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組織には外部からは目立たなくても 影でそれを支えている人がいる。 そういう人が抜けた組織はどうなるのだろう。 一見して目立たないところから凋落は始まって行く。
「本当に、心の底から、ありがとうございました」
共に歩き 共に探し 共に笑い 共に誓い 共に感じ 共に選び 共に泣き 共に背負い 共に抱き 共に迷い 共に築き 共に願い ささやかな幸せが 木漏れ日のように やわらかに降り注ぐ そんな日々を描きながら いつの日も どんな日も (コブクロ『永遠にともに』)
100万回言葉で言うようよりも、たった1度の真実を探している。
2006年07月01日(土) |
The World Is Flat |
このフラット化した世界の新プラットフォームは、壁と屋根と床を実質上、一気に吹っ飛ばした。つまり、光ファイバーとインターネットとワークフロー・ソフトウェアが世界を結ぶと、共同作業を阻んでいた壁が吹っ飛ばされた。ともに働けるとは夢に思っていなかった個人や、外国に移すことなど考えられなかった仕事が、突然動きだし、旧来の高い壁が消え失せた。このプラットフォームが、われわれの屋根も吹っ飛ばした。アップロードすること―ブログに意見をアップし、新しい政治的意見をアップし、新しいソフトウェアをアップすること―などとてもできるとは思えなかった人々が、いまや世界にグローバルな影響を及ぼすことができると気がついた。旧来の屋根がなくなると、上へも横へも、これまでは考えられなかったやり方でひろがることができるようになった。そして、今度は突然床がなくなる。「検索」という新産業のおかげで、個人が事実、引用句、歴史、他人の個人情報まで、いまだかつてなかったほど深く掘り下げることができるようになった。以前は硬いコンクリートの床で、人間や物事の過去や現在を調べるにも限りがあったのだが、それがなくなってしまった (トーマス・フリードマン『フラット化する世界』)
ソニーの前会長兼前CEOの出井伸之氏が、ソニーの凋落を招いた人物としてよく批判されている。しかし、その批判が始まる数年前には、最高の経営者として絶賛されていた。メディアの評価の豹変ぶりにはいつもうんざりだが、それはさておき、どうして当時絶賛されていたかというと、「デジタル・ドリーム・キッズ」等の言葉に代表される氏が打ち出したソニーの将来ビジョンが的確に次の時代を捉えていると思われたからだろう。そして実際、世界はその方向へと動いたし、今も動いている。世界のフラット化という大きな変化を感じ取り、それに対応する企業へソニーを変えようとしたビジョン自体は間違っていたわけではなく、具体的な中身が伴わなかったことが問題だったのだと思う。 十年後、日本から消滅している(しかけている)職業、解体・再編されている業界はどれほどあるだろう。ソニーを含む電機業界でもいくつかの大手電機企業は解体されているのではないだろうか。ソニー、松下、シャープ、日立、東芝、三菱、NEC、富士通。世間一般のイメージからすればとても潰れそうにない大企業群なのかもしれないが、その可能性は否定できない。事実、三洋はすでに解体された。完全に潰れるということはなくても、再編は十分に起こる得る。
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