便蛇民の裏庭
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2005年05月30日(月) 横浜の夜

神奈川県にはどうも縁があるらしい。

3年前突然東京へ遊びに行くことにしたときには
神奈川に住んでいた彼女の家に泊めてもらった。

「離婚して札幌に戻っちゃう前に遊びにおいでよ」

そんな彼女の口説き文句に落ちたのだけれど。



今回は風神の実家というのか
風神のお父さんの単身赴任先というのか
とにかくまた神奈川県にお邪魔することに。


とにかく

風神と知り合ってようやく2ヶ月という程度なのに
一緒にそんなところについて行ってしまうわけで

しかも父親という存在と縁がないぼくなので
けっこう緊張していたのだけれど

あったかく迎え入れられてしまって
すでにちょっとお酒が入っていた風神父と
お土産に買っていった日本酒なんか飲んで

普段父ちゃんそんな話しねぇよ!(風神談)

な会話を繰り広げていただき
大変盛り上がってしまった。

「コイツ何歳に見える?」
「んー、22歳くらいだと思うんだけど」

…32歳でゴメンナサイ。


滞在させてもらうお礼にとご飯を作ったら

「久しぶりに家庭の味を味わったよ」

ととても喜んでもらった。

『そりゃ〜そうだよ主婦歴11年の家庭持ちだも〜ん!』

とか笑ってツッ込んでしまいたい気持ちでいっぱいだった。


なんとなく病気持ちであることは伝えられたけれど
子持ちであることをいいそびれ。

上の子が10歳だとかいったらどんな顔するだろう?


2005年05月24日(火) 追加注文

「お母さん、ほんとうにリコンするの?」

10歳の息子から投げかけられる質問。

「お父さんのことキライなんでしょ?
 だから出て行っちゃうんでしょ?」

10歳の息子から投げかけられる疑問。

キライではないよ。
ただ
このまま一緒に暮らしていても
何も生まれないというだけ。
あとは憎しみしか生まれないというだけ。


母上様から
『お母さんはあんたたちをおいて出て行く』
ときかされていたらしい。

それは違うよ。
新しい部屋で一緒に暮らすんだよ。

子供たちとお母さんと3人で暮らす家ができるだけで
お父さんおばあちゃんにいつでも会えるし
そうだ
部屋が増えたと思えばいいよ。

新しい部屋が増えるという考え方が気に入ったらしい子供たち。

「じゃぁさお母さん
 早く『あたらしいお父さん』みつけないとね」

息子の提案。

「じゃぁお父さんに『新しいお母さん』も頼んでみたら?」
「『あたらしいお母さん』はいらない。
 お母さんはお母さんだけでいい。
 あ、でもお兄ちゃんは欲しい」

むむむむむ。


2005年05月19日(木) 育ってきたデコルテ

完全な断乳から5年。

子育てを終えたぼくの胸は
女であることをすっかり忘れたまま

女に戻ることもなく
萎みきったまま

乳首を隠すためにブラをするような
パッドで固めるためにブラをするような
物悲しいお乳となっていた。


風神と付き合い始めてから
毎晩のように風神に温められるうち
自分が女であったことを思い出したらしいぼくの胸は
驚くほどにふっくらしてきている。

この1ヵ月半で
ハリがいまいちないものの
ブラをするとふっくら谷間まで見える。

骨の浮き出ていたデコルテは
女性らしさを見せている。

次回ヌードを撮影する時には
前回よりも丸みを帯びた
優しい姿になれることだろう。


2005年05月15日(日) 灯りのむこう

食事を作る。

風神の料理は美味しい。
ぼくの料理も美味しいらしい。

作ってもただ冷めていく家での料理と違って
出来立てを一緒に食べるのは楽しい。
喜んでくれる人のために作るのは本当に楽しい。

二人で食事をするとき
ろうそくの灯りで食べる。

テレビは消えている。

好きな音楽を聴きながら
食事をとることに喜びを感じる。


風神宅のお風呂は狭い。

普段は各自シャワーを浴びるけど
たまにはその狭い風呂の湯船にお湯をため
二人で入る。

湯船に入る時はろうそくの灯りで。
それはぼくの個人的な趣味だけど
風神はイヤではないらしい。

風神のやあらかい髪を洗ってあげる。
きれいな体をきれいに洗ってあげる。


あたたかな灯りの向こうに風神の顔がある。

シアワセだと思う。


2005年05月11日(水) 便母・便弟VS風神

先日初めて便母と対面した風神。

なにやら緊張していたらしい。
が。

そこはなにぶん酒飲み一家の便蛇民家。

顔を出してすぐに帰るつもりが
財布渡されてビールとワインとつまみを買ってこいといわれ
雨の中お買い物に行く風神とぼく。

気がつけば宴の始まりだ。
次々と一品料理が出てくる。

風神の緊張はあっという間に飛んでいき
便母にむかって

「お母さんはダーリンとはどうなんですか?
 愛されてますか?」
「えー?愛?わかんないなぁ」
「オレはね、便を愛してますよ!
 便はオレのこと立ててくれるしね!」

…ノロケですか?
どうしたですか酔っ払いめ。


今までのぼくの男友達や彼氏というのは酒が弱い。
飲めないか一緒に飲むとたいてい即寝てしまう。

そんな中イケル口の彼氏が来たことに大喜びで

「やっぱり便蛇民家は強い男じゃないと無理なんだって!」

とめちゃめちゃな発言が飛び出す。
飲めない男は駄目ですか。


もうこれ以上飲ませるわけにはいかない
と思い止めに入ったら

「何!もう帰りたいの?オレはまだ飲む!」
「まだ飲むったってもう日本酒しかないんだってば」
「大丈夫だって!」

大丈夫じゃないよぅ。

「泊まってくから!オレここに住むわ!」

きみがここに住んだってぼくはここに住んでないし。

ぼくのひざに寝転がってのびのびモード。
あぁ、相当酔っ払っている。

便母にまた遊びにおいでといわれ
ようやく退散することに。

「今度一人でもきます!」

便弟と抱き合わんばかりの勢い。
弟も珍しく酔っ払い。

「また遊びに来るから!
 明日!明日遊びに来るから!」

車から弟に向かって手を振る。
見送ってくれることなどめったにない弟に。

今までぼくの彼氏と親しくなったことなどめったにない弟。
相方とだって親しくはない。
そんな弟に『いいやつじゃん!』と歓迎され
あんなに楽しく酒を飲むとは。

いったいお前は何者だ?笑


2005年05月09日(月) 健康的生活?

風神と一緒に
小樽新名所 出抜小路へ。

昭和初期をイメージした商店街で
5〜10坪程度の飲食店が24店舗ほどひしめいてる。

ものすごい混んでいるときいていたけど
ありがたいことに空いていて
迷った挙句にラム肉丼を食べたぼくたち。

酒が飲みてー!!
とうなっている風神。
しかし禁酒宣言をしてまだ3日程度だぞ。

これからちょくちょく顔を出すことになるであろう。


その後に本来の目的 オスパの岩盤浴へ。

入った瞬間から汗が噴出す。
ぼくの体は大変代謝が良い。

初めての岩盤浴体験で
風神は体重が1.5kgも減ったという。

悪いもの溜め込んでたのね。

こちらも定期的に通うことになるであろう。


ここで汗をかいてから
出抜小路でちびちび?
実にいいねぇ。


2005年05月05日(木) 公園ではしゃぐ大人たち

こどもの日
子供たちを遊ばせようと思い
敷物や食い物遊び道具などを持って
近くの森林公園へ行った。

高校からの男友人もちょうど帰省していたので
公園で遊ぼうぜと誘った。
もちろん?笹子ファミリーも誘った。


場所柄たくさんの犬たちが連れてきてもらっているので
どこを見ても犬が嬉しそうに走り回っている。

前夜の酒が抜けないままの風神も
お子にせがまれて走り回る。
ちょっと仔犬チック。


「あれっおにいちゃんどこいったの?」
「手を洗いにいったんだけど…遅いねぇ」
「じゃぁ風神と一緒におにいちゃん探しに行くか!」
「うん!」

と一人で消えた息子を探すため風神と消えた娘。

このとき風神が娘に

「いつパパになってくれるの〜?」

などと口説かれているとは露知らず
ちょうど現れたKと9ヶ月ぶりに話を弾ませていたぼく。

…あのなぁ娘よ。
お母さんはまだバツイチになっていないのだよ。
風神と知り合ってからまだひと月しか経っていないのだよ。

結局息子に遭遇できないまま風神と戻ってきた娘。

「おかーさんKとラブラブだねぇ!」
「えーっそれオレ困るー!」

子供に向かって何をアホなことをいっているのだか。


笹子ファミリーが到着し
盛大に遊びが始まった。

遊んであげているのではなく
自分たちが遊びたいから遊んでいる感じが大変良い。

未婚男性3人が子ども4人と遊んでいるのを見て
ほのぼのとした気持ちになった。
うちの既婚男性のそんな姿を
ぼくは見たことがない。

太陽が隠れると風がすこぶる冷たい。
笹子ファミリーの持ってきた毛布に
子供たちと一緒に包まる風神。

前日の酒を引きずったまま
迎え酒を飲みつつ遊ぶ風神は
やはり仔犬のようだった。


2005年05月04日(水) 久々に彼女登場

風神の部屋はとってもいい雰囲気だ。
照明はやわらかく
ちょっとしたバーのような感じがする。

そんな部屋で二人でウイスキーを飲んでいたら
なんだかいい気分になってきたので
一緒に行きつけの店に飲みに行った。


『今行きつけの店で飲んでるよ』

とメールすると
彼女が新しいダーリンと顔を出すというので
4人で飲もうということに。


男がかわると女はこんなにかわるのか。

彼女の表情は昔よりうんと穏やかで
言葉はとても柔らかくなっていた。


20代30代40代と
年齢のばらばらな4人。

彼女のダーリンは
甘酸っぱいフルーツ系のカクテルを啜りながら

彼女の腹の肉や乳を揉んだりして
彼女に叱られながら楽しんでいた。

普段ビール日本酒焼酎の風神は
飲みつけないカクテルを飲み

よりにもよってぼくに合わせて
カミカゼなんか飲んだものだから
まんまと二日酔いになったとさ。


彼女とぼくが高校時代に
ライブハウスをうろちょろしていた頃に
バンドをやっていた人物が
風神がライブを行うライブハウスにいたりして
面白いなぁと思ったりする。

なつかしくて遠くて

でも風神と知り合って今ぼくは
その中にまたいる感じ。


ラブラブな二人に手を振って
手をつないで帰るぼくたちも
これまたラブラブであるな。


2005年05月01日(日) ノロケさしておくれよ

9歳年下のオトコノコと別れてすぐに
6歳年下のめちゃめちゃイイ男と親しくなって
3歳下の弟からまで
「まったく!年下好きだねぇ!」
といわれている便ちゃんでげすコンニチハ。

弟より年下は男とは見做さないはずだったんだけどぉ…
いや〜ぁ年齢なんかまったく関係ないっすね!


とりあえず彼を便宜上『風神』と呼びますか。


風神は見た目も中身も男前。
1本しっかりと芯が通っている。

ってもまだ知り合って1ヶ月しか経ってないので
それがどの程度本物かはまだ不明。


ぼくの周りの男性陣の中で非常に珍しいことに
風神は酒好きで
とっても美味しそうに嬉しそうに酒を飲む。

先日友人酒仙童子と風神の同僚交え4人で飲んだ。
酒仙童子も風神の男っぷりをいたく気にいった様子だった。
奴に気に入られるとは天晴れな。


酒だけでなく食に対してもとても真摯だ。

ぼくより全然食が細い。
けど一緒に食事をしていてとっても楽しい。
(ぼくが大食いだって話はないことにして)

料理をする人間だからか
ぼくが作ったものの味を舌で確認する。
けれど味にうるさいというわけではない。
適当に作った料理もご馳走のように喜んでくれる。

薄味好きなぼくの料理を
無神経に醤油をドブドブかけたりせず
味付けのまま食してくれる。


風神は亭主関白なニオイがする。
ぐいぐい引っ張っていってくれる。

今まで相手を担いでやったり引っ張ってやったりして
気がつけば三歩ぼくが先を歩いていたりしたけど
これからは風神の三歩後ろをついていきたい。

ヤバイなぁ
ぼくは風神にたいそう惚れ込んでしまっている。


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