■映画の感想です。映画館で観たもの中心。普通にネタバレしてるのでお気をつけください。
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2009年07月21日(火) 「ターミネーター4」「レスラー」「ノウイング」

ということで今月観たもの昨日の続き。

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■ ターミネーター4
純粋な続編というよりは番外編的な要素が強いような気がしました。ジョン・コナーも出てきてるけどメインは半機械のマーカス・ライトという人物で、どう考えても彼中心の物語ですよね。おいしい役どころで存在感たっぷりだったし。あ、シュワ知事もしっかり出演されてましたよ!(どうやらCGらしいですが)
しかしそういうわけなので、初ジョン・コナー役のベール王子にあんまり見せ場がなかったのが残念…。なかなかの適役だと思うし次があるならしっかり活躍してほしいなー
それからヘレナ・ボナム=カーターが出てたのがなんかちょっと意外でした(笑)。「ターミネーター」にヘレナって出てくるイメージなかったよ!

■ レスラー
かつて栄光を手にしたレスラーが再び感動の復活…というような話ではありません。主人公ランディの落ちぶれた侘びしい現実を徹底的に描ききる。薬漬けの肉体は老いて病み、生活は苦しく、スーパーのアルバイトは満足にこなせず、馴染みのストリッパーとも気持ちがすれ違い、疎遠だった娘とはひととき良好な関係を築くも結局は修復できないまま。一度は引退を決意してもやはりレスラーとしてしか生きられない(そしてレスラーとしてしか死ねない)男の悲哀。特に最後のリング上での演説が涙を誘う。ああいうの、喋ってる内容はパフォーマンスとして一般的なんだろうけど、彼の人生を見てきた我々にはそこにどれだけ本気の思いが込められているかわかるわけですよ。切ない。
ミッキー・ロークはすごかったです。レスラーといって違和感ない体になってたし(相当鍛えたんじゃないかな)、特別派手な演技をしてるわけではないけれどどこか捨て身の気迫のようなものを感じた。彼あってのこの映画というか、もちろん単純に彼の俳優人生と重ね合わせることは軽率ですが、たとえば「グラン・トリノ」を演じたのがイーストウッドだということと同じくらいに意味のあるキャスティングだったと思う。
BGMは極端に少なく、ミッキー・ロークの斜め後ろからカメラが付いていくようなアングルが多くて、どこかドキュメンタリー風なところも良かった。いかにもお涙頂戴的な演出をされるよりずっと効果的だったと思います。あとプロレス界の内幕というのかな、戦う前に詳細に打ち合わせをしていたり時には仕込みもする、そういうシーンが印象的でした。
それとマリサ・トメイはやっぱり上手いなー。もう大好きだ。子供を抱えて年齢ギリギリのところで必死にやっている、ランディの気持ちに応えたくても自分を取り巻く状況を考えるとそういうわけにもいかない、そんな複雑な心理を見事に表現してました。つーか相変わらずスタイル抜群でびっくりだよ(笑)。ほんと「いとこのビニー」の頃と変わらないボディラインだった。彼女はコメディでこそ本領発揮の女優さんだと思うので、今度は楽しい映画で明るく笑ってる姿が見たいです。


■ ノウイング
予告の印象でパニック映画だと思っていたら、途中でオカルトのようになり(結構怖かったぞ)その後SFめいてきて、でも最終的には宗教?ジャンルがよくわからん!私は何となく不完全燃焼な気分だったんだけど、キリスト教的視点で見るとある種の感銘があるのだろうか…。子供らを助けた「彼ら」が何だったのかあえて説明されてなかったりするし。とにかく壮大な話であることは確か。
ニコラス・ケイジの言動がたまに突飛で(関係者の女性に会うときわざわざ子供を連れて偶然を装ったり…普通に訪ねていけばいいじゃん!笑)ツッコミ入れたくなることも多かったです。っていうかストーリー自体にもツッコミ所は満載なのですが(笑)、展開に起伏があるし何より緊張感が保たれているので最後まで飽きずに観られました。そういえば地下鉄脱線や飛行機事故のシーンはえらい迫力でしたよ。怖かった…!
あと私が観た映画館ではデジタル上映されていたので映像がすごく綺麗でした。いいねデジタル!



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ターミネーター4
【TERMINATOR SALVATION】

2009年 アメリカ / 日本公開 2009年
監督:マックG
出演:クリスチャン・ベイル、サム・ワーシントン、アントン・イェルチン
(劇場鑑賞)


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レスラー
【THE WRESTLER】

2008年 アメリカ / 日本公開 2009年
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド
(劇場鑑賞)


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ノウイング
【KNOWING】

2009年 アメリカ / 日本公開 2009年
監督:アレックス・プロヤス
出演:ニコラス・ケイジ、ローズ・バーン、チャンドラー・カンタベリー
(劇場鑑賞)



2009年07月19日(日) 「GOEMON」「天使と悪魔」「愛を読むひと」

またしばらく放置してしまった…!とりあえず先月と今月観たもの順番に。長いので二回に分けます。

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■ GOEMON
「CASSHERN」に続くキリヤ作品第二弾、豪華絢爛戦国絵巻。ゴシック調のセットや衣装、ざらざらした映像美、人としてありえない(笑)ド派手なアクション等は相変わらず独特ですが、ゲームやアニメが好きな人なら抵抗なく受け入れられるんじゃないかな。私はすごく面白かったです。というか私、キリヤ監督が好きなんです!中二病だと言われるのも自己満足だと言われれるのもわかる。わかるけど、なんていうか、その青臭さをこそ愛しく思うの。言いたい人には言わせておけばいい。監督にはこれからも信念のまま己の美学を追究して映画を撮り続けてほしいです。断固応援する!がんばれ!
あと江口洋介かっこよかった〜。もう溜息が出る肉体美!あれはCGじゃないよね?(笑) 要潤や玉山鉄二もナイス怪演でいろいろ眼福でございました。

■ 天使と悪魔
「ダヴィンチ・コード」よりずっとテンポよくわかりやすくまとまっていた気がします。ただやっぱり原作の要素全てを詰め込むことはできないから(脚本に問題があると言いたいわけではなく、時間の制約がある以上それは仕方がないことだと思う)、小説と比べると大味な印象ですね。真犯人の生い立ちに関する秘密もカットされていたので動機がいまいち弱いような…(いやでもあの部分はあえてカットしたのかな…)
あとラングドン教授の推理が優秀すぎて(笑)見ている我々が割と置いてけぼりというか、終始客観的に眺めているだけであまり物語に入り込めない感じはあります。でもあちこちまわって名所観光気分になれたし(笑)映画館で観て正解だと思いました。
それからユアンが予想外に良かったです。最初キャスティング聞いたときはなんかイメージと違う〜って思ったんだけど(笑)全然そんなことなかったよ。憂い顔、思い詰めたような表情も似合いますね。

■ 愛を読むひと
やるせない話でした。歳の差恋愛に始まってやがて人間の尊厳を問うシリアスな展開に。やってない罪をかぶるほど守りたい秘密だったのか?と疑問に思うかもしれないけど、マイケルはそんなハンナの気持ちがわかっていたわけで。だから彼女の尊厳を守るために、助けられる場面で助けなかった。そしてその選択が正しかったのかどうか残りの人生で思い悩むことになる。ハンナの悲しみも大きいけれどマイケルの苦悩も相当だと思います。ただラストシーンでは、マイケルが娘に全てを話そうとするところでエンディングを迎える。マイケル自身の気持ちに多少整理がついた、一歩踏み出したという意味で、ここに唯一の救いがあるような気がする。
ハンナは年を経て刑務所の中で再会してからもマイケルに向かって「kid」って呼びかけるんですよね。本当は本気で彼を愛していた、親子ほど歳が違っても大切な存在だった、その気持ちをわざと裏返して半ば自分に言い聞かせるための「kid」だったんじゃないかなと。想像するとすごく切ないです。
あと個人的にレイフが朗読をカセットに吹き込むシーンがお気に入り。舞台の人だし滑舌良いよね…!あのカセット私が欲しいくらいだ。そういえばレイフが朗読した「イングリッシュ・ペイシェント」のCDも持っていますよ…!(どんだけ…)
少年時代のマイケル役・デヴィッド・クロス君がすごく上手かったです。レナ・オリンも久々に見たなあ。いろいろ考えさせられる映画ではあったんだけど、でもスティーヴン・ダルドリー監督作としてはやっぱり「めぐりあう時間たち」が好き。私の中であれを超えるものは当分出てこないと思います。


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GOEMON

2009年 日本
監督:紀里谷和明
出演:江口洋介、大沢たかお、広末涼子、奥田瑛二
(劇場鑑賞)


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天使と悪魔
【ANGELS & DEMONS】

2009年 アメリカ / 日本公開 2009年
監督:ロン・ハワード
出演:トム・ハンクス、アイェレット・ゾラー、ユアン・マクレガー
(劇場鑑賞)


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愛を読むひと
【THE READER】

2008年 アメリカ・ドイツ / 日本公開 2009年
監督:スティーヴン・ダルドリー
出演:ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ、デヴィッド・クロス
(劇場鑑賞)





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