。今のうちに楽しんでたくさん食べよう。

この頃好きなもの。オザケンの歌が流れるカゴメ野菜生活SoftのCM。ひさしぶりに小沢健二の歌を聴く。以前に聴いていた時より今の方がずっといい歌に聴こえる。CMでは「愛し愛されて生きるのさ」の歌詞に乗って、親子やカップルがチュッてする。なんだかかわいらしく微笑ましい光景なのだ。このCMになると、ついついじーっと見てしまう。

もうひとつこの頃好きなもの。ネスカフェ香味焙煎の柔らかモカ(緑色のラベル)。渋谷のスペイン坂付近で試供品をもらって、家に帰って飲んでみて驚いた。これがインスタントコーヒーとは思えないくらいのいい香りと味なのだ。さっそく大きなビンを購入。今まであった普通の香味焙煎(青色のラベル)はちょっと苦かったけれど、柔らかモカはその辺がまろやかになって飲みやすくなっている。ブラックはもちろん、ミルクを入れても相当おいしいはず。秋の読書のお供にいかが?

ちっぽけだけれど好きなものがたくさんあると毎日が楽しい。それにしても私はみかん農家とカゴメとネスカフェの回し者か。


2004年09月20日(月) 日本語のボサノヴァ

連休最終日は恵比寿ガーデンプレイスへボサノヴァ・ユニットDois Mapas(ドイス・マパス)のライブを聴きに行く。

ずっと前のKu:nelでDois Mapasを知り、それ以来ずっと好きで聴いている。木下ときわさんのやわらかく少しかすれた歌声がいい。深く、落ち着いた、お母さんのような声。日本語のボサノヴァ。先日発売されたKu:nel最新号にはインタビューとミニアルバム『1.9.0』が紹介されている。

通り抜ける風、ガラスの天井越しに見える薄青色の空。野外ライブは爽快だ。気持ちいい。音が広がっていく感じがする。周りを見れば、ショッピング途中の人も足を止めて聴いている。ブラジルの曲とDois Mapasオリジナルの曲とが交互に歌われる。

途中でどうしても我慢できなくてトイレに立ってしまったけれど(もちろん大急ぎで!)、7曲くらいたっぷり堪能した。無料のライブにしてはお得すぎる。


2004年09月19日(日) それぞれの休日

いい天気に誘われるように、お弁当を持って近くの公園へサイクリング。朝からいそいそとお弁当を作るのなんていつかの花見以来だ。この頃は仕事にもお弁当を持っていくようになったけれど、仕事用のは単にコンビニ弁当に飽きたからで、ピクニックのお弁当はまた別だ。今日のは作っていてもウキウキする。

秋の風と夏みたいな日ざしの中を走る。目指した公園はなんと自転車禁止で、乗るのがだめなら押して歩くのもだめ。徹底して自転車を排除している。仕方なく携帯電話のナビで他の公園を探す。次の公園は小さくてカラスやハトが多くて、とてもお弁当を広げる気分ではない。またもや公園を探してさまよう。3つ目の公園は自転車は降りて歩くならば入ってよし。自転車置き場から少し離れたところに芝生の広場もある。

さんざん自転車をこいだあとだったのでお弁当はすぐにからっぽ。おやつのバナナマフィンまで一気に食べる。食べたらすることがなくなったので、ごろんと仰向けに寝て空を見た。カラスが数羽、遠くで風に乗って遊んでいる。すぐそばでは高校生くらいの男の子たちがキャッチボールをしている。その向こうにはボクシングの練習をしている二人組、広場の周りには延々とジョギングをするおじさんたち。みんなそれぞれの休日だ。


2004年09月18日(土) ぺたんごろん

今度は人間のおうちの大掃除。部屋の隅に積んであったものとか未整理のままだった押入れの中とかを片付ける。相方がんばる。私ひとりでちまちまやるよりふたりだとおもしろいほどすいすい片付く。前より部屋が明るくなった。

続いて1階真ん中の部屋の模様替え。テーブル+椅子の生活はやめて、ローテーブル+クッションにする。それに合わせて柔らかな緑色のラグを買った。床にぺたんと座ったりごろんと寝転んだりすることが多いのでこっちの方が好都合なのだ。テーブルをやめたら目線が下がって部屋が広く見える。秋が来て肌寒くなったらひざ掛けも持ってこよう。床に座れば冬には床暖の温かさも活かせる。

模様替えをしたらおうちが前より好きになった。築36年のボロ家と言えども1階はリフォームしてあるし(中途半端だけど)、かわいがれば家もそれにこたえてくれる。やっぱり自分のおうちがいちばん落ち着く。


2004年09月12日(日) 大掃除

朝起きてみると、すばらしい秋晴れ。窓から差し込む光がやわらかい。空気はからっとしていてすがすがしい。ようやく酷暑から開放されたことを知る。気持ちがふっと軽くなる。イヤだイヤだと思っていたこともその他のことも、全てはそんなに大したことではなくて、放っておけばそのうち過ぎるし、何も心配に及ぶことはない。虫の音が聞こえ、トンボが飛び、日が短くなり、朝晩の気温が下がる。もう耐えられないと思っていた夏さえもこうして過ぎて行く。

今年の夏は知らないうちにバテていた。そのせいで8月後半からはかなりつらかった。1日3食ふつうに食べても体重は減っていった。どこへ行く?私の栄養。

日曜日の午前中はメダカの住んでいる大きな火鉢の掃除。火鉢には睡蓮の鉢も一緒に入っていて、メンテナンスが難しい。このメダカと睡蓮の火鉢セットは、何十年も祖母が飼っていたもので、近年掃除された形跡はない。あまりの劣悪環境と暑さのせいで、メダカがばたばたと死に始めたので、これはやばいと思い着手。相方と二人して半日かけての大仕事になった。

掃除の間、メダカは一時避難。小さな水槽に移す。気が狂ったように泳ぐので、酸素の出るタブレットを入れてしのぐ。火鉢の水を抜き、底にたまった汚れを取り除き(これがすごい量)、睡蓮の鉢も取り出して水で洗う。完全ではないが、前よりはましになったと思う。それに完全でないほうが、バクテリアたちも生き残る。睡蓮を元に戻し、火鉢に新しい水を入れる。2、3日置いてカルキを飛ばし、様子を見てからメダカを戻すつもりだ。


2004年09月10日(金) もう気にしないことにします

金曜日の夜。嫌味な言動に耐えながら一日中パソコンに向かっていると、身体はこわばっていてなかなかほぐれない。頭はずしりと重く、奥のほうがじーんとしびれている感じがする。あしたはやすみ、あさってもやすみ。そう声に出して自分に言い聞かせる。あしたはやすみ、あさってもやすみ。テレビに飽きたのでお風呂に入る。リビングでかけているCDの音が聞こえるように、浴室のドアは開けておく。

ある人とコミュニケーションをとるのが最近ものすごく苦痛でならない。前から合わないと思っていたのが、ここにきてさらに悪化したような気がする。不思議なことに周囲にはわりと受けがいい人なので、仮に私が持つ不快感を訴えたところで、ほとんど理解されないだろう。もちろん訴えてみたところで何もならないし、そんなことをするつもりもまるでない。

毎日必ず顔を合わせ、仕事をしている間は近くに座っていなければならない。以前は愛想よく返事をし、場を和ませるために世間話のひとつもしていたけれど、この頃は必要最低限しか話さないようにしている。これはもう仕方ない。でもそうして不機嫌そうにしている自分も本当は好きではない。四六時中、むすっとしてパソコンに向かっているなんて。

毅然と働いている人たちにしてみれば、こんなの日常茶飯事、他愛もない出来事、いちいち気にしてたら始まらない、世の中は自分と合う人ばかりじゃない、合わない人ともうまくやっていくのが大人だ、とか言われそうだ。人の出入りが少なく、発する言葉も少なく、めったに席を立たない単調な業務で、毎日がどんどん近視眼的になっていく。嫌な物事の存在がますます大きくなる。そこから目をそらすのは難しい。


2004年09月07日(火) こちらもあわせてどうぞ

火山は噴火するは、地震は起きるは、台風は来るは。この島はだいじょうぶなのだろうかと少し心配になる。いっそざぶんと沈むのか、それとも大陸から切り離されて流れていくのか。

なみをちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷかきわけて。

昨日はおいもごはんを炊いた。この前買ったさつまいも、バターで焼いたら甘味がなくてパサパサしていたので、ふっくらさせるにはおいもごはんかな?と思ったらこれがどんぴしゃり。甘味のなさがかえってごはんによく合う。ごま塩をふったらいつもよりにぎやかなお茶碗。たくさん炊いたので次の日のお弁当にも。

今朝、相方は迫り来る台風に向かって、新幹線に乗って仕事に行った。夜はきっと台風を追いかけるようにして帰ってくることだろう。

村上春樹の新刊『アフターダーク』発売。出社前に本屋さんに寄ったらすでに平積みにされていた。同じく今日発売の『群像10月号』には、「新しい『村上春樹』」と題された特集が組まれている。こちらもあわせてどうぞ、ということのようだ。


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