慌てて部屋を出た時には、考えていた時間よりも遅れていた。 バスも遅れた。電車も一本、乗り過ごした。 約束の時間には間に合わないと思って、駅で幹事さんにメールした。 だけれども次の乗り換えには間に合った。 結局は約束の時間にはそれほど、遅れなかった。
なのに、私はその場で参加しなかった。 駅の改札口を出て、座り込んだ。 逢いたい。逢いたくない。 混濁した気持ちを抱えたまま、どうしようかとぼんやりと思った。 唐突に携帯が振動した。 思わず期待してしまった私の気持ちとは裏腹に、それは来るはずがないと思っていた相手からのメールだった。 気持ちが尚の事、落ち込む。 泣き出したい気持に駆られ、それを抑える為に歩きだした。 近くにあった地図看板で現在地を確認して、頭の中に入れた地図と照らし合わせる。 人の多い中華街の道を通れば近いが、そんな事をすれば余計に気が滅入る。 一本それた道を選んで歩き出す。 山下公園へ
フィルター越しの世界を見つつ、本を取り出し読んだ。 恋したが故に死した女への生死を綴った詩。 愛したが故に狂った女への想いを重ねた詩。 ふとそこに、自分を重ねる。 否。否。否。。 そう思いつつ、このままでいけば彼女の姿は未来の自分の姿だと思った。 一身の愛は時に身を滅する。 適当にページを繰り、疲れてきた。 メール相手に当てつけのようなメールを送り、そうした自分自身に嫌気がさした。
気分を切り替えて花見へ参加しようと、幹事に電話した。 「どこにいるの?」 「わかんない」 まだ、迷っていた私はボケた答えを返す。 話が進むうちに近くにいる事が判った。 歩き出し、お花見オフ会へと合流。
ほとんどが一度は会った顔。自己紹介もなしで、その輪に加わった。 が、やはり気分は浮かない。 無理矢理作った笑いが引きつっている自分に気が付きつつも、どうしようもなかった。 山下公園で桜を見つつ、写真を撮る方々。 私はと言えば、撮られる方だった。 そこから、ふらふらと横浜のキング・クィーン・ジャックを観光したり、チューリップに故郷を思い出したり。 気がつけば、場に溶け込んでいた。 前を行く、お父さんキャラ(?)2人。 ゆっくりと歩いてついていく3人に、1人徹夜明けで死にそうになりつつ歩いてる人。
カラオケへと着くと早速……トークモードな幹事さん。 カラオケなのに歌わなくてもOKって(笑 まぁ。せっかくなので皆でいろいろと歌いました。 ラストを素敵な歌声でしめてくださった歌い手さんvありがとうでした。 カラオケの最中に受付で貰った画用紙にカエルの絵を描いたり…してるのを見てただけ。 私は私のお絵かき用具に書いてました←協調性なし。 カラオケが終わると雨でした。 暫く時間を潰して、飲み会へ移動。
呑みは苦手なのです……。 が、それなりに楽しい時間vひっそり人様のお話を聞いてました。 隣のおねーさまにぎゅーってしてもらったりv 頭撫ぜて貰ったりv
そんなこんなで、終わるかな……と思っていたら、 まだ話足りないという方がいたので、お店を変えて再び飲み? といいつつ、今度はソフトドリンク。 小説のお話とかしました。 でも、好きな作家は?とか聞かれても……う〜ん。 基本は何でも読むけど、好きと言うのがない。 あ。トリィヘイデンかな。ってマイナーすぎて誰も知らない(T_T) 自己紹介に持っていた作品を見せていたら、 「そう、こんな小物を作るのが好きなんだよね」 と、隣で幹事さんからフォローがv私はお喋り苦手なのです。 ああ。なるほどなって思った。 改めて、小物が好きなんだなって再確認。 栞、すごろく、ふくわらい。 人に使ってもらえるものや、遊んでもらえるものは好きv
そんなこんなの、お花見でした☆
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