朝から一日、お神輿を追い回して終わったような。
そんな一日。
お神輿を担いでいる男性の、あの吼えるような掛け声が大好き。
お腹の底のもっと低いところから出ているような。
そしてまさに『荒ぶる』男性が好き。
勿論、いつも荒ぶっているのでは困るが。
お神輿を担いでいる時の男性というのは何故か、
私にとってはとても素敵に見えるのである。
もう『カッコイイーーーッ!』の一言。
あまり若い男性よりも、
年配の男性が怒鳴り声に近い大声を張り上げ、
時には一触即発、喧嘩寸前になりながら、
それでも大人げに仕切りつつ担いで歩くのが、これまた格好良い。
あまりに素敵なので、感動してちょっと泣きそうになった。
これもまた毎年恒例。
最後、担ぎ終わって三本締めの手拍子が鳴り響く。
祭りの幕と一緒に、夏の幕も降りていく気がした。
うろこ雲とも言う。
ふ、と上を見上げたらそこは既に秋だった。
何だかとても嬉しくて、近所のカフェのテラス席で
シャンパンを開けた。
下北沢は今日から八幡様のお祭で、
北口と言わず、南口と言わず、
商店街のどこを通ってもお囃子が鳴り響いている。
夕方、八百屋の前にいたら、出店で買ったのだろう、
明らかにそれと分かる玩具を手にした子供たちが
隣を駆け抜けて行った。
明日は我が家の前も御神輿が往来する。
ここに住んでから毎年の楽しみ。
御神輿を送りながら、お囃子に追われながら、
また今年も往く夏を思う。
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