たそかれときに
     2007年11月08日(木)

街燈に水蒸気のぼる
屋根のむこうに遠く
霞み 稜線うかぶ

おまえ いつまで照らしているのだ
だれを待っているのだと
屋根のむこうの遠くから
霞み 稜線ふんわり問うた

きみと きみとおんなじくらい遠いひと
呼ばれた気のして振りむくひと
空気にじむような夜には
よびごえを追いかけずにいられないひと
そんなひとを待っている

街燈がそんなことを
ほんとうに言ったかしらないが
稜線霞み 聞くともなしに夜に溶け
夜道にはぽっかりと
光に暈つけ街燈が残る

水蒸気霞み
川辺から立ちのぼる ゆれる
春のようなやさしい宵のこと

     眠るひとの隣で
     2007年11月03日(土)

ごろんと投げ出されたあなたのあたたかなからだ
やわらかな毛布でつつみこむように
かなしみを吸い取ってくれるあなたの体温
うれしくてくるしくて胸に顔をこすりつけても
伝わりもせずただ眠るなにもしらないあなた
なんて幸せなのでしょう

<<  前      目次     次  >>
初日から日付順
最新



My追加