便蛇民の裏庭
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なんだろう
もう誰にも何にも必要とされていないような虚無感に包まれる。
ぽっかりと開いた穴を何かが素通りしていく。
こんなぼくもこの世界の歯車のひとつ。
でも
消えても何も変わらないはず。
消えることができないのは 自分が愛の存在であると認識したから。
愛ってつらいなぁ。
ああ、もう学校を辞めたい。 一度全て習って卒業したというのに なぜまた学校へ通っているのだろう。
そう思いながら目が覚める日が続いていた。
夢の中のぼくは 学校では自分の席も見当たらず ゲタ箱もわからず 何をしていいのかもわからないで いつも途方にくれていた。
帰りの道すらわからず どこに帰ったらいいのかさえもわからない。
もう、学校を辞めたい。
そんな日がずっと続いていた。
今日ぼくは夢の中で卒業を迎えた。
卒業したので 学校にある荷物を全て持ち帰らなくてはならない。
新しい家は近くに見えていた。 まだ入ることはおろか近づくこともできないのだけれど
四角くてプラスチックのケースのような 透明な家がそこにはあった。
そこへ続く道もきちんと見えている。
今朝 わりとすっきりと眼が覚めた。
風神との付き合いにピリオドを打ったぼくの 迷いや葛藤が消えたのだと思う。
ココロには今
『せつない』
が取り付いて離れないけれど
行き止まりではなく 新しい道はもう用意されているらしい。
我が家のカーペットパイソンのセス♀は 新しく来たボールパイソンのジャニス♀と仲良し
最初は驚いたけれど すぐに二人は一緒に寝るようになった
大きなとぐろの中に小さいとぐろを巻いて いつも一緒のお団子
ジャニスが抜け出て遊んでも またセスのとぐろの中に戻っていく
ジャニスが入り込んでも拒むことなく 二人はいつも大きなお団子
ココ1週間ほどお団子は二つ
セスはジャニスを避けるようになった
ジャニスがセスの中に入っても すぐにセスは違う場所へ移動してしまう
ある日
ジャニスがエサを吐いた
3日後
ジャニスは死んでしまった
セスは今 水槽の中でひとつのお団子
寂しくなるのに気がついて 先に一人寝の訓練をしていたのか
以前の通りの一人ぼっちの水槽
セスの表情は変わらない
離婚をしてからもう少しで1年。 この1年いろいろなことがあった。
たくさん考え悩みもがき苦しんだ。
莫大な喪失感と一緒に生きてきた。
喪失感。
虚無感。
埋まることのない大きな穴が開いた。
『お前が失ったものなんか何もない。 全て元通りお前の周りにある。 得たものの方が大きいんだから大丈夫だ』
相方は言う。
でもぼくは感じてしまう。
何をもってしても埋めることのできない 大きな大きな穴がぽっかりと 胸にあいてしまったことを。
その穴をぼくの愛情が通過する。 何度も何度も。
少しでも埋まりますようにと願いを込めて。
溢れ出る愛は みんなに優しく流れていくのに 自分へ注ぐのは難しいようだ。
10日ほど姑が留守だったので 子供の世話をしに相方宅に泊り込んだ。
子供の運動会。
笹子にお弁当を作ってもらって ぼくはおにぎりだけたくさん握った。
息子の最後の運動会。
あの子がもう6年生だなんて信じられない。 もう少しで修学旅行だという。
子供たちは久しぶりにぼくがいるのをとても喜んでくれた。
久しぶりの愛犬の散歩。 愛犬の歓迎振りは半端ではなかった。
近所の人たちからもたくさんの応援を受けた。
お姑さんからいろいろ聞かされているけれど (借金作って男作って子供捨てていなくなったという内容) 実情はよくわかっているから 身体に気をつけて頑張るようにと 励ましてくれた人たち。
ぼくが姑から受けた仕打ちは みんな承知していた。
姑さんに顔あわさないように気をつけないと また発作起きちゃうからねと みんなが心配してくれた。
娘を抱きしめて眠った日々。 まだまだ小さい娘。 生意気だけど甘えたい盛りの娘。
またみんなで暮らせる日が来たなら どんなにシアワセだろう。
便ちゃんは今日 ベルギーのお店を手伝って ローストチキンを売っておりました。
すっごく楽しかった!
しばらくぶりに
『働く』
という体験をさせてもらえて すごく嬉しかった。
大声で「いらっしゃいませ」が言えて
大声で「ありがとうございました」が言えて
たくさんの人とコミュニケーションして 友達もたくさんできて
便ちゃん生きててよかったー!
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