-殻-

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2002年01月31日(木) 恵まれてる

えーと、


僕は自分は自分でしかなくて、
大したものじゃないと思うんだけど、

それでも自分を蔑んだ言い方をすると、
たまーに怒る人がいる。

あなたはそんなにも恵まれているじゃないかって。
あなたは成功しているんだからって。


いや、

それを決めるのは僕自身なんであってね、
僕が満足していない自分ってものがある以上はね、
やっぱりそれはその程度なんだよね。


でも、

やっぱり実際には気を悪くする人がいたりして、
あなたが成功していないのなら私なんてぶつぶつぶつ。

あなたにはわからないのよ自分がどれだけ恵まれているのか、
世の中にはどんなに努力したって報われない人たちがぶつぶつぶつ。


あのさ、


そんなこと言ってる暇でできることがあるんじゃないかな。




2002年01月30日(水) ココニイルコト

ねえ、僕はそんなふうに、
少しずつ汚れつつも現実と折り合いをつけながら、
ささやかに、軽やかに生きていたいと願っているんだよ。
ほんとうにそう願っているんだよ。

曖昧な言葉を嫌悪しつつ、
形而上の概念に逃げながらも、
少しでも今ここにある存在を受け止めながら、
安らいでいられるようになりたいと、
願っているんだ。

実在を感じることは、
自己存在を信じることに依ってしかなされなくて、
僕が迷い込んでいる意味上の世界を形作る全ては、
実はそんなにも曖昧なものに依存していて、
それがまた僕を憂鬱にさせるんだ。

ただ君のように、
全てを受け入れて、
そこに居続けることだけがきっと、
僕に答えをくれる。

きっと、そうなんだ。
だから僕は、君がここにいるっていうことを信じたいんだ。
そして君が僕を受け入れてくれることで、
僕は自分の実在を感じられる。
僕は弱い人間だから、
僕以外の何かに実在の根拠を求めてしまうんだよ。
君にそれを受け入れて欲しいんだ。

僕に、意味を、ください。
僕が、ここにいる、意味を。

たとえそれが痛みでもいいから。





2002年01月29日(火) 君が生まれたこの日に

今日は君の誕生日。


君がここに生まれてきたことに、感謝します。

そして僕と出会ってくれたことに、感謝します。

君が君でいてくれることに、感謝します。


だから。




2002年01月28日(月) あまい果実

なあスティーブ、お前はほんとにフルーツが好きだなあ。

でもなスティーブ、ちょっと考えて欲しいんだよ。
よだれを拭きなさい、スティーブ。ほらほら。

果実っていうものが何のためにあるのか、お前は知っているかい?

食べるため?

うん、そうとも。
人間にとってはそうだよ、スティーブ。
そうだね、こんなに甘くてこんなにジューシーで、まさに食べられるためにあるとしか思えないよなスティーブ。

でもちょっと違うんだよ。

ん?じゃあ何のためかって?
それを考えて欲しいんだよ、スティーブ。

スティーブ、今お前が食べてるそのブドウには種があるかい?
ない?そうか。

おかしいとは思わないかい?

思わない?
種なしブドウだから当たり前だって?

まさかスティーブ、種なしブドウなんてものが元から自然にあったなんて思ってる訳じゃないだろう?

そうだとも、もともと果物っていうのは種があるものだろう?

じゃあ、そもそもどっちが大事なんだと思うかいスティーブ?
僕たちが食べてる果肉と、その中にある種と。

・・・果肉?
違うだろスティーブこらそんな風に育てた覚えはないぞお前なんかこうしてこうしてははは思い知ったか俺をご主人様と呼んでみ(削除)

・・・
そう、種だろスティーブ?
鼻血を拭きなさい、スティーブ。ほらほら。

そもそも植物にとっては、種を少しでも遠くに運んでもらう必要があるわけじゃないか。それには、動物に食べてもらうのが一番効率がいいだろう?そのための果肉なんだよスティーブ。そして種にたっぷり栄養を与えるためでもある。

何が言いたいかと言うとな、果肉だけじゃあ果物としての存在価値はないんだよ。大事なのは実は中身、種の方なんだ。外側の果肉は、種のために存在してるんだよスティーブ。

種のない果物っていうのは、果物の本質を失っているんだよ。

それも時代なんだろうなスティーブ。
俺がまだ若かった頃はな、果物には必ずでっかい種が入っていたよ。
そして酸っぱかったり渋かったり。当たりはずれも多かったなあ。
皮も剥きにくかったしなあ。
それが当たり前だったし、そういうものだと思っていたよ。

でもいつのまにか、それをどうも邪魔に感じるようになった人たちがいたんだな。

ちょっとでも楽をしようとして、いかに種のない果物を作るかってことに一生懸命になって、そして果肉をできるだけ甘く、ジューシーに、どんどん改造していったんだ。

そして、今みたいに種のない、甘い甘い果物ができあがった。
形もきれいで、色つやもいい。皮も剥きやすくて、食べるのに何の苦労もいらない。
個性もなくなったけど、当たりはずれもない。

ただ楽しめばいいんだ。
楽だよなあ、スティーブ。

なのにそれは、果物であってすでに果物じゃないんだよ。
その役割を果たしていないんだ。

なあスティーブ、お前たちの世代にとっては種のない果物は当たり前なんだろうな。だって、それを作ったのは俺たちの世代の誰かで、お前たちが生まれたときから果物には種はなかったんだものな。

種のない果物は、一体どうやって次の世代を作っていくんだい。
教えてくれないか、スティーブ。


なあ、

それにしてもうまそうだなあスティーブ。
俺にも一つ分けてくれないか?

そのきれいな、真っ赤な真っ赤な、種のない果実を。



2002年01月27日(日) 日記らしく

この日記は2002年1月25日から始まっていますが、以前書いたテキストを昔の日付で随時アップしていこうと思います。その日付は、その文章を書いた日だったり、その出来事があった日だったりとまちまちですが、気が向いたら読んでいただければと思います。


さて、日記というほどのモノでもないこの「殻」ですが、初日である1月25日に書いたとおり、単に僕が書きたいことを吐き出すための場所です。タイトルの意味は、これから書いていく文章の中で少しずつわかっていただけるのではないかと思っています。

最初は、僕本人のコトバをあまり載せるつもりではなかったのです。こうやって語ることなく、ただ文章だけをアップしていこうと考えていたんです。でも、日記という形を取る以上は何か本人を感じさせる「僕のコトバ」がなければ変だよな、と単純に感じまして。僕自身も、日記と名の付いた文章を読む際にはその人の生活というか、人となりを感じさせるものが好きですし。ただテキストを載せるだけなら、そのためだけのサイトでも作ればいいわけですからね。それが初日のコトバにつながるんですけど。

僕はすぐ自分に制限を付けてしまう癖があって、それが自分をすごく不自由にしてるんです。もっと自由に考えられたら楽なのになあ、といつもいつも思ってるんです。だから、ここではあまりカッコつけずに、その日書きたいことをただつらつらと書いていきます。そのせいでかなり一貫性のないモノになることは覚悟してます。数が多くなってきたら、なんとかして分類しようかとも思ってます。タイトルの前に「日記:・・・」「SS:・・・」「エッセイ:・・・」ってつけるとかね。

僕自身のことについては、折を見て少しずつ書いていきます。

そんなわけで、やっぱり日記らしくならないこの「殻」なのでした。

2002年01月26日(土) きみのこえがきこえる

ぼくはきみのこえがすき。

でんわごしのねむそうなこえや、

さみしそうだったり、うれしそうだったり、

いろんないろのきみのこえがすき。

いみもなくわらってしまったり、

おかしをぽりぽりかじっていたり、

れんじのちーんがきこえてきたり、

きみがそこでいきてることがすき。

ねえ、

ずっといっしょにいよう。

ずっとずっといっしょにいようね。

いまはこんなにとおいけど、

きっときっといっしょにいよう。

きみがわらったりおこったり、

ぼくもわらったりかなしんだり、

きっといろいろあるけど、

それもぜんぶふたりのじかんになる。

いつもいつもさきのことばかりかんがえていよう。

だけどむかしのこともわすれないでいよう。

ぼくらがぼくらでいるために、

なにもかもをおぼえていよう。

いまこうしてはなれていても、

さみしくてなきそうになっても、

さむくてこごえそうになっても、

じゅわきのむこうがわから、

ちきゅうのうらがわから、

きのうもきょうも、きっとあしたも、

ずっとずっとかわらずに、

きみのこえがきこえるんだ。

あまえたような、

さみしいような、

せつないような、

そのひびきがぼくをしあわせにするよ。

だいじょうぶ、

もうすこしだけ、

もうすこしだけ、

がんばろうね。

ふたりでがんばろうね。

きみががんばってるのをしってるよ。

だからぼくもがんばってるよ。

きみをみてるから、

ぼくをみててね。

そしてつかれたら、

きみにでんわをするよ。

ながいながいいちにちのおわりに、

ちきゅうのはんたいがわから、

きみにでんわをするよ。

そしてじゅわきから、

いつものように、

あまくてやさしい、

きみのこえがきこえる。



2002年01月25日(金) 始まりと終わりと

ふと思い立って、日記でも書いてみることにした。

日記といっても、ただ毎日の出来事を綴っているだけではつまらないし、そもそも繰り返しの毎日の中ではそんなにネタがあるわけもない。

なんとなくその日その時思ったことを吐き出す場が欲しかっただけ。エッセイのようなものだったりショートストーリーだったり詩だったり、誰かに向けたメッセージであったりやっぱりただの日記だったり。

自分に制限を課すことはやめて、ただ徒然と書いてみよう。

そんなわけで、何かが終わるようにこの日記は始まる。



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