ToY◎StorY
モクジ|カコ|ミライ
翔くんのこと好きになりたい。
なれたら、どんなに幸せだろう。
一緒に遊んで、イブの約束までして。
関係が曖昧でも
きっと心の底から嬉しいって
そんな気持ちが湧き上がってる。
でも、翔くんは弟のような存在で。
好きだけど、そういう好きじゃなくて。
翔くんにとってのあたしはどんな存在なのだろう。
友達でいたい。
弟のような存在でいてほしい。
あたしの自意識過剰であってほしい。
翔くんはなにを思ってるの?
ずっとそう思ってきたけど、
きっと翔くんも思ってるんだろう。
あたしは何を、考えてる?
もやもや。
たくさんの女の子とメールして、電話して、
あたしの前でもそんな話をする。
話した内容だって覚えてないくせに。
なんで、どうして、
遊ぼうなんて言うの?
クリスマスあけといてなんて言うの?
少し意識してしまう自分が悔しい。
あたしは最初、翔くんを利用しようとしてたのに。
どうしていいのかわからない。
自意識過剰。
そうに決まってる。
翔くんの友達のことが気になるなんて、
きっと気のせいだ。
あたしはまだ誰も好きじゃない。
あたしはまだ、恋してない。
誰も好きになりたくない。
翔くんと一緒にいるのはホントに楽で、
まるで女の子といるような気持ちになる。
弟のような、そんな存在。
だから、戸惑った。
クリスマスに遊んでいいものかって。
ホントはまだ、迷ってる。
過去の日記をすべて消してしまおうかと思ったけれど、
やっぱりすべてを消すことはできなかった。
アキちゃんへの想い。
先輩への想い。
佑ちゃんへの想い。
バイトの先輩への想い。
あたし、恋してたんだね。
今は好きという感情は誰にも向いていない。
年下の男の子と遊んでも、
やっぱり弟のような、友達のような、
そんな気持ちしか抱けない。
年下の男の子、翔くんは、
何を思ってるのかな。
あたしなんかと遊んで楽しい?
なんて、思わずきいてしまいたくなる。
とにかく。
もうしばらくこの日記を続けようと思います。
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