便蛇民の裏庭
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2009年06月15日(月) 小さな手

修学旅行から息子が帰ってきたので

元相方に連れられて一緒に病院へ行った



ベッドに横たわるおばあちゃんは
とっても小さかった


「おばあちゃん、きたよ」

手を握った


その手は小さくて細くて

ぼくを育っててくれた大きな手だと思っていたのに


胸がいっぱいになって涙が出た


娘がおばあちゃんの手を握る

「・・・」

泣いている娘


「もう意識ないの?」


おばあちゃんの反応はない

人工呼吸器がおばあちゃんを動かしているだけ


息子が手を握る

息子はなにやらおばあちゃんにとも

独り言ともつかないことをつぶやく



おばあちゃんの頭をそっと撫でた

小さいころよくそうしてくれた様に


「ばあちゃん、またあおうね」


そういって病室を後にした




地元に戻ると

北海道神宮のお祭が始まっていた


4人でお参りをしておみくじをひいた


屋台で食べ物を買って

少しお祭の雰囲気を味わった



みんなで食べた東京ケーキは

懐かしい味がした



2009年06月13日(土) おばあちゃん

もう92歳の祖母の危篤の連絡がはいった


先日いとこの元夫が白骨遺体で発見され

そのいとこのお父さんが死後二日経って発見され


いとこのおばさんは今パニック状態


今度は一緒に暮らしてたおばあちゃんが危篤だ



生後7ヶ月からぼくを引き取って育ててくれたおばあちゃん


3回もぼっとん便所に下半身落とされた


虹ははじまで行けば上れるとか

王子製紙の煙突は雲製造機だから
行けば雲に乗れるとか

そんな嘘をおしえてくれたり


正月誕生日でケーキないから
かわいそうだからって

焼いた餅に仏壇のロウソクさして
八墓村な思い出作ってくれたり


山菜採りやキノコ採りおしえてくれたり


山で遊んでたら熊の子に出くわして
素早くぼくをかついで
疾風のごとく山を駆け下りたり


煙の吹き上がった重たい古いテレビを
勢いよく外に放り投げたり


そんな大好きな大切なおばあちゃん


いまからあいにいくからね
待っててね

ちゃんと見送るから
だからまっててね


便蛇民 |MAIL裏BBSHOME


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