2003年09月29日(月) |
Café吉祥寺で 1〜3/ねぎしきょうこ |
++ 吉祥寺のとある小さな喫茶店。スタッフは、 マスター 三鷹雄一 チーフ・掃除魔王 栗原太郎 フロア・たらし 大久保真希 キッチン・人としていかがなものか 皆川ひふみ バイト・体力バカ 徳美秀太 バイト・怪力 一ノ宮純 この6人のどたばたコメディ。 ++ 全3巻完結しました〜。そして、最終巻読んで初めて、このマンガがCDから生まれたものだってことを知りました。 いやいや、キャラが魅力的ですよ。みんなステキなんですが、特に太郎ちゃんと真希ちゃん(♂)の漫才のような掛け合いがすき。 こんなステキキャラだらけのカフェがあったら、コーヒー飲めなくても行っちゃいますよ。皆川さんの材料不明(たまに鰹からケーキができてたりする…)のケーキも食べたいし。
ねぎしきょうこ作画,宮本夕生原案:Café吉祥寺で 1〜3,新書館.
  
2003年09月28日(日) |
恋刃〜Lancet 〜(6)/五條瑛 |
革命シリーズの第4弾。 雑誌「小説推理」の連載6回目。 ついにサ様登場!?(先月、そろそろサ様が…と言っただけにびっくりでしたが) 今回はバラではなく、ソルデムを抱えての登場。 そして亮ちゃんに餌付け。 このミッションで、サ様が何をしたいのか未だに謎ですが、相変わらず神出鬼没。
あいかわらず両目は覆われたまま、亮司は闇の中にいた。このままずっと俺の目を隠し続けてくれればいいのに。亮司はぼんやりとそんなことを思う。そうすれば、他のものを見ないですむ。この手だけをみて、この声だけを聞いていればいいなら、人生はいまよりずっと楽だろう。(小説推理10月号p.282)
2003年09月21日(日) |
波のうえの魔術師/石田衣良 |
++ あの銀行を撃ち落とせ!謎の老投資家が選んだ復讐のパートナーはフリーターの<おれ>だった。マーケットのAtoZを叩きこまれた青年と老人が挑むのは、預金量第三位の大都市銀行。知力の限りを尽くした「秋のディール」のゆくえは……。(裏表紙より抜粋) ++ 2年位前にドラマ化された作品。 私はドラマが始まる前から面白そうだな、と思っていて、観始めたら原作が石田氏だってことがわかって、ますます夢中になって欠かさずにチェック。主人公は長瀬くん、老投資家小塚役は植木等さんでした。 で、文庫化されるのを待って、即購入。 読んでびっくり。ドラマとはかなり印象が違います。ドラマでは実在する銀行名は出てこなかった(と思う)のですが、原作には山一とか長銀とかがんがん出てきます。もちろん破綻したことも。さらに、ドラマとはラストが120度くらい違います。 ドラマを観終わったとき以上に、お金が怖くなりました。ディーラーがクリックひとつで大金を動かす世界は、異界でもなんでもなく、私の生活の同一直線状にあるわけで…。すごいねー。 株とか市場とか融資とか、さすが経済学部出身ってくらい、連出しますけど、そこは石田氏。青春ものには違いないのです。
火のついた心でおれは考えていた。この数字を打ち倒す。奈落の底までたたき落とす。(略) 数よ、泣き叫ぶがいい。
石田衣良:波のうえの魔術師,p.238-239,文芸春秋.

2003年09月19日(金) |
終の神話・天泣の章 封殺鬼シリーズ26/霜島ケイ |
++ 「おまえは人を滅ぼしたいか。それとも生かしたいか」 柿色の異形は弓生に問う。それは鬼として生き長らえてきた彼に、ある重大な選択をせまるものだった。自分が何を為すべきかを知るために、弓生は奈良の箸墓へと向かう。 同じ頃、三吾は同盟の地である東北を訪れていた。天津甕星がなぜ悪神として天を追放されたのか、神話には語られぬ、その謎を解くために……。 神との戦いにのぞむべく結束した『本家』の次期当主たちと二人の鬼。果たして、彼らに勝算はあるのか!?(表紙折り返しより抜粋)++ 封殺鬼シリーズの26巻。 今回は今まで以上に神さまがたくさん出てきます。どんどんマニアックな話になっているような気がするのですが、きっと固定の読者は離れないんでしょうね。キャンバス文庫もこのシリーズを発刊するためだけに、残っているといっても過言ではないと思うし。 さて、↓でこんなことを言っている聖なんですが、話の流れ的に、ふたり(弓生と聖)の死は近いような気も。少なくとも生贄になってユミちゃんだけが死ぬことはないでしょう。なので、それをかばってふたりとも助かるか死ぬか、のどちらか。 このシリーズで残る問題は、あとは三吾さんちですかね。眞巳兄ちゃんと早く和解してほしいものです。
「それこそ、いつかや。俺らがこの世からおらんようになる時に、――一人やないで、俺とユミちゃんとい一緒にやで――その時にな、誰かがそばにおって、悲しいて言うてくれたらええなと思う。そいつが俺らのこと想うてくれて、ちょっとだけ泣いてくれたら、もっとええて思う」
霜島ケイ:終の神話・天泣の章 封殺鬼シリーズ26,p.174-175,小学館.

2003年09月14日(日) |
BLEACH1〜9巻/久保帯人 |
++ 黒崎一護・15歳・ユウレイの見える男。その特異な体質のわりに安穏とした日々を送っていた一護だが、突如、自らを死神と名乗る少女と遭遇、「虚(ホロウ)」と呼ばれる悪霊に襲われる。(1巻裏表紙より抜粋) ++ 週刊少年Jで連載されている作品。 連載開始当初から、かなり私好みで注目していたのですが、連載100回を超えたらコミックスを一気買いしようと決めていたのです。 もう、シリアスもシリアスで終わらせないし、オトすとこはきっちりオトして、しかもその笑いのツボも外れない(私にとって)。 おもしろいんです。 タイトルもとってもセンスいいし。 雨竜くんという死神嫌いな弓遣いと、キスケさんっていうお茶目な何でも屋(?)さんがお気に入り。
俺はスーパーマンじゃねぇから 世界中の人を守るなんてデケーことは言えねぇけど 両手で抱えられるだけの人を守ればそれでいい・なんて言えるほど 控え目な人間でもねぇんだ 俺は 山ほどの人を守りてぇんだ。
久保帯人:BLEACH 6巻,p.79,集英社.

2003年09月10日(水) |
蝉の羽 薬屋探偵妖綺談/高里椎奈 |
++ 植物に取り憑かれたかのような、不可解な姿を晒す遺体。寂れた山村で連続して起こる事件の真犯人は?妖の仕業か、まやかしか。真相を突きとめるべく依頼を受けた、秋、座木、リベザルの薬屋三人組が現地で見たものは!?人は容易く孤独に馴れる。しかし楽園は、想像力の数だけある。(裏表紙より抜粋) ++ 薬屋さんシリーズの第10弾。 このシリーズって、タイトルに色がいつも入っているんですが、シリーズの節目となるお話のタイトルには色がつきません。なので、今回も、色なしなので節目の一冊ということに。 いつもミステリというよりはファンタジィなのですが、今回はよりいっそうファンタジィ。なんと言っても、トンネルを抜けても目的地に辿り着かず、遺体からは木が生えているんですから…。もしかしてホラァ?ってかんじも。 それはそうと、ストーリィの中で、リベザルが割り算をしているんですけど、学校行ってるのかな。ただ座木さんとか秋に教えてもらってるのかな。何にせよ、秋の教え方はユニークだな、と思いました。割り算の割り算が掛け算なんて、理屈はわかっても、あれ?ってかんじですもん。 今回、ただひとつ残念なことは、座木さんがあまり出てこなかったこと。やっぱり座木さんは、にこっと笑って秋に嫌味を言わなくっちゃですよね。 さて、次はおそらく色つきタイトルでしょう。予想は灰。
「誰にも頼らず一人で頑張って、困難が生じても全て自分で解決する。責任感が強いんだってね。人間が独りで生きるなんて、中々出来る事じゃない。凄い偉い立派(略)だけど、どうしても行き詰まった時に、もし誰かが手を差し伸べて、それで皆が幸せになれるなら、助けて貰う事は決して罪悪じゃない(略)ま、何を幸せと思うかはその人次第だけどね。楽園は一つじゃない」
高里椎奈:蝉の羽 薬屋探偵妖綺談,p.222,講談社.

2003年09月05日(金) |
ビートのディシプリン SIDE2[Fracture]/上遠野浩平 |
++ あなたは“取り返しのつかないこと”というのがどういうものだか知っているかしら。私はザ・ミンサー。私と、懐かしい友だちのピート・ビートは“それ”と出逢ってしまった。その絶体絶命の危機に、ビートは、そして私はどんな選択をすれば良かったのかしら――天涯孤独になり、統和機構からも狙われる身となった合成人間ビートは強敵バーゲン・ワーゲンとの激闘の中、過去の断片を思い出す。かつて彼が経験した別離、そしてそこで彼が出逢った黒帽子が見せたものは、はたして――現在と過去、ふたつの事象が交錯する過酷な試練(ディシプリン)の第二章は、霧の中に血の匂いが幽かに漂い、消えゆく追憶と爆炎の死闘がすれ違う――(表紙折り返しより) ++ 年1冊ペースで刊行されるこのシリーズ。まだまだ続きそうですが、年1だと内容忘れ(ごにょごにょ)… 某最強、死神に続いて、今回はあの魔女まで出てきてます。 どこまでブギーさんの世界とリンクさせるのか…。いや、おいしいくて、出てきたら喜んじゃうんですけどね。やりすぎの感も。
「ねえあなた、何をしているの?」(略) 「生きてること以上に、何かをするなんて余裕はないわ」
上遠野浩平:ビートのディシプリン SIDE2[Fracture],p.286,メディアワークス.
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