何だろう。 分からないけど何かが違う。 どっかで間違えたか。 思えば間違えっぱなしでテストの訂正なんて一度もしたことなくてそれでも適当に人より結果を出すことができた。 それに疑問を抱かなかったのが間違いか。
「頑張るのは嫌だ」
五歳の時に僕が親父に吐いた言葉だ。 五歳だ。 幼稚園児だ。 未来ある若者よりもっと未来がある子供がだ。 親父のショックはいかばかりだっただろう。
そうしてこれまで生きてきた。 好きなことだけして頑張ったという自覚もなく生きてきた。 別に何もしなかったわけではない。 何かをしようと思わなくても何かができただけの話だ。
最近はそうでもない。 何かをしようと思ってやっている。 というより何かをしようと思わなくちゃできないだけの話だ。 ようやく人並みに生活ができるようになったのかもしれない。
そうやって「ふつう」に生きることは苦痛だ。 頑張るのは嫌だ。 ノルマとか勘弁だ。 それでも何かをしようとしてもがいている。
未練がましい。 とっとと死んでしまえばいい。 無くなった方がきれいなことは多々あると知っているのに。 おれは田舎臭い。
あと何年かかるだろう、とか。 きっと僕が野心を抱いたら裏目裏目に出るに違いない。
ライフルは高校じゃてっぺんに立った。 この間ね。 マジだ。 と言ってもまた大会はやってくる。 そこで負ければやっぱり負け犬だ。 最後の勝利者だけが栄光を手にできる。
すべてを手に入れる。 したいことはすべてする。 したくないことはしない。 どっちでもないことはとりあえずやる。
が。したくないことはとくにない。 だから何でもする。 情熱は無料だ。そこいらにいくらでも転がっている。 間違ったことは多い。 でも間違えていないことも多い。
|