-殻-

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2004年06月30日(水) 寂寥

誰でもいいわけじゃないけど、
誰でも大して変わらないんだろうな。
このどうしようもない寂しさは、
結局どうしたって癒されるはずがないんだ。

せめて、君がその優しい笑顔で抱き締めてくれたら、
この痛みを少しくらいは誤魔化せるような気がしたんだ。

君が欲しい。
君が欲しい。

誰でもいいから、君が欲しい。

ただ、君の胸に顔を埋めて、
目を閉じていたい。
そのための胸を、貸してくれるひとが欲しい。


2004年06月28日(月) ブランク

休み明けの僕等は、どこかぎこちない。
互いが何か、ちょっとだけ遠く感じているみたいな、
微妙な空気が月曜日には漂っている。

きっかけは些細な、何気ない一言。
背後からふっと、君の匂いがしたかと思うと、
「Aさんのメール、見た?」
僕のことにも、君のことにも触れない、なんでもない話題。

「見たよ、ひどいよなあ」
凶悪なまでに厳しい、本社の上司から今朝届いたメール。
共通の敵がいるっていうのは、いいものなんだなあ。

ぎこちなさの源は、僕等の微妙な距離感にある。
あまりにも近過ぎて、時々僕自身、君が分からなくなる。
君も同じような戸惑いを感じてくれているのか、
それとも僕の戸惑いに気付いて引いているのか、
結局のところ、真実は君の中にしかない。
そして君は、立場上、本心を明かすことはない。

僕が君の週末を気にしているように、
君は僕の週末を気にするんだろうか。

馬鹿馬鹿しいくらいに遠慮しあって踏み込まないその領域に、
僕の求める答えは果たしてあるんだろうか。

やっぱり今日も君は何も言わないし、
僕も君を問い詰める勇気はない。
時間は勝手に流れていくし、
僕等は今週も、中途半端なパートナーを演じる。

そう、金曜日の夜までは。



2004年06月11日(金) 抱擁

君を抱き締めたいと思ってしまった。

決して叶わない、遠い、遠い望み。

刹那に感じる君の髪の匂いも、

偶然に触れる君の胸の軟らかさも、

何一つ僕のものではなくて。



君の瞳が電車の窓越しに見ているものが、

僕ではないと気付け。

例え力ずくで抱き締めても、

君は僕のものにはならないと気付け。


好き、という言葉は怖い。

認めてしまうのは怖いんだ。

こんなに、こんなに君を求めているのに、

僕は自分が怖いんだ。





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