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2004年06月19日(土) |
第十三話 『クジラ』 |
「そうさのぉ、もうこの国には夢なんてもんはないとおもっておったところにほれ、おまえさんたちが来たもんだから。わしは少し嬉しくてのォ。」 「で、おじいさん。お花はどこ?たまごは?」とドロシー 「こんな世の中ならもうわしは星へ帰ろうかとおもっておったくらいじゃ。どのくらいここにおるかはもう忘れてしまうくらい長いことここに住んでおるのじゃ。ここに流れ着いたときにはのォ。」 「すいません、その話長くなりますか?」とまたドロシー 「じいさん、花とたまごの場所教えておくれよ。」と痺れを切らしたフィオ。 「花か?たまごとな?」「おまえさんたちは配達人か?」 「そうだってさっきから何度も言ってるじゃないの。」ドロシーはそろそろすね気味・・ 「そうさのぉ。今年の花はほれ、あの崖の上じゃ。」 見上げるフィオとドロシー。 「ぅわっ。高いわよ。フィオ。」「ああ、まぁ、あれくらいなら何とかなるだろうよ。」 「たまごはのォ。わしの腹の中じゃ。」 「え!!」「はぁ?」驚く二人をよそにクジラはまたくどくどと説明をし始めました。
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『童話で15題』でお題をお借りしてきました
01:配達人 02:烏と案山子 03:王様 04:盗まれた人 05:屋根裏 06:三匹の猫 07:カード 08:小人 09:箱舟 10:三つの願い 11:クジラ 12:一輪の花 13:贈り物 14:人魚の唄 15:たまご
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