詩-生人-

2006年06月19日(月) 平凡なる非凡

世界は廻る 僕の頭の上
世界は廻る 僕の足の下

僕一人 居なくても
関係無く

僕一人 居なくとも
変わりなく

世界は動く 僕の頭の上
世界は動く 僕の足の下

僕一人 居なくとも
威風堂々と

僕一人 居なくても
変わりなく

世界の軸は ブレはしない
世界の軸に 成れはしない

僕一人 居なくても
僕一人 居なくとも

世界は必ず 明日を迎える



2006年06月17日(土) 揺らぎ

ゆらゆら 揺れる
思いは 揺れる

ひらひら 舞う
蝶の様に

きらきら 光る
夜空に迷う

私の心
思いは 揺れる

耐えれず 果てる



2006年06月11日(日) 魅力

貴方は私を 貶める
貴方が私を 突堕す

悪意に満ちた月が
ニカっと 笑う

そう 満面の笑み

貴方は私と 戯れる
貴方が私を 弄ぶ

善意に見えた陽が
グルリと 変わる

そう 劇的に変わる

貴方は私を 知り尽くす
貴方が私を 料理する

表裏を使い騙し合う
人々眼下で ほくそ笑む

そんな 貴方が私は憎い
そんな 貴方に惚れている



2006年06月10日(土) 街燈

一つ灯る 寂しく一つ

一つ灯る 街には一つ

灯りは一つ

一つだけ そこに

一つだから 目立つ

一つだけ そこに

一つだから 人は
気付く

一つ灯る 街には一つ

灯りが灯る

一つだけ 街には一つ

一つだけ



2006年06月09日(金) 乱暴なる次

目の前の者に 中って行く
そのパワー

悲惨な結果しか残せない
コミュニケーション

言葉がジリジリと蓄積されいく
情報社会

次に来るのは 何だ?
次に出るのは 誰だ?

俺の目の前に眠るのは 狂気
俺の目の前に在るのは 静寂

切り裂く為には 強引に

次を目指して

暗い助走距離を 全速力で駆けて行く



2006年06月08日(木) 人格成形

まだ終わりじゃないけれど
まだ始まってもいない

まだゴールは見えないけれど
まだスタートラインに立っている

此処に居るはずのない 僕は
まだ始まってもいない 目の先のレースに気を取られ
まだ終わってもいない 最中のレースを奪われる

まだ負けてはいないけど
まだ勝ったこともない

まだ泣いてはいないけれど
まだ笑ってもいない

此処に居るはずのない 僕に
まだ発してはいけない 言葉がある
まだ発せられない 言葉がある

まだまだ
まだまだ



2006年06月07日(水) 不慣れなダンス

また明日

今日も見事に 逃げ切った

また明日

今日も見事に 逃げ切った

毎日毎日 逃げて逃げて

追われているのか俺は?
追っているのは誰だ?

また明日

今日も綺麗に 過ぎていく

また明日

今日もすぐに 日付を跨ぐ

また明日
また明日

終わり無く繰り返す
永遠の如く
人は踊らされる 



2006年06月06日(火) 死義

お前なんか 死んでしまえばいいのに
お前なんか 苦しみながら死ねばいいのに

案外 死ぬのは簡単だ

だが 何故 死ぬ

お前なんか 死ぬ価値もない
お前なんか 死ねる訳がない

案外 死ねる時に死ねる

だが 何故 死ぬ

俺なんか 死んでしまえばいいのに
俺なんか あっと言う間に死ねばいいのに

死んだとしても 消えはしない 存在

事実が 残る

だが 何故 生きる
それ故に

何故 死ぬ
何故 死ぬ
何故 死ぬ


案外 死ぬのは簡単だ
 
だが 何故 …



2006年06月05日(月) 答え

何も答えなど知らない
そう
僕の知っている答えなど
ありはしない

何も答えなど持ってはいない
そう
僕は何も知りはしない
何も持ってはいない

何にも無い
そう
僕は無機質な一つの固体にしか過ぎないんだ

僕はゆっくり太陽と回る
僕はじっくり月と対話する

僕は有機質なモノを吸収しようとする

だけれど
そう
僕は何も無い。
そう
僕は知っている。



2006年06月04日(日) 無能

息をする事さえ 苦しくて
息を漏らす事さえ 勿体無くて

私が生きる この地球
私が踏みしめる この大地

言葉を発する唇から 溢れる想い
言葉と共に変化を来す 二つの瞳

息を吸う時だけ 生を感じ
息を吐く時に 死を覚え

私が生きた この地球
私が過ごす この時間

言葉に変わる 溢れた想い
言葉と共に変わった 表情

私は今日も 生きている
私は今日も 生きている



2006年06月03日(土) 死体遺棄

捨てる場所を探すのが
私の仕事
捨てる場所で捨てるのも
私の仕事

孤独が増す度に 憎くなる
幸せを願う度に 消したくなる

この体 駆け巡るのは憎悪
この体 動かすのは情熱

この瓦礫の山にしよう

この人混みの中
私 一人 消えたとしても
わかりはしない。

そう 私が捨てるのは
私の死体。



2006年06月02日(金) あの頃。

忘れはしないさ

あの頃の 衝動

忘れたくないのさ

あの頃夢見た 現実

忘れてしまったのさ

あの頃抱きしめた 幸福

忘れちゃいないさ

あの頃握り締めた 勇気

忘れてしまいそうさ

もう戻れない あの頃。

忘れてしまいそうさ

もう二度と来ない 時間。

奪いにいこうか?

もう一度だけ あの頃に



2006年06月01日(木) 未成立な現実

朝 目覚めるのは
夜 眠りに就くのは

僕ではない

今 息をしているのは
今 口を動かすのは

僕ではない

今 此処に居るのは
僕ではない

僕ではない
此処に居る筈のない 自分。

認められるのは 微かな記憶
思い出されるのは 微塵の熱さ

今 鏡に映るのは
惨めな男

今 此処に居るのは
憎き敵

僕ではない 僕


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沢野生人

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