毎日のほとんどの時間を、 ひとりで過ごす。
いろいろなことがあって、 すっかりニンゲンフシンになってしまったと 自認する私には、 PCとTVを抱えてひきこもりをはかるくらいしか、 する元気がない。 すっぽりと小さな井戸の中にこもっているみたいだ。
井戸の上には、 ちいさな屋根がかけてあるので、 たいていの雨や厳しい日照りは避けられる。 けれど、 抜けるような青空も透明な風も、 心おどるような音も、ここにはない。
そして私は待っている。 救いを。 外に出ておいで、と伸ばされる手を。 大丈夫、安心だよ、という声を。
・・・ 無茶だなあ。 自分でそこにすっぽりはまったくせに。 でも、 戦って、逃げて、逃げて、 ここにたどりついた、と思う。
いいこととわるいことの収支で、 赤字ができ、 それを解消するために借金をして賭け、 みごとに失敗をしてさらなる赤字を抱える。 累積赤字に押しつぶされながら、 今、ここにいる。
ここの居心地もよくないから、 外に出てしまおうか。 それとも横穴を掘ってさらにこもってしまおうか。
この世には、 奇跡は、ない。 私の累積する過去だけが、 私自身に、未来を選ばせる。
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