■映画の感想です。映画館で観たもの中心。普通にネタバレしてるのでお気をつけください。
■好きなのはハリウッドエンターテイメント。邦画は苦手。イケメン俳優に甘いです。美しい男を発掘するのがライフワークです。
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2003年01月31日(金) K-19

いまさら「K-19」かよ! って自分でツッコミ入れたくなるくらいに旬を過ぎております。もはや誰も話題にしてませんね。はは。公開終了間近で場内ガラガラだし。何故今頃になってこの作品を見たのかというと、映画館のタダ券をもらったからです。そして時間的に合うのがこれしかなかったからです。というかですね、タダ券いただけるのは大変嬉しいし非常にありがたいことだとは思ってますができれば期限切れギリギリではなくもう少し余裕をもって渡して欲しかったんですけど父よ!貴方のことです。


ひとことで言えば潜水艦のパニックもの。事実に基づいてるらしいです。見応えあるんだけど評価は結構分かれるんじゃないかなあ。なぜなら冷戦時代のロシア(というかソ連)の話なので、まずはハリソン・フォードもリーアム・ニーソンも出演者全員がロシア人だという設定に慣れなければいけない。ロシア人のくせになぜ英語を喋ってるんだ!とかそこはとりあえず無視する方向で。そして内容がね、…うーんこういう言い方しちゃったらつまんないんだけど…、パニックといっても、はっきり言って最初から最後まで自業自得の物語なんですよ。だからそのあたりを醒めた目で見てしまうと多分ついていけなくなる。前半ちょっと訓練しすぎだし(笑)。んで、ラストに向かうにつれて今度はちょっとヒーローヒーロー言い過ぎだし。あれじゃかえって白けるだろ。

などと言いつつ、私は結構面白かったなあ。映画館で見て正解だと思いました。潜水時の身体に響く音とか氷を割って浮上する時とか火災とか、全体的に迫力があるんですよ。特に船員達が放射能で被爆してゆくシーン、これは文句なく壮絶でした。某「ト○○ル・フィ○○ズ」なんかよりもずっと正しく核の恐怖を捉えていたと思う。怖くて時々正視できなかったよ…。私こういうのは本当に怖いんです。すごい苦手。オカルトみたいな怖さは全然平気なんだけども。



ところでこのキャスリン・ビグロー監督って、どっかで聞いたことあるなあと思ってたら「ハートブルー」を撮った人だってね! ああなるほどね! この方は、若き日の美しいキアヌ・リーブスをそれはそれは格好良く撮影してスターの座に押し上げてくださった女性監督でいらっしゃいますよ。まあキアヌのことはともかく、あの映画も豪快なアクションの連続だったので女性監督だと知って私はとても驚いたんだけど、今回もこの人が撮ったと言われるとなんか納得。どことなく共通するものを感じます。
それとアクションに加えて、この監督は男達のドラマが好きだよね。そりゃもうジョン・ウーばりに。「ハートブルー」でも恋愛要素は二の次だったし(今回に至っては女の人出てこないし)、キアヌとパトリック・スウェイジという対立しつつもどこか理解し合ってる二人の男をメインに置く図式も今回のハリソン・フォードとリーアム・ニーソンにちょっと通じてる気がしません? いや、ちょっとですよ、ちょっと。全然違う話だからちゃんとした比較になりませんが。ていうか「ハートブルー」と「K-19」だけしか見てないくせに知った風な口きくな!って感じですが。まあとにかくそんなわけで、要するに、若くてカッコ良いキアヌを堪能するには「ハートブルー」がおすすめですよ!ということでした。以上。(違)



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K-19 【K-19: THE WIDOWMAKER】 

2002年 アメリカ / 日本公開 2002年
監督:キャスリン・ビグロー
出演:ハリソン・フォード、リーアム・ニーソン、
ピーター・サースガード、クリスチャン・カマルゴ
(劇場鑑賞)


2003年01月30日(木) 雑記(バックトゥ2000年・三年前の銀幕事情)

さて、先日地元の書店に足を運びましたところなにやら某有名映画誌S(伏字の意味無し)のバックナンバーフェアというのが催されておりまして、「超稀少!早い者勝ち!」みたいな文句に煽られて思わず勢いで二冊ほど購入してしまいました私でございます。単純。でもぱらぱら捲ったら結構楽しめたので、ちょっとだけ内容紹介してみようかなあと。


2000年4月号まずはライアン・フィリップの可愛らしい表紙に惑わされうっかり手にとってしまった今から約3年前の2000年4月号。
この号では巻頭で「ミレニアム初!読者が選ぶゴールデン・グランプリ」なる特集の結果発表がされていて、ベスト3は男優が1位ブラピ、2位ディカプリオ、3位キアヌ、女優は1位ナタリー・ポートマン、2位メグ・ライアン、3位クレア・デーンズになってます。レオ様は結構いい位置にい(るように見え)ますが前年の一位から脱落してしまったらしく、代わりに「ファイト・クラブ」のヒットでブラピが返り咲いた模様。ナタリー・ポートマンは「SW/EP1」効果でしょうか。クレア・デーンズ最近あまり見ませんね。気のせい?
新作紹介のページではジョニデの「スリーピー・ホロウ」とトム・ハンクスの「グリーンマイル」がピックアップされてます。あと「マグノリア」とか「ヒマラヤ杉に降る雪」、それにリンチの「ストレイト・ストーリー」。「ストレイト・ストーリー」ってもっと前だった気がしてたなあ。とか言いつつ見てないんですけど(オイ)。
ニュースのページではマイケル・ダグラス&キャサリン・ゼタ=ジョーンズの婚約が取り上げられてました。懐かしい。でもこれももっと前な気がしてた。それと「オーシャンズ11」の話が持ち上がったのもこの頃らしいです。しかしブラピやジュリアはともかく、他に出演の噂としてジョニー・デップやマイク・マイヤーズの名前があるのには笑いました。そんな話があったのか。いや、それはそれで面白かったかも。



2001年1月号続いてその約1年後、今から2年前の2001年1月号。
お正月映画のプロモで来日したスターが特集されてます。「シックス・デイ」のシュワちゃん、「ホワット・ライズ・ビニース」のハリソン・フォード、「僕たちのアナ・バナナ」のノートン君。おおタイムリー! 二年前にも来てたんだ。彼ちょうど数日前に来日してましたよね? もう帰ったのかな。(「レッド・ドラゴン」公式サイトに記者会見の動画あり) 当時はやけに短いスポーツ刈りみたいな髪型、例の日本語混じりのインタビューで、特大写真の下の方には“エド・ノートン”とぎこちないカタカナで書かれた直筆サイン。エドだって。くす。カワイイ。じゃあエド君って呼ぶね!(何様?) でも確かにぎこちないけどノートンの「ン」が「ソ」に見えたりせずに正しく「ン」と書けてるあたり、さすが昔取った杵柄。エド君の映画は「真実の行方」と「ファイト・クラブ」しか知らないので「僕たちの〜」も今度見てみよう。ていうか「アナ・バナナ」って何?
それにしてもノートン君に限らず、私この頃ほんとに全然映画を観てなかったんだなあ、と実感しました。先に挙げた三本全部未見。他にお正月映画として取り上げられてるのはケビン・コスナーの「13デイズ」(あ、これは見に行った)、イーサン・ホークの「ハムレット」(見てない。早く見なきゃ)、「バーティカル・リミット」(見てない)、「リトル・ダンサー」(見てない)、「オーロラの彼方へ」「グリンチ」(ビデオで最近になって見た)、等々。
それから新年号らしく当年(2001年)にどんな新作公開(日本で)の予定があるかズラッと紹介されていて、「ハンニバル」がGW、「AI」「猿の惑星」「パール・ハーバー」「ジュラシック・パーク3」が夏休み、と、まあこのあたりはだいたい予定通りだったと思うけど、2001年を締めくくる大作!として「ギャング・オブ・ニューヨーク」が挙げられてるところが何とも。実に丸1年の遅れだったわけですね。
あと「オーシャンズ11」はまだこの時点でもキャストが流動的だったようで、やっとマット・デイモンの名前が出てきてますが、その他にマーク・ウォルバーグという噂もあったらしいです。へーえ。

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ということで長くなっちゃいましたが昔(たかが数年前だけど)の雑誌を今振り返ると色々面白かったわけです。って面白かったのはひょっとして私一人かしら。あらそうですか。すみません。
あと昨日のページに「黄泉がえり」更新してます。こっちは普通の感想なのでよろしければ下↓の「back」からどうぞ。



2003年01月29日(水) 黄泉がえり

九州のとある地方で、既に死んでしまった人々が突然大挙して甦るお話。幽霊ではなくてみんな常人と変わらぬ健康な肉体を持ち、亡くなった時の姿で自分を想ってくれている人のもとへふらりと現れる。これで舞台がアメリカだったりしたらモルダー捜査官が息せき切って駆けつけてくるんじゃないかというX-ファイル系ネタですが、話をそっちに持っていかず切ないファンタジーとして仕上がってます。 …うん、この映画は、多分、そこが正解だったんだよね。うん。これなかなか良かったです。

スマップ剛君と竹内結子を中心に話が進むんだけど、その周囲の人々のエピソードも同時に描かれる。これが見ていて結構じんと来るというか、死んだ人を想う状況や亡くなった事情には、ほんとに、人それぞれに特別な物語があるのだなあ、と。夢半ばの若者、出産で命を落とした母親、小さな子供と彼を思い続ける老いた母親。これがあなた、北林谷栄さんときた。参っちゃうよ。しつこいようですがお年寄りに弱い私は北林さんの存在そのものが琴線に触れるので(→「阿弥陀堂だより」の感想参照)、あれ以上彼女の出演シーンが多かったら泣いていた可能性大いにあります。いや、耐えていたんですよあれでも!(>私信/笑)

主演の二人もいい感じでした。剛君は、最初どうかなあと思って見てたんですが、怒ったり怒鳴ったりするタイミングがとても上手いです。後半に行くにつれて良かった。関係ないけど竹内結子はたまに喋り方が常盤貴子に似てませんか。
それと主題歌も良かった。歌自体も印象的なんだけど、こうして歌が映画の内容ときちんとリンクして単なる主題歌以上の意味を持っているというのは大事なことだしたいへん効果的だと思います。


この作品は3週間の限定上映だそうですので見ようと思ってる方はお早めに。あとは、うーんと、あんまり詳しく言えないんだけど、できるだけ予備知識を入れずに観た方がいいです、きっと。うん。なかなか上手いストーリーでした。




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黄泉がえり

2003年 日本
監督:塩田明彦
出演:草なぎ剛、竹内結子、石田ゆり子
山本圭壱、田中邦衛
(劇場鑑賞)


2003年01月26日(日) 運命の女

監督がエイドリアン・ライン? あの「幸福の条件」の?「危険な情事」の?「ナインハーフ」の? ああなるほどね!激しく納得!

という感じの映画でした。オトナの不倫ものです(子供に不倫なんてないけど)。幸せな家庭に恵まれた主婦がある日ゆきずりの男と関係を持ってしまい、そこから始まる愛と葛藤の物語サスペンス風。昼ドラにして13:30からフジテレビあたりで放送したらイケるんじゃないかという、そんなテイスト。
でもこれ悪くなかったです(あんまり期待してなかったからかもしれないけど)。二時間たっぷり結構真剣に見ちゃいました。まあ、ちょっとわざとらしく風が強すぎだとは思いましたけど。あんな日にあんな格好で外に出るなよ…。

主演のダイアン・レインが大胆に官能的に頑張ってました。「何不自由ない幸せな家庭の主婦」って雰囲気がぴったりで、ほんとにこういう人こそある日突然浮気に走っちゃうんじゃないかと思ったり。この役にキム・ベイシンガーやデミ・ムーアみたいにいかにも!な人だとリアリティに欠ける気がします。その点はナイス配役。

あとはアレだ、浮気相手役のオリヴィエ・マルティネス! 美形ですよ奥さん。ちょっとセクシー系ですよ奥さん。わたくしスクリーン越しにフェロモンを感知致しました。彼は笑顔が大変よろしいのです。こういう若い男にこんな顔でにっこり微笑まれたら思わずついて行きたくなっちゃうかもしれないなあ。あ、でも浮気はいけませんよ奥さん。
それでパンフレットに書いてあったんだけど、この人本国フランスでは<フランスのブラッド・ピット>の異名を取る人気スターってほんとですか! だって公式サイトにもちゃんと書いてありますよ→ほぅらご覧!(キャストの解説参照) いやはや存じませんで大変失礼いたしました。ブラピも色んなとこにコピーがいるね。

今回可哀相だったのはギア様(の役)。この前の「プロフェシー」からどうも受難続きな印象ですね。けれど真に迫った演技は見ていて引き込まれる感じでとても良かったと思いました。

そう、ギア様といえば、ゴールデングローブ賞受賞おめでとうございます! 「シカゴ」早く観たーい!




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運命の女 【UNFAITHFUL】

2002年 アメリカ / 日本公開:2003年
監督:エイドリアン・ライン
出演:ダイアン・レイン、リチャード・ギア
オリヴィエ・マルティネス
(劇場鑑賞)


2003年01月24日(金) チャーリング・クロス街84番地

これは良いです! 地味なのにじんわりと心に染み入る隠れた名作。本好きな方には特におすすめ。鑑賞のきっかけを下さった「Dailymovie」の百合木まりさんありがとうございました! (無断リンクごめんなさい)


ニューヨーク在住の女性作家とロンドンの古書店主、海を越えた二人の20年にわたる心の交流のお話。手紙と本のやりとりだけで、生涯一度も会わずして築き上げられた信頼関係。
とある大手映画データサイトさんでは「究極のプラトニック・ラブ」などと紹介されてましたが、私はプラトニック・ラブと断定してしまうのはちょっとどうかなあ、という気がしました。まあそういう要素が全くないとは言い切れないけど、それ以前にこれは、男女間の愛とはまた別の次元での相互理解であり、―― 何て言うかなあ、わかりあえることの愉悦、というか。「春に向かって恋愛の詩が読みたいわ、でもキーツやシェリーみたいに甘いのはダメよ」って注文すれば、厳選された、気持ちにぴったりのエリザベス朝の美しい詩集が届く。こういう関係は、愛はともかく理解がなければ絶対に成り立たない。それゆえに得難く、美しいのです。






アン・バンクロフトは書籍を愛する女性作家を実に見事に演じています。彼女は収集だけが目的ではなく、純粋に本が好きなのね。本を読むこと、とりわけかつて誰かに読まれた古書のページを再び自分が捲ることに、心から幸せを感じている。
例えばね、100年前の貴重な初版本を受け取って「私が持つなんてなんだか悪いみたい。こういう価値ある本は英国の邸宅に置かれるべきよね、こんなボロアパートではなく」とふと呟くシーンがあります。すると傍らにいた彼女の友人が「でも、もしも私が本だったら、(英国の大邸宅よりも)この部屋にいたいと思うわよ」と返すんですが、この言葉を聞いたときのアン・バンクロフトの嬉しそうな表情といったら! 「ほんとに?ほんとにそう思う?」って繰り返しながら、この上なく満ち足りた笑顔を浮かべるんです。
そうして、彼女の小さな部屋が選び抜かれた文学の宮殿となる。長い長い期間を振り返ってふと気付けば、文学はここにある。…うう、いいなあこういうの。

なんか私一人で盛り上がってますけれども、ええと、アンソニー・ホプキンスの演技ももちろん素晴らしいです。律儀で真面目な書店主がぴったり。ハンニバル・レクターだけがホプキンスではありませんよ皆さん! それと彼の妻役で何気にジュディ・デンチが出てます。

これ劇場未公開だったそうで、意外だなあ。ちょっと古めですが、大事に手元に置いといて、時間をおいてこれからまた見直したくなるような作品です。IMDbのデータは→コチラ!



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チャーリング・クロス街84番地 【84 CHARING CROSS ROAD】 

1986年 アメリカ / 劇場未公開
監督:デヴィッド・ジョーンズ
出演:アン・バンクロフト、アンソニー・ホプキンス、
ジュディ・デンチ、ジーン・デ・ベア
(DVD鑑賞)


2003年01月22日(水) 8人の女たち

フランスの映画は苦手なのですが(というか私ほとんどハリウッドものしか観ないのですが)これは話題になってるので観に行こうと決めてました。で、映画館もそろそろすいてるだろうと思って出かけたらまだ結構混雑しててびっくり。人気あるんだなあ。レディースデイだったからかな。

いやあ華やかで豪華で楽しかったです! (いちおう)殺人事件の話だし(よく考えたら)泥沼系の人間模様が描かれるので「楽しい」っていう感想は似つかわしくないのかもしれませんけど、でもこの映画は話の筋よりもこの雰囲気を楽しむもの、ですよね?
出演してる8人みんなが個性的でそれぞれに見せ場がある。ミュージカル風に歌い出したりとか、うわーそこまでするか!なシーンもあったりして(笑)。カトリーヌ・ドヌーヴの貫禄は言うまでもないですが、ファニー・アルダンの妖艶な落ち着きぶりも存在感あるし、イザベル・ユペールの変身なんてお見事! でも実際は、むしろ変身前のギスギスしたオールドミス風な雰囲気に仕立て上げる方が難しかったそうです(パンフレットより)。なるほど、そう言われればそうかもね。

そして衣装やセットがとにかくお洒落で隙がない。一晩の密室劇なので舞台も服装もほとんど替わらないんだけど、でも本当に細かいところまで行き届いてるので見ていてちっとも飽きないです。特にファニー・アルダンの着てたワンピ&ジャケットはさりげないのにセクシーで格好良かった。それとエマニュエル・ベアールのメイド服は殿方必見ではないかと(笑)。何しろ途中から着崩しますしね。おススメですぜお客さん。


それで私、観ていてちょっと思いついたんですけど、この映画に対抗して、今度はハリウッドで男前を集めて「8人の男たち」とか作ってみたらどうかしら! ね! 各世代のスター集めてさ。ポール・ニューマンとかロバート・レッドフォードとかそのあたりから若い子はブラッド・レンフロとかエドワード・ファーロングとか美しいどころを招集して。あとはブラピとかキアヌとかジョニー・デップとか、それで例えばファニー・アルダンの役をジュード・ロウにやらせたりして、そしたら「男同士の愛は美しいものさ」とかううううわーうわーうわーあわわわ(誰に迫らせるつもりだ)。←すみません腐った発言の上にちょっとだけネタバレです
どうでしょう「8人の男たち」。我ながら素敵な案だと思うんだけどなあ。観たいなあ。誰か撮ってくれませんか。せっかくだから女性監督で。誰に撮ってもらったらベストかずっと考えてたんですがいまひとつピンとくる人がいませんでした。残念。(ていうかそんなこと考えながら観るなよ!って感じですね。失礼いたしました。)




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8人の女たち 【8 FEMMES】

2002年 フランス / 日本公開:2002年
監督:フランソワ・オゾン
出演:ダニエル・ダリュー、カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール
ファニー・アルダン、エマニュエル・ベアール
(劇場鑑賞)


2003年01月17日(金) SWEET SIXTEEN

この映画特別気にしてなかったんだけど、何かのテレビ番組でおすぎが良かったと言ってたので遅ればせながら観てみることにしたのです。しつこいようですが私結構おすぎと気が合うのでね。おすぎが「んっもうカッコイイのよぉ〜、素敵なのよぉ〜」とか騒いでる俳優は大抵私も好きです。って気が合うのは映画じゃなくて男の趣味かよ。

などという話はどうでもよくて(なぜいつも本題に入る前から脱線するのだろう私は…)、ええと「SWEET SIXTEEN」、真面目な映画でした。16歳の少年が主人公ってことでアラそれじゃかわゆい男の子のキャピキャピぶりを思う存分堪能できるのかしら?などとよこしまな期待をしていた自分が恥ずかしゅうございます。反省。ケン・ローチ監督ごめんなさい。ていうかケン・ローチにそんな期待をすること自体がそもそも不謹慎な大間違いだよあんた。

舞台はスコットランドの田舎町。主人公のリアム君は16歳の誕生日を二週間後に控えてる15歳の少年なんだけど、色々身辺に問題を抱えているのね。不甲斐ない母親は刑務所で服役中だし、一緒に住んでる祖父と母親の恋人(ヤクの売人。チンピラ)はめっちゃ悪人。彼自身も学校にも行かずタバコを売ってお金を作ったりしてる。でもリアム君は心はとってもピュアなので、母親との静かで温かいまっとうな暮らしを夢見てお金を貯めようと必死で頑張るんです。頑張って頑張って、そうしてだんだん引き返せない世界に足を踏み入れてしまう。

うーん、ケン・ローチ監督さすが。手堅い仕上がりです。見応えありました。この映画では、大人がみんな挙ってダメ人間なんですよ。その分リアム少年の健気さが身に沁みるし、それに別居してるお姉さん(10代)の方がしっかりしていてよっぽど大人。「ブレッド&ローズ」もそうだったけど、「姉」の存在がすごく印象的でした。
まあひとつ無理して難癖つけるとしたら、主人公のリアム君があまりに大人が考える「少年」像すぎるきらいがあることかな。だから年とってる人ほど胸を打たれる映画かもしれない。でも、何て言うかなあ、実際の15歳というのは、大人が考えてるほど子供じゃないと思うんだよね。逆に15歳の頃って、例えば30歳くらいの人がすごい大人に見えたけど、実際自分がその歳に達してみるとそうでもないでしょ?それと同じで。

リアムを演じたマーティン・コムストン君はオーディションで選ばれた新人君。演技の経験はなかったそうですが、でも上手でした。この役が似合ってた。
あと全体にスコットランド訛りがすごい。英語が全然できない私でもわかるくらいまったく英語に聞こえなかった。(まわりくどい言い方だな。)カンヌでは前代未聞の英語字幕上映だったそうです。


しかしこれ、タイトルが「SWEET SIXTEEN」てとこが、なんとも切ないなあ。スイートではないよなあ。でもスイートなのかなあ。ラストシーンは大変切なかったです。
 *公式サイトは→コチラ



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SWEET SIXTEEN  【SWEET SIXTEEN】 

2002年 イギリス・ドイツ・スペイン / 日本公開:2002年
監督:ケン・ローチ
出演:マーティン・コムストン、ミッシェル・クルター、
アンマリー・フルトン、ゲイリー・マコーマック
(劇場鑑賞)


2003年01月15日(水) ハードキャッシュ

びっくり! 聞いて聞いて!
昨日の夢は正夢でしたわよ! なんと本当に新橋文化劇場で上映されて……じゃなくて(当たり前だ)、本当にヴァル・キルマーの出番は少なかった!(笑) どうやら予知夢だったらしいです。すごいじゃん私!今後はエスパー利音と呼んで下さい。(違)

久々に見るヴァル・キルマーはやっぱりそれなりに年相応の印象というか、私の記憶の中(=「バットマンフォーエヴァー」)のヴァル・キルマーよりちょっと太ってた感じ?あとなんだか顔色悪く見えたのは役作りでしょうか。でも出番少なめでも、出てくるたびに嫌な奴っぷり全開のクセモノ演技だったところが非常に良かったです(笑)。この人クセのある役が似合うと思うなあ。今回悪徳FBIなんですよ。汚職FBI。その上性格も悪くて、娘を人質にとってクリスチャン・スレーターに現金強奪させようとしちゃう。ヒドイ人ね! でもそこが良いわ!

そしてその代わりにクリスチャン・スレーターははっきりと主役。始めから終わりまでずーっと出っぱなしなので(つまりずーっと見てられるので)私は大満足でございました。彼は今回犯罪者なんだけど、でも人間的にはとても真面目で性格も良いのね。娘を大切にしてる良きパパ。パパ…なんだな。いえね、なんだか娘を溺愛してる姿を見るにつけ、ああクリスチャン・スレーターもパパを演じちゃう歳なんだなあと変なところで感慨に耽ってしまいましたよ。夜な夜なマイク片手に「今夜はトークハード!」とかやってたくせに。くす。

うーんとそれで、作品は完全にB級です。ジャンルとしては犯罪モノ。色々込み入った話にはなってるんだけど展開も演出もどうも安っぽい。最後水中のシーンなんて暗くてなにやってるのかわかんないし!
なので例えば私のようにクリスチャン・スレーターが見たい!とか、ヴァル・キルマーのファンなの!とか(出番少ないけど)、ダリル・ハンナの脚線美を拝みたい!とか、何か目当てがないと見てるの苦しいです、きっと。…え?あ、いや、ダリル・ハンナすんごいスタイル抜群なんですよ!足めっちゃ細っ。
(その他詳細は公式サイトで。→コチラです。)


さて実はもう一点、昨日の夢が当たっていたところがありまして、それはずばり場内ガラガラ(笑)。先週の土曜に始まったばかりなのにね。今日レディースデイなのにね。クリスチャン・スレーターとヴァル・キルマーは次回作でも共演が決まってるそうです。この次に期待しましょう。




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ハードキャッシュ 【RUN FOR THE MONEY/Hard Cash 】

2002年 アメリカ / 日本公開:2003年
監督:ピーター・アントニエヴィッチ
出演:クリスチャン・スレーター、ヴァル・キルマー
ダリル・ハンナ、ヴァーン・トロイヤー
(劇場鑑賞)


2003年01月14日(火) (雑記:欲しいDVDと昨夜見た夢)


◇ 昨年観た「クライム&ダイヤモンド」(→感想ページ)、「バイオハザード」(→感想ページ)、「ズーランダー」(→感想ページ)。個人的に気に入ってるこの三作が挙って同時期(今月下旬)にDVD発売されるというのはどこか陰謀めいているというか何というか、んもー思わずまとめて予約しちゃったYO!
もう一回ゆっくり観たいというのもあるんだけども、どっちかというと特典に惹かれるんだよね。バイオハザードのゲーム映像付きフィルモグラフィーとかズーランダーのNGシーン集とかクライム〜の名画解説とか。楽しみぃ。ああしかしこれでまた、欲しい欲しいいつか手に入れてやる!と昨年末から思ってるリンチの「ツインピークス/ファーストシーズンスペシャルコレクターズエディション」が遠のいてゆく…。こっちも再び見直して懐かしみたいんだけどなあ。でも17,800円はちょっと躊躇っちゃうよ。


◇ 私は普段から割と気になってることが夢に出てくるタイプなんですが、昨夜は先日公開された「ハードキャッシュ」を観に行くという大変リアルな夢を見ました。
いやはや夢に見るほど気にしてたとは! 自分でびっくりだよ。そりゃあね、クリスチャン・スレーターなんか、もう大好きだコノヤロウ。でもそのくせ夢の中では私、「え?なんでヴァル・キルマーの出番がこんなに少ないの?!ねえ!?」と一生懸命友人に訴えたりしていてちょっと笑えました。何なんでしょう。ほんとはヴァル・キルマーが好きなんでしょうか。
いや、なんかね、夢の中で上映されたハードキャッシュには、ヴァル・キルマーがほとんど出演してなかったんですよ。どうやら「バットマンフォーエバー」以来彼を見てないため、私の脳内には最近の彼の映像ストックがなかったらしいです。正直だなオイ。
あと夢の中ではなぜか場所が新橋文化劇場だったところも笑えました。しかも場内ガラガラでした。それはあんまりだよ、私(笑)。せめて夢の中でくらい日比谷スカラ座とか日劇PLEXあたりでばばん!と上映してあげればいいものを。

そんな感じで目下わたくしの心をとらえてやまない「ハードキャッシュ」、明日本当に観に行く予定です。ちなみに実際に上映されてる劇場は銀座シネパトスです(笑)。



2003年01月05日(日) ハンテッド (注:かなり適当)

年越し映画のラスト。三本目です。
これ日本公開は5月の予定だそうですね。半年近くも先! しかもまだアメリカでも公開前らしいじゃないですか。世界に先駆けてこんなアジアの島国でこっそり上映しちゃってよろしいんでしょうか。どきどき。
その意味で、つまり単純に時期的に先取りできたという点では今回の3作品中最も価値が高かったのですが、……個人的に最も期待はずれだったのも実はこの作品でした。いや別に、全然ダメ!とか言いたいわけじゃないんだけど、えっ?あれれぇ?という感じ。これは例えば「メメント」テイストを期待して「インソムニア」を観た時のえっ?あれれぇ?とちょっと似てます。って「ハンテッド」に一体何を期待してたんだ私は。謎。

でも印象としては「Hunted」というタイトルそのままでした。あらゆる意味で。そうとしか言いようがないよ。追う側がトミー・リー・ジョーンズで、追われる側がベニチオ・デル・トロ。


(※↓別にネタバレではないですが内容に触れてるので隠します)
見どころはアレだな、ベニチオ・デル・トロの鍛冶シーン! だって屑鉄拾ってナイフ作っちゃいますからね。カチーン、カチーンて。しかも火をおこすとこから始めちゃいますからね。いやマジで。んで、対するトミー・リー・ジョーンズがどう出るかというと、何と石をかち割ってハンドメイドの石器で応戦。いやマジなんですってば!ほんと! もうびっくりしましたよ。つまり簡潔に言うと、「漢(おとこ)の武器はナイフだ!」、そういう映画です。(大嘘)

すみません調子に乗りすぎました。えっと本当のあらすじは→コチラあたりをご参照下さい。予告編は→コチラ(公式サイト)で。→コチラで写真が2,3枚見られます。だいたいこんな雰囲気の映画です。

トミー・リー・ジョーンズは急激に年とったような印象を受けたなあ。非常に渋い役なんだけどどうも気迫がいまひとつというか、同じ追う役なら「逃亡者」の時の方が私は好き。
あ、でもベニチオ君は良かったと思います。「プレッジ」のあの強烈熱演と「ブレッド&ローズ」の超瞬間映像に落胆したファンの皆様も本作にはきっとご満足いただけることでしょう。ちゃんと喋ってるし始めから終わりまでずっと出てるし(って主演なんだから当たり前)。それにカッコイイ、…ですよ…(多分)。

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そしてここまで書いておいて今更ですが本日のこの感想にはひとつ致命的な欠点が! 実を言うと私内容あんまり憶えておりません(オイ!)。だって上映が始まったのが午前3時半過ぎ頃だもんー。超深夜。ベニチオ目当ての友人は観る気満々で爛々としてましたが私は既に意識朦朧。
終わってからその友人に「ね、彼(=ベニチオ)笑ってるとやっぱカワイイでしょ!」とか言われても、私ときたら「は?笑ってるシーンなんてあったっけ?」と素で返してる始末。それくらいぼんやり観てたってことですね。ちなみに子供と話してるシーンで笑顔だったそうです。はあ、そういえばそうだったかもなあ。
ということで今日のところは話5分の1くらいで聞いていだだけると助かります。てへ。5月に公開されたらまた観に行くような気がするので、そしたらもう一度きちんと書こう。(予定)



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ハンテッド 【THE HUNTED】

2003年 アメリカ / 日本公開:2003年
監督:ウィリアム・フリードキン
出演:トミー・リー・ジョーンズ、ベニチオ・デル・トロ
(劇場鑑賞)


2003年01月04日(土) 007/ダイ・アナザー・デイ

ああなんだかもう忘れちゃってるよー。観てすぐ書けばよかったよー。ということで年越しイベント鑑賞の二作目。カウントダウン直後に上映されたから2003年になって初めて観た映画となります。
とはいえ私振り返ってみると、今までこうしてきちんと007を観たことなかった気がするなあ。少なくとも映画館で観たのはこれが初めて。なのでまあ、今日のところはその程度の人の感想だと思って話半分で聞いて下さい。(しかも内容忘れかけだし。)

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うーんと、ボンドがいきなり敵に捕まっちゃうというショッキングな幕開け。もちろんそれはあくまで前フリにすぎなくて、とある事情でその状況を脱してからが本編スタートとなります。…あれだよね、余談だけど、やっぱり今みたいな時代となってはスパイ映画に(それなりの)リアリティを持たせるのも容易じゃないというか、こういういきさつでボンドが動き始めるっていう設定はなかなか苦肉の策だったのではないかなあ、とちょっと思ったりして。(余計なお世話)
で、その後はもう言わずもがな、世界を舞台に大活躍。事の発端は北朝鮮で(色々ニュースにもなったよね)、それからキューバでしょ、イギリスでしょ、あとアイスランド。暑い所から寒い所まで満遍なく網羅してます。さすがはボンド世界を股に掛ける男。

そしてアクション、お約束だということはわかってますがありえなさすぎ(笑)。これに比べたらトリプルXでやってたことなんか可愛いもんだよ。醒めた目で見ちゃうと、そんなんあるかよ!絶対無理だろ!と10分に一回くらいツッコミ入れたくなるんだけど、でもまあ、このシリーズに関してはその荒唐無稽さを楽しむべき、なんだよね? アクションだけじゃなく例えばあの車とか、ストーリー展開そのものにしても。迫力はいまひとつな気がしたけど。

ピアース・ブロスナンのボンドには私は特に違和感がないのでまあ普通に良かったんですけど、何となくいまいちだったのがボンドガールのハル・ベリー。ちょっと期待しすぎてたかなあ。活躍してないことはないんだけど、あまり魅力的に見えなかったというか。
一方でダイヤ王の秘書を演じてたロザムンド・パイクという女優さんはとても良かったです。クールな感じから妖艶な雰囲気まで演じきっておりました。あとその敵方ダイヤ王役のトビー・スティーヴンスという俳優さんも悪役が似合ってて好印象(変な言い方だな)。二人とも私は初めて見たんだけど他にどんな映画に出てる人達なんだろう。ちょっと気になる。あっそうそう、忘れるところだった! マドンナも出てます! …って今更隠す必要ないか(笑)。

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今回のイベント三本の中ではこれがメインだったような感じです。上映中も微妙に盛り上がってたし、この作品の上映後に帰ってしまう人も結構いました。そうして人が減ったところで私はマトリロの前売りを買いに走り、この日のみの特典・携帯アクセサリーをゲット。いや別にどうってことないアクセサリーだったけどね。ただ「マトリックスリローデッド 2003.6.7」って書いてあるだけでしたよ。

なんか憶えてないとか言ってた割に長くなっちゃった。すみません。次回はやっと「ハンテッド」。これはますます忘れてる気が…うう、頑張ろう。



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007/ダイ・アナザー・デイ 【DIE ANOTHER DAY】 

2002年 アメリカ・イギリス / 日本公開:2003年
監督:リー・タマホリ
出演:ピアース・ブロスナン、ハル・ベリー、
ロザムンド・パイク、ジュディ・デンチ
(劇場鑑賞)


2003年01月03日(金) ゴーストシップ

つうことで12/31は渋谷パンテオンにてオールナイトの年越しイベント「カウントダウン 映画でお正月2003年!」に参加して映画館で新年を迎えた管理人でございます皆さん明けましておめでとう! 今年もよろしく!
このイベント私は初めてだったんですが毎年恒例らしいですね(でも渋谷でやるのは今年で最後だそうです)。31日夜の10時にスタートして終わったのが1日の朝5時半、上映されたのは「ゴーストシップ」「007/ダイ・アナザー・デイ」「ハンテッド」の三作。んで、順番に振り返ってみようと思います。まずは2002年最後に観た映画となった作品、「ゴーストシップ」。ジョエル・シルヴァーとロバート・ゼメキスのホラー専門会社による制作で「TATARI」「13ゴースト」に続く第三弾。


タイトル日本語に訳すと「幽霊船」になるかと思いますが、もうそのまんまのお話というか、思いっきりホラーです。40年前に謎のまま消え失せたイタリアの豪華客船が現代に突如出現。とある経緯で発見したサルベージ会社の乗組員たちがそこで体験する身も凍る出来事の数々。

良い意味で典型的なお化け屋敷映画だと思いました。お化け屋敷って、特にストーリーがあるわけじゃなくて、入り口から出口までの恐怖を楽しむものじゃないですか。この映画も同じで、あまりストーリーにこだわらずその場その場で演出される恐怖を素直に味わった方が楽しめます。いちおう謎解きっぽくはなっているんだけどね。オチにはあまり期待しない方がいいんじゃないかなー、と。

でもまあ、最初からこんなこと言うのもアレですけど、今回観た3作の中では私はこの「ゴーストシップ」が一番良かったです。演出がなかなか上手くて楽しめる(=怖がれる)。グロさと怖さが適度に配分されていて、冒頭なんてうえぇぇいきなりこれかよ気持ち悪いー!とびっくりするし、ドアの向こうはどうなってるんだ!あの角を曲がると何があるんだ!みたいな心理的な恐怖も煽られる。何度かビクッ!とさせられて観てるうちに自然と身体に力が入ってしまったよ。他にも回想シーンのテンポとか爆発シーンとか、色々と映像が素晴らしい。お見事でした。

主演のジュリアナ・マーグリーズさんって、どっかで見たなあと思ってたら「ER」の人ね! あとはガブリエル・バーンとか出てます。けど、ダンガリーシャツにプチスカーフに紺のPコートなんてちょっと船乗りスタイル意識しすぎではないでしょうか(笑)。まあいいですけど。キャプテンだし。

日本では今月11日から公開とのことです。公式サイトは→コチラ。「Flash Site」がちょっとゲーム風で、映画の雰囲気そのままの凝った作り。観た後だとよりいっそう楽しめます。




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ゴーストシップ 【GHOST SHIP】

2002年 アメリカ / 日本公開:2002年
監督:スティーヴ・ベック
出演:ジュリアナ・マーグリーズ、ガブリエル・バーン、
ロン・エルダード、イザイア・ワシントン
(劇場鑑賞)


2003年01月01日(水) (雑記:2002年の映画を振り返る パート2)

先日書いたパート1の続きです。2002年に観た映画を振り返ってます。

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■ 文学と映画 ■




*この項では「アザーズ」と「ビューティフル・マインド」の非常に激しいネタバレを余すことなく語ってますので知りたくない方は読まずに次の■まで飛ばしてください。



さて、春頃に観た「アザーズ」。この作品とハーレイ君主演の某有名オカルト映画との類似性は両作品を知ってる人なら誰もが指摘したと思いますけれども、私はちょうど同じ時期に公開された全く別ジャンルのある話題作とも共通するものを感じました。それはずばり「ビューティフル・マインド」
もちろん内容に共通点があると言いたいのではなくて(一方はホラーで一方は伝記だからね)、純粋に技法としての話。演出が似てるんです。つまりこの二作は、どちらも演じてる側と観てる側の境界を曖昧にするというトリックが演出の支柱となっている。でしょ? いかにも第三者的視点風に描かれていたストーリーが実は作中の登場人物の主観的視点だった、というオチ。主観と客観の混在。観てる人に客観的な立場を与えているようにみせかけて、後からそれを覆すという仕掛け。
これを文学に置き換えるとですね、ほら、推理小説界で言うところの“叙述ミステリ”、あれと一緒じゃない? そう考えた時、ああやっぱり映画と文学は似ているなあ、と思うんですよ。どちらも結局「語りの手法」なんだよね。手持ちの物語を作者が受け手(観客or読者)にどう伝えるかというテクニックが問われる世界。その媒体が映画の場合は映像であり、小説の場合は言葉なのです。
最近観た「フレイルティー 妄執」もちょっとこういう要素があるかもなあ。この作品なかなか上手かったと思うよ(気分のいい話じゃないけど)。



■ 話題にならなかったけど観てみたら意外と良かった作品 ■


すぐ上でも取り上げた「フレイルティー 妄執」、これシネパトスで短期間上映されただけであまり話題になってなかったみたいだけど、でも結構良かったんですよ!型通りのホラーじゃなく語りの上手さでゾッとさせる感じ。
続いてシネパトスつながり(笑)で思い浮かぶのは、コメディ「ズーランダー」先日書いたパート1でも言ったけど、オースティンパワーズより私はこっちの方が好き。
それからもうひとつ、軽いタッチの犯罪劇「クライム&ダイヤモンド」。キャストも少ないしアクションもCGもないので地味と言えば地味なんだけども、この雰囲気というかノリというか、小気味良いテンポがすごく好き。古典的な名作映画に詳しい方はさらに楽しめるのではないかと。私はクリスチャン・スレーター目当てで観に行ったんだけど、彼が主演でなくてもお気に入りの作品になったんじゃないかな、と今では思うなあ。そして実はこの作品、知る人ぞ知る(笑)二本立て映画館・新橋文化劇場で今週4日から再上映されます。ええ、観に行きますとも。


□ 番外編:クリスチャン・スレーター □


そういえば2002年はクリスチャン・スレーター当たり年だったような気がします。私この人も結構好きなんですよ。ざっと挙げると「スコーピオン」「ウインドトーカーズ」「クライム&ダイヤモンド」「ズーランダー」(カメオ出演)。あれ?こんなもんか。しかし近頃はなんだか脇役専門になってしまったような…気のせいかしら…。あ、そうそう、それと、今月の11日からヴァル・キルマーと共演の「ハード・キャッシュ」が始まります!これは主演だぜ!(でもまたシネパトス上映だぜ!・笑)




■ 邦画 ■


この私が邦画を観るなんて!と自分で自分に驚いた2002年でございました。それくらい昔は邦画に関心がなかったんです。えーと、不覚にも涙してしまったのが「阿弥陀堂だより」。まあでもこれは映画そのものより北林谷栄さん演ずるおうめ婆さんの存在に泣かされたと言うべきか。作品としての完成度が高いという意味で感服したのは「たそがれ清兵衛」。色々考えさせられてしまったのが「Dolls ドールズ」。気軽に観られて楽しかったのは「リターナー」だな。邦画がエンターテイメントな方向に発展していってくれると個人的には嬉しいです。



■ 一般的にオススメかどうかは別だけど私は楽しかった作品 ■


あーまた無駄に長くなってきたので簡潔に行きます。まず「バイオハザード」。これはゲームを知ってる人ほど楽しめる仕上がりだったと思う。そして「チェルシーホテル」。不思議と時間が経ってから見直したくなった作品。でも絶対好き嫌いが分かれるだろうな。私は嫌いじゃないです。イーサン・ホーク好きだし(結局それか)。あと「ニューヨークの恋人」。白馬に乗ったヒュー・ジャックマン王子にメロメロ。




■ ダメダメな作品 ■


「模倣犯」「WASABI」「王様の漢方」。…私はダメでした。特に「模倣犯」。どう好意的に見ても長所が探せなかったです。




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とまあ長くなりましたが以上2002年を振り返ってみました。数えてみたところスクリーンで観た映画は69本くらいだったようです。(リストは→コチラ

そして昨夜は「ゴーストシップ」「007/ダイ・アナザー・デイ」「ハンテッド」の三作と共に年越ししてきました。ので2003年初感想はこの三作からスタート。
今年もよろしくお願いいたしますー。


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