カルモチン

2004年03月19日(金) あいのうた



長い長い、僕の青春は幕を閉じた。

ようやく、ひとりで、自由に羽ばたけると
ひたすらに信じていたから

後ろを振り返ることは なく
不確かな約束をすることも なく

僕は前だけを向いて

描きたかったものを、

忠実に、慎重に、描いたのだけれど。


きらきらしたあの光は

もう、どこにもなくて
もう、駄目になった。



宛てる人の無い、手紙に似た歌を

僕はひとりきりで歌うから。




「もう、終わりにしよう」

そう、決めてしまうと

溢れ出る涙と共に、聞こえて来る

懐かしい メロディ

一人よがりの 六弦の音


僕は、堪えきれずに
携帯のメモリーを探す。

きっとキミには繋がらない

時間を選んでかけているのに

いつもキミは無愛想に

「はい」と応える。

それから

「もしもし?どうした?元気?食べてる?」

何も言えない僕に
早口で焦ったように。

耳がじんわり温かい感じがして、

僕は笑うし、キミも笑う。




キミを傷つけてまで手に入れた

自由だから

僕は、やはり、飛ばなければならない。

誰よりも高い 空を

太陽に近い、あの場所を。


もう、終わりにしたことだから。

ひとりきりでも

光は見えなくても

僕は、僕を失わないように。


内緒で、キミに手紙を宛てたりも、しながら。


僕は、忘れていない。

キミの隣で過ごした、あの時間を。

ここに、在るから。


まだ、僕は

「大丈夫。」


「じゃあ、また。」


「うん。元気で。」


長い長い青春の

キミのメロディを歌う

ららら ららら





手を広げて、目を閉じて

キミと眺めた 煌きを

僕は再び、求めることになる。


より鮮やかな、煌きを。








2004年03月17日(水) 呪文を唱える。不浄、僕の涙。


「芸術を生み出すためには
孤独で在らねばならぬ」


僕が たれかを愛するための

それは、呪文なのです。




僕の見上げるその 空は

いつも澄んでいて

まるで、僕なんて知らない風な

素振りです。




そう、キミを想う僕は、
空を飛んでみたいと願う、

純朴な兄弟の其れなのです。



どれも不純で、嘘っぱちだと
皆が笑っていても仕方がないのでしょう。


ただ愛する、が、僕には
むつかしいのだから。



2004年03月04日(木)  トウヒ

「モノを創り出す人はね、

何処か、変態な性欲を持っているものだ。」

M先生は、若き日の僕に、そう仰った。


僕は極めて、優しく、健康に

人を愛してきた。

同性愛者なんて、乞食と同じだ、
なんて具合で、生きてきた。

だから、

目を閉じて、想像する。
日々、僕が僕で在るための努力。




庭を掘る。

無心に土を掘り返し、僕は叫ぶ。




乞食でもいい、キミに抱かれたい。







2004年03月01日(月)     嗚咽ト君ト僕ノ悦




鼻ト口ノ間ニ

コミアゲテクル

ソレ。



ムズガユイ


キミノ


生死-セイシ-。



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