猫に引っかかれたみたいな傷。 初めての、手首の傷。
それを隠す為に、今日は長袖を着て学校に行った。 腕の傷は、そんなに見る人はいないだろうと思って諦めてたけど。 どうせ、腕はもううっすらと線が残っている程度だし。 幾分目立つ傷は、物を書いたりしていれば丁度伏せられる位置だし。
何事もなく全部授業を受けた。 昨日の夜は上手く寝付けなかったから、朝は散々休もうかと思ってたけど。 取りあえず、人並みのことは終えた。 なのに、最後の最後で「皆と一緒」じゃなくなった。
保健室に呼び出された。 入学後すぐにあった健康診断のアンケートに、うつ病と社会適合障害、不眠症が連なっていたのが問題らしい。
「いつでも力になるから」 最終的にそう言われて、保健室を後にした。 でも。力って…何だ?
出席状況が悪くて単位を落としても、うつは言い訳にもならない。 結局は皆と同じことをこなさなくちゃいけなくて、アドバイザーは答えはくれないものだということも学んだ。 独りで悩まないで、と言われたけれど、最終的には自分で考えなきゃいけないんでしょう?
…あれ。何か、自分でも何言ってんのか分からなくなってきた。 要は…保健室のセンセをどこまで頼って良いのかが分からない、って感じなんだろうか…。
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