2021年01月31日(日) |
詩画集出版のお知らせ |
私が詩を提供した猫の詩画集が出版されることになりました。 2月18日発売予定で、現在、Amazon、honto、および出版社アトリエ・サードのサイトで予約受付中です。
(↑の画像から飛ぶリンク先はAmazonです。出版社のサイトはこちら。)
昔、同人誌として発行した同タイトルの詩画集の、ページ数を増やしての商業化です。
最初の詩画集を発行したのは、30年近く前。 極少部数のコピー本をコミケで売って、あまりに少部数だったので即日完売、自分たちの分を取っておくことを忘れたので、自分たちにとっても幻の本となってしまいました(笑) (その後、ずいぶん経ってから、家のどこかで一冊だけ発見して思わぬ再会を喜んだものの、その後、また行方不明に……)
その後、イラストを新作に差し替えて、あらためて、今度は印刷屋さんに頼んだ少し立派な同人誌として発行。
今回は、それをベースに、ページ数を大幅に増やし、イラストのほとんどを更に新作に入れ替え、一部は描き下ろしてもらって、商業出版となりました。 収録された詩も、ページ数に合わせて、もちろん増えてますが、こちらは新作ではなく、現在サイトで公開している詩の中から選んだものです。 最初は詩も新作を書く計画だったのですが、企画の進行があまりにも早くて(暮れに最初の打ち合わせをして一月半ばには校了、みたいな!)、とても追いつけそうになかったので、サイトの詩の中から使えそうなものを見繕って出版社に渡し、その中から選んでもらったのでした。
サイトにある詩は、もとの同人誌用に書き下ろした詩と違って、猫と関係ない上に作風が重かったり文字数が多かったりで、自分でも(猫の詩画集に使うのはちょっと……(汗))と思うようなものも多いので、多少は使い勝手が良さそうな気がするものを選んで渡したのですが、蓋を開けてみたら、(一応混ぜといたけど、まず採用されないだろう)と思っていたものが出版社の方に思いがけず気に入ってもらえ、販売ページの内容見本にまで使われるという、意外な展開になりました。 何が企画のコンセプトに合ってるかを決めるのは、私じゃなく出版社ですものね。
本のあとがきにも書いたのですが、収録の詩の中で一番古いのは『秋の夢』で、高校生のときの作品です。 学習雑誌の投稿コーナーに吉増剛造氏の選で掲載されたのだ……というのを出版社の方に話したら、それは特記に値すると判断され、プロフィールにも書くことになりました。
この、『秋の夢』も、一応提出したけどまさか使われるとは思わなかった詩のひとつです。 だって、サイトで読んだ人はわかると思いますが、ナメクジですよ、ナメクジ! 可愛い猫の詩画集に、なぜナメクジの詩!?(笑) もちろん、収録に当たっては、ナメクジの絵ではなく猫の絵がついていますが(笑) ちなみに、こんな詩です。
そんなわけで、あまり猫とは関係ないヘンな詩も混ざって載っている詩画集ですが、猫の絵は間違いなくきれいだったり可愛いので、猫の好きな方、アートの好きな方、詩の好きな方、ぜひお手にとってみてくださいね!
目羅健嗣氏の猫のイラストは、色鉛筆で描かれています。 水彩色鉛筆とかじゃなく、ごく普通の色鉛筆です。 それを筆洗用の油でボカす技法なのですが、これが超絶技巧で、名画パロディなどをやるときは、油絵や日本画のタッチを、色鉛筆だけで再現してしまいます。 今回のイラストは名画パロディではないですが、Amazonの著者ページから他の著書も見られるので、興味があれば見てみてくださいね。 絵が好きなら、きっと面白いです。
それと、詩画集の発売は2月18日頃ですが、2021年2月10日(水)〜23日(火)に丸善丸の内店で行われる猫イベント『丸猫展』で先行販売されます。 17日からは、原画も展示されるらしいです。 このイベント、毎年やっているのですが、今年はコロナの関係であまり宣伝をしておらず、まだイベントの宣伝ページもないようです。 詳細が発表されたら、またお知らせしますね。
2021年01月17日(日) |
こないだの妄想、2パターン |
ちょっと前にツイッターでばかばかしい妄想をつぶやいたのを、記録するほどのものでもないけど、日記の賑やかしに記録しておきます。 たまたまネットで見かけた、力仕事をサポートする『マッスルスーツ』の広告がきっかけ。
その1(ツイッターからの転載です)
冬木洋子@カノープス通信 @fuyukiyoko Jan 9
力仕事のサポートをする「マッスルスーツ」の広告を見ていろいろ考えてた。けっこうな値段するけど、これから農家や運送関係、介護施設で介護をする側などもますます高齢化するから、こういうのは需要があって、進化し、普及し、大量生産すれば値段も下がるかな……とか。
私が年寄りになる(もうなってるけど、もっとなる)ころには、もっと安くなってないかなあ、とか。そのうち街なかでいろんな職種の人がこういうのをつけて働いてる光景が普通になるかも、とか。
前に読んだSFで、介護職の人が介護用パワースーツ着用で高層マンションから人を投げ落として殺害するエピソードがあったこととか。力仕事する人みんながこれをつけて働くようになったら、リアルにSFの世界だなあとか、これにジェット噴射つけて空飛べるようにすれば完全にSFだ!とか(笑)
そういえばフランスの警察がパレードで飛行スーツ?を披露してたけど、そんな感じだったなあ、とか。
そのうち、例のSFみたいに(神林長平さんのSFだった)、介護の人はみんなこういうスーツを着てるようになるかも→訪問介護なんか、わりと狭い範囲で点から点に移動するだろうから、渋滞する地上を通らないでドアツードアで移動できれば楽だよね→
そしたら訪問介護の人はアパートやマンションの上の階だとベランダから訪問することになるのかな?→宅配便とかもそうすれば重い荷物持って階段やエレベータ登らなくてすんでいいよね→住んでる人も高齢者なら、みんなそれつけて出歩けば階段の上がり下りがなくて楽じゃない?→
そうなったら、もしかして、もう、アパートやマンションに階段やエレベーターがいらないんじゃない? ということは、玄関はベランダ側に付くようになるんじゃない?→そういう世の中になってから、なにかの事故で、突然パワースーツが一切使えなくなったら大変なことに?→
あ、そういえば例のSFもそういうネタだったな(パワースーツの反乱)……と、ここまで一瞬で考えてた。建物の入り口が全部ベランダになったら、建物の価値評価も変わるだろうなあ。立地の便利さはあまり関係なくなるかも。高級マンションだと、階ごとに、共有ヘリポート的な立派なポートが作られたり?
そこはセキュリティチェクが厳しくて、ペッパー君みたいな警備ロボがいるミニ空港みたいになってる。でも、結局そこから各自の部屋までさらに移動するのが面倒だから、住民のちょっとした外出は、やっぱり、各部屋の窓やベランダから。居住者専用IDカードを持ってれば、それができる。
貧富の差がさらに拡大してるだろうから、富裕層の住む高層マンションは、商業施設や娯楽施設を併設してその中ですべての用が足りる巨大高層住宅群みたいになってて(今でもすでにそういうの、あるけど)、そこの共有ヘリポートは威風堂々豪華絢爛。
マンションの各お宅の窓辺やベランダも、勝手口相当ながら、それぞれ趣向を凝らして、表から見える「家の顔」にふさわしい作りに。そこの住民の趣味に合わせて、ゴシック風だったり、ロココ調だったり、カントリー調で、かわいいステンシルのウェルカムボードがあったり。
富裕層が住んでるって設定なのに、各階のヘリポートから自分の部屋まで移動するのが面倒って……発想が庶民だよね(^^ゞ その時代の本物の富裕層は、一世帯ワンフロワーを使っているのだ! なので、窓から出入りしるのは、子どもたちや、使用人ね。使用人専用の業務用出入り口がある。
貧乏人は下の階に住んでて、緑のドロドロを食べてるよ。 それか、白いトレイに並んだカロリーメイトと錠剤みたいなのを。
その2
歯を磨きながら(まだ磨いてなかった(^^ゞ)、さっきのパワースーツの話の続きを考えてた。これ、パワーアシストスーツにジェット噴射だとSFだけど、有翼人の街ならファンタジーだよね。それか、ティンカーベルの妖精の粉。出入り口はみんな上階にある。
窓辺に粉の入った小箱が置いてあって、外出の時はそれをふりかけて出る。そうすると、大量の粉が必要だけど、それはどうやって調達するのか。そこで怖い考えに……。どこかで、大量に捕まえた妖精を檻の中で養殖してる業者がいて、その羽から取った鱗粉を売ってる。
良心的な業者は中で飛べる広い檻に入れて、ちゃんとした食事を与えて、なるべくストレスなく育てて良い粉を取ってるけど、悪徳業者は狭い檻にたくさんいれて劣悪な環境で育てて、そうして取れた粉は、良い業者のは高いけど、悪徳業者のは安い。でも、夢いっぱいのキラキラしたかわいい箱で売ってる。
庶民が買うコンビニやスーパーで売ってるのは、そういう安いやつだけど、見た目は安っぽいなりに可愛いパッケージ。普通の人は何も考えずに安いのを買うけど、意識の高い人は、そういうのは搾取商品だからと買わずに、あえて高いのを買う。そういうのはあえてシンプルなパッケージだったりするよ。
そういう市販品とは別に、富裕層の中には、自分ちで粉取り用の妖精を飼育してる人も多い。素敵な金の鳥かごとかに入れて、大事に飼って、手作りの服を着せたりして愛でてる。小さな小さなお人形用みたいな食器を高級デパートで買ってきて、オーガニックな健康食をちょこっとずつ盛り付けて与える。
自分のご飯は料理人が作ってるけど、妖精用のご飯は奥様が手づから心を込めて作ってたり、お嬢さんがお洋服を手作りしてたりして、家族で愛でてる。で、「●●ちゃん、ちょっとお粉をちょうだいね♡」って、羽を傷つけないよう気をつけて採取してる。
自家繁殖で増やそうと思って、男の子と女の子を一人ずつ買ってきて一緒に育ててみたり。それで生まれた子供同士をかけあわせると血が近くてまずいっていうんで、よそのおうちの子とお見合いさせてブリーディングしたり。ブリーダーもいるんだろうな。血統の良い見目の良い妖精を育てて富裕層に売る。
そうやって金の鳥かごの中で、運良く相性が良くて将来つがいになってくれるといいなと思われながら大事に育てられてる妖精の少年少女が、窓辺に立ち寄る野良妖精や小鳥たちと触れ合ううちに、あるとき、粉を取るために鳥かごの中で飼われている自分たちの暮らしに疑問をいだく。
で、手に手をとって大冒険の逃避行! そして、自分たちが守られてもいたことを知ると同時に、劣悪な檻に閉じ込められた仲間たちを発見し、解放を試みる。助け出して、みんなで故郷に帰ろう! でも、故郷って、どこ? まだあるの? もしかしてもう滅んでない?
でも、「もしもう滅んでても、自分たちで一から新しい国を作るんだ!」くらいの気迫があってもいいね。そうして遠くの森で新しい妖精の国の王様と女王様になって、自分たちで採取した粉を人間の国に輸出し、その経済的影響力でもって人間の国にとらわれている仲間の待遇の改善を要求し、
やがて開花させたしたたかな政治力を発揮して、ゆくゆくは全解放を要求し、実現後、人間たちとの交流を経つ。彼らなりにかわいがってくれたのだと今なら分かる飼い主家族の思い出に免じて、少しの粉を置き土産として。人間たちは大慌てするけど、混乱の末、また地面を歩けばいいだけだと気づく。
で、そのうち誰からジェット噴射つきパワーアシストスーツを開発して、最初の、SFの世界に……(笑)
以上、おしまい。
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