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2009年05月26日(火)


■モスキートーンを聴いてみた
http://www.mosquitone.net/what-is-the-mosquitone.html
音量を最大にすると、上ふたつは聴こえる。が、聴こえた瞬間のけぞった。確かにこれはきついかも。と思ったものの、耳があっというまに慣れたのにも驚いた。まあでも、耳が悪いと思っていたので意外だった。

この音はビルやデパートのドア付近でたまに聴こえる音によく似ているのだけど、あれもモスキートーンなのだろうか。先日妹と汐留のビルの入り口で、これこの音といったら、彼女にはまったく聴こえず。モスキートといっても蚊のようなブーンという音ではなくて、ガラスをキーキーさせたような甲高い音。

同じ場にいてもみな見えるものや聴こえるもの、その他もろもろ違っていて、当たり前なんだけど、そのことはとても不思議。共有するなんてことは厳密にはありえなくて、ありえないはずなんだけどでも確かに共有している”感じ”というのは存在していて、不思議不思議。




2009年05月21日(木)


■ニューロマンサー
正直半年ぐらいかかるのではと危惧していたが、まさかそんなはずはなく、無事半月ほどで読了した。まあ、おそらく1割程度しか理解していないと思うけれど、魔窟(?)に潜っていくモリイとサイバー空間にダイブするケイスの視点が同時進行で、この章はスリリングで切なくて面白かった。最近の小説と比べると特徴のない登場人物ばかりだが、なんとなく好きになってしまう。

ほとんどがディテイルで、そのディテイルをほとんど理解できないのに、それでもなんとなく、わかっているさだいじょうぶ、というこの感じ。わたしは自分の生き方が常にそんな感じだからOKだけど(?)、他の人がどんな風に読むのかは興味がある。

それにしても、今だから読めた、と先日書いたわけだけど、むしろ攻殻機動隊以前に読んでみたかった気もする。本は、買ったときが読み時、ということで、積読撲滅を読書の裏テーマとしよう。


2009年05月11日(月)


■ニューロマンサー
何気なく手に取って、しみじみとその本に触れてみると、時が来た、という感じが湧いてきた。長いこと、本棚の一番上、常に目に触れる場所にありつつも、避け続けてきた一冊。初めて読んだときは、気がついたら話がわからなくなっていて、それきりだった。とにかくチバシティのインパクトしかない。

キャンペーンの帯がついており、それによると'94年に購入したらしい。15年前。改めて読んでみると、ブレードランナーだけじゃなくて、攻殻機動隊を経た今じゃないと読めなかったのがよくわかる。オノセンダイとかパンデミックという言葉が出てきたりして時代が(というよりわたしが)追いついた!とか思いつつ、相変わらず解らないところは解らないままだし、まるで暗号を解読しているようである。それにしても、今まだ第3部が終わるところだけど、この小説のあらすじだけを書き出すと、3行ぐらいで足りるんではないだろうか。でもほとんど不要と思われる情報を大量に浴びる快感というのは確かにある。

そしてやはり遅々として進まないのだけど、今読めなければ、一生読みきれないであろう。もう腹はくくったので、今はこれだけに専念することにする。…て、大げさすぎ。


2009年05月06日(水)


■LFJ
今年は諸事情により3日間、計6公演を鑑賞。さすがに疲れた…。せっかくなので記録を取っておくことにする。※わたしは素人で耳も悪いし、場所とか体調などの個人事情で、あまり参考にはなりません。


エウローパ・ガランテ
ファビオ・ビオンディ(バロック・バイオリン、指揮)

ヴィヴァルディ:シンフォニア ト長調 RV149(カンタータ「ミューズたちの合唱」序曲)
ヴィヴァルディ:ヴァイオリンとチェロのための協奏曲 変ロ長調 RV547
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「ストラヴァガンツァ」作品4-4番 イ短調RV357
ヴィヴァルディ:オペラ「テルモドンテのヘラクレス」RV710よりシンフォニア
ヴィヴァルディ:セレナータ「セーヌ川の祝典」ハ長調 RV693よりシンフォニア


一曲終わるたびに隣で母がため息をつくので笑った。Cホールのなかではずっと売れ残っていたチケットだったけれど、なんとなく気の迷いでA席での鑑賞。ちょっと後悔してごめんなさい。ものすごいよかった。古楽は音が小さいとのことで、A席で正解。このヴィヴァルディはバッハ風でありながら、もう少し癖があって、情緒的であって聞きやすかった。バイオリンはいまいちかな〜と思ってしまったけど、チェロがすばらしく惚れました。機会があればまた聴きたいけど、来年はショパンだから来ないかな。。


【ルネ・マルタンのル・ク・ド・クール】
J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ長調 BWV1042
J.S.バッハ:2台のピアノのための協奏曲 第1番 ハ短調 BWV1060
J.S.バッハの作品にもとづく即興演奏
J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第3番 ト長調 BWV1048
ヨハン・クリストフ・バッハ:独唱カンタータ「ああ、私の頭が水で満ちていたなら」
J.S.バッハ:独唱カンタータ「満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ」BWV170
 
ネマニャ・ラドゥロヴィチ(ヴァイオリン)
オーヴェルニュ室内管弦楽団
アリ・ヴァン・ベーク(指揮)
ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)
ブリジット・エンゲラー(ピアノ)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ジャン=ジャック・カントロフ(指揮)
小曽根真(ピアノ)
中川英二郎(トロンボーン)
ストラディヴァリア
ダニエル・キュイエ(バロック・ヴァイオリン、指揮)
カルロス・メナ(カウンターテナー)
リチェルカール・コンソート
フィリップ・ピエルロ(指揮)


取り間違えたチケット。本当はヘンデルのメサイアだったそうで。ごちゃまぜのよくわからない演目に変更。こんなちょっとずつ聴いてもな…と思いつつ、ネマニャ・ラドゥロヴィチはちょっとすごかった。な、なんだこの気持ちよさは…!という感じ。ベレゾフスキーのピアノは(好きなんだけど)今年は聴かないつもりだったのに。小曽根&中川さん、これはすごかった。これを聴けただけで間違ってよかったと思った。のだめがピアノでオケを再現するシーンが何回かあるのだけど、ようやく意味がわかった。ピアノを聴いているのに、オケを聴いているようだった。


タチアナ・ヴァシリエヴァ
無伴奏チェロ組曲第1番、6番


今回もっとも注目されていたアーティストのひとり…ではあったのだけど、うーん、やさしい揺りかごのような演奏で、まったりしすぎて眠くなってしまった。音の響きが悪い会場だったし、照明が暗すぎたせいもあるかも。


シュ・シャオメイ
平均律クラヴィーア


ヴァシリエヴァと同じ会場だったけど、ピアノなので響きの弱さはあまり気にならず。うーんこの人はすごくよかった。優しく包み込まれるような不思議な感覚。淡々としていて、静かな小川の流れに耳を傾けているような気分。きっと来年も来ることでしょう。


ファニー・クラマジラン(ヴァイオリン)
ドミトリ・マフチン(ヴァイオリン)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ジャン=ジャック・カントロフ(指揮)

J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 BWV1041
J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ長調 BWV1042
J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043


対話か対立か、2人のソリストが縦横無尽に演奏。とうたい文句が。大人の物静かな男性と、可愛らしい若い女の子の組み合わせなので、ほのぼのしてたけど…。2人のバイオリニストの違いが際立っていて面白かった。マフチンは端正で艶やっぽい。結構好きだな。今回目当てのクラマジランはいかにもソリスト、といった感じ。力強く大胆で、若々しい。曲自体はメリハリがないので、一緒にいった子は寝てた。

★マタイ受難曲

シャルロット・ミュラー=ペリエ(ソプラノ)
ヴァレリー・ボナール(アルト)
ダニエル・ヨハンセン(テノール)
ファブリス・エヨーズ(バリトン)
クリスティアン・イムラー(バリトン)
ローザンヌ声楽・器楽アンサンブル
ミシェル・コルボ(指揮)

し、しぬかとおもった…。4時間ぐらいの演奏で身体中が痛くなり、しかも隣の男性が生理的にムリ、で結構な苦行となった。ずっとひとりで喋ってて気持ち悪かった。演奏はすごくよくて、コルボに惚れた。ああ席がほんとにもったいなかった。来年からは回を減らして、いい席で聴こうと思った。ほんとにこれは心残り。